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王女は理想のために魔王のところへ行き勇者抹殺の計画を企てる  作者: 怠惰
王女はもう一度計画を考えなければならない
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計画57

「リーン、ここに呼ばれた理由はわかるな?」


「はい。私が勇者様と一緒に魔物討伐へ行きたいと言ったからですよね、お父様」


今目の前には私を勇者に売ったこの国のクソ親……父親である国王がいる。

なんでも私が勇者と一緒に魔物討伐へ行くのが気に入らないとのこと。私がそれなりに自衛できるの知っているはずなのに。


「何故だ。お前はそんな危険な事をしなくてもよい。もし、万が一があったら」


「お父様? 私はそこまで弱くはありませんよ。そこら辺の魔物でしたら倒せるくらいの力はあります。勇者様の力になる事の何が悪いのでしょうか?」


「リーン。勇者はお前をとても好いている。わかっているな?」


「ええ、毎日将来についてをきかせられますから……。子供が男の子2人に女の子1人が理想と最近では言っていますよ? 知っていましたか?」


「そうか、そんなに仲が良いのか。ならばよけいにだ」


「何がですか!」


「言ったであろう。万が一とな。勇者はこの世界を救うと言ってくれた。魔王を倒すとな。その理由は? お前だよリーン。仮に勇者と一緒に討伐へ行って、お前に何かあった場合どうなるか。死んだ場合には勇者は気力を無くすだろう? 大怪我を負ってしまった場合は、勇者がお前を綺麗と思わなくなりこれまたやる気を失う可能性がある。どちらにしてもやる気を取り戻させる労力は大変だ。また新しいお気に入りを用意せねばならんからな」


最低だ。本当に最低。だから嫌いなんですよ、こんな人。所詮は物としてしか考えられていないクズめ。


「しかし聞いた話ですと仲間も集めるとか。それにあの騎士隊長のギムさんもいらっしゃるらしいじゃないですか、それなら私が居ても大丈夫なのでは? 自国の最高戦力を疑ってまで万が一を考えますか? ギムさんは何があっても私を守り抜きますよ?」


「何が目的だ」


「は?」


「お前は何故そこまでこの討伐にこだわる」


「言っているはずですよ、勇者様の」


「嘘をつくな。お前が勇者を嫌っているのを知らないと思っていたか? そんなお前が勇者のために? 笑えるな……早く本音を言え」


わかっているなら、わかっているのなら!なんで私を!全部わかっているってわけですか。じゃあ私が勇者を殺そうと考えているのも、わかっているんですかね?本音を言え?どう誤魔化せばいい?どうしたらこの邪魔者を騙せる。


「やはり、何かを隠していたか。お前は俺の娘だからな、何を企んでいる?」


「……さぁ? なんでしょうね」


「なに?」


「そうですね、あえて言うなら確認。私のために動く。それだけです。私はそこら辺の雑魚にはやられません。ギムさんは私を死んでも守ります。勇者も私を守ろうと動きますよ? ここで質問ですが、お父様? こんなにも戦力が整っている状況であるのにまだ許してもらえませんか? そうなると、ギムさんの実力を疑うことになりますよ? 魔王を倒せる! なんて言われている勇者が1人の人間も守れないって言っていることになりませんか? 決めてください、討伐に同行していいかどうか」


忌々しという顔で私のことを見てくるが知ったことじゃない。さぁ、どうする。


「おい、勇者を呼べ」


部下にここへ勇者を呼ぶように言い、あいつが来るまで沈黙したままだった。


「王様! なんですか!」


来た、馬鹿。何故これを呼びだしたのだろう。


「すまんの、勇者よ。ワシとリーンは今度の討伐に関して今まで話していたのだが、娘はもうテコでも自分の考えを変えぬようで。我が娘ながら頑固な子じゃ」


何をするつもりなんでしょうか?


「そうなんですか。リーン、君には危険だ。だからここで俺の帰りを待っていてくれ」


「いえ、私は」


「勇者よ、ワシからもリーンを連れて行く事をお願いしたい」


本当に何を考えている?


「リーンはどうしても勇者と一緒にいたいらしい。離れたがらないんじゃなぁ。リーンも勇者が心配でしょうがないようでの、お互いに仲が良くて良かったわい」


この……クソが……。


「リーン! そんなに俺のことを考えてくれていたのか」


「……ええ。それはとてもとても、考えない日はないですよ」


リーンって言いながら抱きしめてくるのやめてくれませんかね。今、とてもイラッとしているのに。


「勇者よ。面倒を増やしてすまないがどうか我が娘、リーンも連れて行ってやってくれ。それなりに自衛もできる。足を引っ張ることはないはずじゃ。そして、できれば今後一緒に旅に出る事も考えて行動してみてほしい」


この!私から完全に自由を奪う気か!


「そ、それは魔王討伐の旅にリーンを?」


「うむ。勇者、頼まれてくれぬか?」


「はい! リーン、一緒に頑張ろう。何があっても俺が君を守るから」


「とても嬉しいです、勇者様。お父様、ありがとうございます」


「なに、可愛い娘の頼み。可能な限り叶えてやりたくなるのが親じゃよ。それに、将来の息子のためにもの」


その言葉で勇者は喜び、私をより強く抱きしめる。私はクズを睨む。何が親だ、その貼り付けたような笑顔を剥がしてやりたい。

しかし、これで魔王との接触をとれるはず。隙をみて絶対にこいつらから逃げてやる。

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