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王女は理想のために魔王のところへ行き勇者抹殺の計画を企てる  作者: 怠惰
王女はもう一度計画を考えなければならない
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計画80

「はいみんな、今回から王女も参加するからよろしく。というよりも、我はもう何も考えないから。したくないから、勝手に決めて勝手に行動してくれ」


そんな事を言いながら私を連れて幹部の皆さんの前に突き出し、もう用事は終わったからそれじゃあねって感じで部屋から出ようとしている魔王……。

いやいやいや!なに?どこに行こうとしているんですか?絶対に説明不足ですよこれ。


「え? あのちょっとお待ちください魔王様! これはあのどういう事ですか? 我らの会議に人間、それも例の王女が参加するとは? そして何故魔王様は出て行こうとしていらっしゃるのですか!」


「だってさ聞いてよローガン。我が考えた計画って最悪の結果にしかなっていないんだよ? デビルはまだ意識不明だし。それに知っていたか? 我があのまま王女を利用した計画を続けて、苦しみを与え続けていたら勇者抹殺できてもまた、この世界はリセットされていたかもしれんのだってさ。我ってもう駄目じゃね? 王女の協力提案受けた方が面白い方法で勇者抹殺できていたかもしれんのだよ?」


「でもぉ、まだリセットされるって決まってないのでしょう? ならこれから頑張りましょうよぉ」


「ハーピィ、いや全員見ただろ? 妖精王が……妖精王様が王女の事を助け、我らに手を出した事を。ここから面白くするのにはかなりの努力が必要だぞ」


なんだか本題が変わっているような?勇者抹殺計画!ではなくて、妖精王をどれだけ楽しませられるか計画!になっていませんか?完全に否定しきれないのがなんとも言えないのですが。


「とにかく魔王様も一緒に考えましょう。今度からはこの人間も居るわけですから」


「不安と思っている事は、全て解決できるはず」


「そうか? まぁ、少し頑張るか……」


なんだか魔王の奴面倒や性格になっていませんか?本当にこんなので大丈夫なんですか?使いものになりますか?


「それじゃ、意見を言って」


ほら、受け身。皆さんもえ?って顔していますよ。いきなりそんな事言われてもねぇ?


「ほら、王女なんかあるのでは?」


「そんないきなり言われてもですね」


あれ?皆さん何故そんな、絶対に意見を言えって顔をしているのですか?こんな無茶なことをいきなりさせられるために来たわけではないのですが!


「そ、そうですねぇ。えっと、勇者に心そう精神にダメージが入るような情報を与えるのはどうですか?」


「精神ダメージか」


「ちなみに呪い作戦って今はどうなっているんですか?」


「そういえばどうなっているんだっけか? 誰か説明してくれ」


いやいや、把握しておいてくださいよ。


「いや、それが……」


「ん? どうした? 何かあったのか?」


「呪い係が勇者のところへ行き、対峙した瞬間に手足を切り落とされました」


「は?」


「その後、そこの王女に関する情報を聞き出す為にかなりの拷問をし、何も得られないとわかったらバラバラにして……。そんな者達の被害が6人出ている状況でして、このまま勇者に接触行為するのは考えた方がよろしいかと」


「何故そんな大事な連絡を早くしなかった!」


「申し訳ございません!」


どうしましょうかね?既に精神面が勇者じゃない人になってませんかあの馬鹿。会いたくないですねぇ、そんな状態の馬鹿に会ったら私ある意味無事では済まないですよ絶対。


「そんな勇者の精神にダメージ? どうすれば良い!」


「王女の死体を見せるとかはどうっすかね?」


「馬鹿者! 王女に危害は加えられん、却下」


殺されてたまるか!


「逆の発想ではどうかの?」


「逆とは?」


「そこの王女さんがここ、魔王が居る場所でやすらいでいる姿を見せてやるのじゃよ。そんな姿を見たら混乱はするじゃろうな」


「なるほど。それは面白そうだ」


「私もそれなら楽しそうですし、ノリノリでできそうです。何より心からできそうなのが良いですね」


「それでは、王女の快適生活を見せつける計画は良いとしても……。何をすれば?」


あら、皆さん黙ってしまって。そこまでは考えてないのですのよねぇ、まったく。

女性への扱いがなってませんよ!女性の魔族もいらっしゃいますよね?大丈夫なのですかね?


「王女よ、何がしたい?」


「直接聞きますか……。そうですね……。考えるにしてもここに何があるのかよく知らないのですが? まぁ、図書室は最高ですが」


「よし、魔界観光をしよう」


「お待ちください魔王様! 人間をこの魔界の地に歩かせるのですか!」


「しょうがないだろ、この際。付き添いにはハーピィ、お前を任命する」


「え、は、はぃ。わかりましぃたぁ。精一杯王女ちゃんをぉ笑顔にぃしますぅ」


「というわけだ、王女明日は魔界観光をしてくれ。よろしく」


「ええ、とても楽しみです。案内お願いしますね、ハーピィさん」


「まかせぇてぇ、とぉっても楽しぃからぁ。ウフフフフ」


前の世界ではできなかった魔界の観光ですか、とても楽しみではありますが……。ハーピィさんは信用できるのでしょうかね?

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