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王女は理想のために魔王のところへ行き勇者抹殺の計画を企てる  作者: 怠惰
とにかく王女様は計画して行動する
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計画38

かなり物事がうまくいっている状況で、ハイテンションになると視野が狭くなりますよね。あれってなんででしょうかね?とても不思議です。でも、逆転の発想だとそれだけの集中力が備わっているってことですよね?1つのことに集中して、やり遂げる…。とても素晴らしいじゃないですか!いろいろな過程があって、苦労してそれを乗り越えて自分の夢を成し遂げたら。それはもう結果としては最高なものだと思うのです、私。その結果がすこぉーしだけ予想外な結果を出したとしても、最終的にクリアーしたら問題ないって思うなぁ。そう思いませんか?だから、私って今回はとても偉いし頑張ったなって思うんですよ。


「王女。そんな壁の方を向いてボーッと立つな。なんか不気味だぞ。何を考えているんだ?」


「いや、私って頑張り屋さんかなぁ?って考えていたところです。それとも薄幸の美少女ですか?どっちだと思います?」


「知るか!現実逃避はやめい!まったく…。たしかにつめが甘く、こんな所に異世界への門を作ってしまったがな…」


「あー聞こえない!なんにも聞こえない!私は頑張りましたもん!途中まで情けなかったかもしれませんけど、ヒロイン的な感じでありでしょう?最終的には名誉挽回で逆転劇しましたもん!頑張った私は悪くないもん!」


「もんもん煩わしい!何がヒロインだ!お主なんぞ、我ら側だから悪の親玉その2だ!その証拠にこうやって勇者を抹殺しようと計画したり、どっかにやろうとしたりしてるだろうが!」


「私は王女よ!こんなんでも一応は王女なのよ!だったらヒロインでいいじゃない!」


「普通の王女は勇者殺そうと死ねぇんだよぉ!自分から人類滅亡に手を貸さないんだよぉ!魔王相手にこんな口論しないんだよぉ!」


異世界への門が完成したが、その門は魔王城の庭に作ってしまいそんな場所にどうやって勇者を?という発言から約1時間以上。魔族のトップである魔王と協力者である人間のトップの娘王女は1人で思案したり、互いに口論したりと周りが見ている中で情けない姿をさらしていた。


「魔王様と王女。とりあえずここは落ち着いてください。そして、話をするのなら会議室に行きましょう」


「はぁはぁ、そうだな。デビル先に行って準備をしていてくれ。我は他の者に声をかける。王女も会議室でな」


そのまま声かけに行った魔王を見ながら、私は会議室に今日は行きたくない…と思ってしまった。


会議室


「それでは、今回の件だが…。なにかあるか?」


なにかあるかって…。そんなこと皆さん聞かれてもどうしようとしか答えられませんよ。なに考えてんですかこの魔王。まだテンパってます?そういう私もまだ本調子ではないですが…。


「魔王様。今回の件ですが、もういっそのこと1回忘れませんか?」


「それはどういう意味だ?」


ローガンが恐る恐るという感じで発言をしだす。


「門がここで完成したのはもうどうしようもないです。移動もできませんし、こうなったら勇者がここに来るのを待ちませんか?誘い込んで誘導してからの、あの門へ押し込む計画などは?」


「それは難しいな。勇者を結果的に城の中に入れるのだろう?戦うよなそれ…。門へ誘導できるか?」


「王女を使えばいい」


「私ですか?」


「勇者は王女が好き。なら王女はエサになる」


「エンシェントさん何気に酷くないですか?それ下手したら私も異世界に行きませんか?大丈夫ですか?」


なんなんですかエサって!私はあんなののエサなんて嫌ですよ?嫌な予感しかしません。無事だった!とか言われて抱きつかれて、そのまま離れられずにこの魔王達と戦うことになるんですよ。そしたらこの魔王達はどうしますか?そんなの決まってます!王女は可哀想だけどしょうがない…犠牲になってもらおう!とか言って私諸共異世界へ飛ばしますよ。絶対に。さて、そうなるとどうでしょうか?私はあれと同じ世界に…。いえ、私はあれの世界に行くことになります。あれがこっちの世界が未知の世界だったなら、同じく私も向こうの世界は私には未知の世界。生きることができるでしょうか。1つだけ、たった1つだけあるとしたら…。あれに頭を下げ、懇願し、私の全てを対価に助けてもらうこと…。考えるだけで最低最悪の未来!なんとしても私はあれとの接触は避けなくては。


「勇者との接触なんて絶対に嫌です!エサになるなら、私は魔王を殺してでも抵抗しますよ!」


「うん。わかったから、落ち着け。エサにしないから我の命を狙うな。1番効果がありそうだが、これをやると王女がなにをするかわからん。不安要素が高すぎる。下手すれば、勇者側になり我らを倒した後に門へ誘導ということをするかもしれんしな」


「いや、魔王様。それは流石に王女1人じゃ無理じゃないっすか?」


「そぉんなぁことなぁいわよぉ。私はこの子ならぁ、やっちゃう気がするわぁ」


「わしも魔王様とハーピーの意見に同意じゃ。この王女は意外と恐ろしいぞ?妖精王に気に入られてるのを忘れたのか、ダークエルフ」


「あー。そういえば…。そしたら下手なこともできないのか?」


「提案です!」


「なんだ王女?」


「今の現状の勇者がどんな状態か知ってから計画を立てませんか?ここ最近ずっと報告もらってなかったようですし。なんでか」


「いや、その、魔王様がいないから報告もらっても意味ないかな?って」


「魔王…あなたって部下に恵まれてませんよね。本当に。これで勇者が凄いことになっていたら、もう知りませんよ」


久しぶりにスパイのシラーに連絡をすると…。


「魔王様お久しぶりです」


「シラーよ、勇者は今どんな状態でどんな状況だ?報告を頼む」


「…。今俺と2人で魔王城に向かっています」


「は?」


この数日間でなにがあったの?

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