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王女は理想のために魔王のところへ行き勇者抹殺の計画を企てる  作者: 怠惰
とにかく王女様は計画して行動する
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計画6

「なんで、そんな事に…」


「いや、それが王女が誘拐されたという事で、より実戦に近い連携しての動きを想定したいと、勇者が言ったらしくてな?それで…」


勇者ぁぁぁあ!どこまでもこの私を苦しめますか!というより、私が原因ですか…。神様、私に何か恨みでもありますか?


「王女?落ち着け?その、なんとかなる。きっと」


「きっと?必ずどうにかしますよ!その勇者の仲間というのは、どういった人達なんですか?」


「報告によると、なんともバランスが良いな。1人目は城の騎士だそうだ。なんでも、勇者に剣の扱いを教えていたとか」


「王国騎士隊の隊長ですね。とても剣の扱いが上手く、相手を1撃で倒す剛力さを持っています…」


「2人目は推薦らしいな、魔法が得意で有名。名前はザザールっていう奴だが?」


「その方は冒険者ギルドの中でナンバー1の魔法使いです。厄介な人を」


「最後は教会からの派遣らしく、シスター…」


「ちょっと待ってください」


「どうした?」


「最後って言いました?」


「ああ、言ったが。それが?」


「おかしいって、感じませんの?変だなぁと」


何が?という顔をしてこちらを見てますね。私がおかしいのですか?


「いいですか?仲間を集めたと言ったのに、何故たったの勇者含めて4人なんですか!」


あ、そう言われれば。みたいな空気を出して…本当に間が抜けてますね。この人達(魔物共)は。


「いくら少数精鋭といっても、ここまで来るのにたった4人なんておかしいでしょう!なんで4人なんですか?ここで、アピールして送り込んだシフター達を仲間にしてもらいましょう!連絡してください」


急ぎ連絡し、勇者の仲間入り作戦を続行した。そして、それはすぐに返答がきた。


「やはり、無理らしい」


「なんでですか!しっかりとアピールしましたか?4人というデメリットの事も話しました?」


「勇者本人が出てきて、断られたらしい」


「理由は、理由はなんですか!」


「それが、意味がよくわからなくてな。なんでも、『勇者の仲間は4人って決まってるんだ!』っと言ってそのまま…」


なんでしょう、計画しなくても勝手に永遠に死んでくれそうな気がしてきました。それだけ馬鹿なら魔王どころか、最初の方で永遠に足踏み状態になってそうですね。少数の方がいいのは分かります。しかし、4人は有り得ません。最低、10人くらいで行動した方が最良だと思うのですが…。しかし、それなら簡単ですね。


「デビルさん、勇者はもう旅に出るんですか?」


「報告によるとそうだな、準備もしている。噂では明日には出発予定らしい」


「エンシェントドラゴンさん、送り込んだシフター達は4人でしたよね?」


「そう、4人」


「今から、計画をお話します。皆さん是非その通りに動いてください」


「「「「「「「え?」」」」」」」


私は思いついた計画をこの場で話。皆さん怯えていますが、何故ですかね?


「計画の実行名はリセットです。その名の通り、勇者の仲間をリセットさせてもらいます」


「どうやってだ」


「ローガンさん、焦らないでください。しっかりとご説明させていただきますから」


「よろしいですか?この計画は明日決行されます。勇者達がゴブリンキングの縄張りに入った時がチャンスです。先に言いますが、こちらにも被害が出る事が大前提の話ですので。それでは、話しますがこちらは量で攻めます。そして何より真っ先に殺害するのは勇者からにしてください、経験を積ませない為に早くに退場してもらいます。次のターゲットは、ザザール、騎士隊長の順に殺してください。ここで、重要なのはもう1人の仲間のシスターは生かして帰還させる事です」


「何故、シスターを残す?」


「勇者は死亡してもその場で蘇るわけではありません、近くの教会で生き返ります。何度でもね。しかし、他の人は死んだら生き返りません、当たり前ですね。そんなショッキングな出来事を目の前で見たシスターがまた、4人なんていう少数で冒険したいと思いますかね?勇者は蘇るのでそこら辺が麻痺してそうなので、また4人とか言いそうですが、そこに一般的な常識を放り込むんですよ。あんなに強い2人が居ても直ぐに死んだ。もっと人が必要だったんだとね。シスターには勇者の足枷役になってもらいます。そして、そんな時に現れる仲間。私達が送ったシフター4人達。これで何人で旅をするのか、楽しみですね」


皆さんが、苦笑いをしてる。ハーピィさん、人間ですよねとは失礼ですよ?


「魔王、ゴブリンキング達は強くなったんですか?あれから」


「う、うむ。最低ラインはなんとか」


「結構。では勇者の方はその計画で。そして、ダークエルフさんあとはローガンさん、お2人は妖精王の涙の件をお願いします」


「何故俺も行くのだ?」


「魔王の権力を表す為ですよ、幹部のダークエルフさんだけですとただ弱い気がします。しかし、そこにローガンさんも居たら?相手は警戒しますが、魔王と戦ってまで避けますかね?」


「そういうものか?」


「これで良いですか?魔王」


「うむ、そうだな。後の連絡などはしっかりと我がしておく」


「ええ、よろしくお願いしますよ。それでは、私は他にも勇者の蘇生法を阻害できる方法を、探してきますので。失礼します」


そう言って会議室を出た。あとは明日どうなるかだ。計画が上手くいったら強力な人達を消す事ができ、さらにスパイを送り込む事ができる。なんて素晴らしい!


それにしても騎士隊長か…あの人には幼い頃とてもお世話になった。遊んでもらった事もありましたね…貴方の尊い犠牲、無駄にしませんからね。そういえば、教会のシスターの名前を聞いてませんでしたね。まぁ、後で聞けばいいでしょう。



「ゴブリンキング、居るか?」


「魔王様、また無茶振りでしょうか?」


「いや、お前にやってほしい計画があるのだ」


「なんでしょう」


魔王はそのまま王女の計画を説明した。

ゴブリンキングはマジですかと驚いた。


「魔王様、犠牲出ません?かなり」


「お主らはかなり強くなった、それを信じている。それでは頼むぞ、失敗は許されん」


「あ、魔王様!」


ガチャ


「仕事、変えたいな」


「ゴブリンキング様〜、今日のノルマ達成しました!」

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