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王女は理想のために魔王のところへ行き勇者抹殺の計画を企てる  作者: 怠惰
とにかく王女様は計画して行動する
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計画40

えーーっと。勇者がもうボロボロになって終わっている状態の件について……。どうしましょうかね、これは?あの纏わりついて馬鹿みたいに愛やらなんならを囁いてくるのを拗らせた結果が今なんでしょうね。とても楽しく笑えて愉快なのですが、とち狂って余計に変なことをしないでしょうね?これからの計画はどうしましょう。


「王女はどうしたらいいと思う?」


「どうしたらとは、今後の勇者への対応ですよね? 何かします? 正直に言ってこのまま放置していても勝手にグダグダになりながらここに来て、ちょんって押したら異世界の門に入れれると思いますよ」


「しかしだなぁ、念には念をと。何かまた予想外なことが起きたときに対応ができたらと考えたんだが」


「それこそ考えるだけ無駄かと。あのとんでも男の行動は本当に予想外です。なのに何かを計画するなんて……。労力の無駄ですよ。予想外のことは予想外なんですから、その場で対処するしかないんですよ」


「うーーむ。それで本当によいのか」


まぁでも、そうですね。勇者へのここまでへの道のり計画くらいは考えたほうがいいですかね?


「それでは、勇者がここにスムーズに来るように計画を立てましょう。あとはそうですね、城に来た後の皆さんの動きの確認ですかね」


「我々の動きの確認?」


「ええ。この城まで勇者を普通に私たちの考えた計画通りに来てもらいます。ですが、その後はもちろん勇者は魔王、貴方と戦おう! としますよね? 他のメンバーもいますし……。勇者が到着してからの流れを考えておきましょうという話です」


「では、いつも通り皆を集めるぞ」


会議室。


「それで俺たちが呼ばれたんですか」


「そうだ。先ずはここに勇者を誘導しよう計画だ。なにか案がある者は発言するように」


「はい」


「うむ。エンシェントよ、どんな風に勇者をここまで誘導する?」


「情報によると勇者は魔王様を倒せる武器を探してる。だから武器を並べて誘導する」


「我を倒せる武器?」


「そういえば、ここ最近の勇者の行動はずっと魔王様を倒せる武器とやらの捜索らしいですね」


「そんなものがあるのか?」


会議室の全員がそんな物知らないという顔をしている。私もそんな武器の存在を知らない。むしろ知っていたら勇者の召喚なんてしていない。ある意味勇者が魔王を倒す武器なのだから。


「勇者は何を考えているのか? それともなにかそんな武器の存在する、確実な情報を手に入れたのか?」


「それは無いと思いますよ。そんな武器があるのなら私たちは勇者なんて召喚すると思いますか? これはあくまでも私の考えですが、勇者の居た世界にはそんな武器があったんじゃないかと思うんです。だからこの世界にもあると探しているのかと」


「勇者の世界にはそんな物があるのか。我には恐ろしい世界だな」


「まぁ、この世界にはそんな物ありませんから別にいいですよ。それで? エンシェントさんはフェイクの武器を道中に置いて、勇者をこの城へ誘導させると案を出してくれましたがその武器はどうします?」


「それは簡単に用意できる」


「すみません。言葉が足りませんでしたね。その武器を特定の場所に置いてどうやって噂を流すのか? そして、道中にどれだけの武器を置くのか? そこを聞きたいのですが」


「なぁ、防具はダメなのか?」


「それはどういうことですか?」


「いやさ、武器ばっかり置きまくったらなんか違和感が凄いあるからよ。こう、武器と防具を置いていけばなんか勇者の全身を整える感じにできるだろ?」


「どうですか魔王?」


「ダークエルフの考えはとても素晴らしいと思うぞ! 何故なら、我は最初その考えだったからな……」


そういえばうっすらですが、そんなことを言っていた記憶がありますね。なんか、宝箱がどうのこうのと。


「なら魔王にこの案を丸投げしてもいいですか?」


「ああ! エンシェントとダークエルフも我に任せてもらえるか?」


「魔王様のお好きなようにしてください」


「俺も魔王様の役に立つ案が出せただけでも嬉しいですよ」


「よし! ならば最初は防具からだな。頭、体、腕、脚どの部位から置くか……」


「盛り上がってますね。考えてる魔王を置いといて、その置いた後の噂はどうしましょうか?」


「そうじゃのぉ。村人を洗脳して、伝説をでっち上げるしかないかのぉ」


「伝説なぁ武器や防具がぁ、そのままぁ置かれてぇいるってぇ、ちょっとぉ変よねぇ」


「それでしたら、番人を置きましょう。その番人を倒したらゲットできるというのはどうですかね?」


この後も色々とワイワイ盛り上がって案が出て、勇者の魔王城誘導計画は出来上がっていった。


「だいたいこんな感じか?」


「これなら強さのレベルも丁度良いし、勇者の探索欲も満たされるんじゃねぇか?」


「別に勇者の探索欲なんぞどうでもいいが、願っていた物があるとわかり、余計に夢中に探してまんまとこの罠にハマってくれるなら歓迎だ」


「それでは計画を開始しましょう! どこに何を置いてくるんですか?」


「「「「「「「え?」」」」」」」


「あ」


「なんですか? なにか?」


「しまったな……。現在の勇者が居る場所近くに洞窟やダンジョンを配置していない。どうしたものか」


「いきなり面倒な……」


まだ会議は続きそうですね。

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