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王女は理想のために魔王のところへ行き勇者抹殺の計画を企てる  作者: 怠惰
とにかく王女様は計画して行動する
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勇者記録(計画没案)

書きたくなってしまった。

すみません、王女さん出番少なくて。

俺の名前は古手(ふるで) 太一(たいち)と言います。ごく普通の一般家庭で育ち、兄弟は居ません。今年は大学受験を控えていて、頑張らないとなぁと思っていました。

え?イケメンか?そんなそんな、俺はそんなにカッコ良くないですよ。勉強も学年主席とかじゃないし、赤点でもない。普通。そう、極々普通の男子高校生です。いや、正しくは〔だった〕って過去形になるのかな。理由は今俺は、異世界で勇者をやってます。

落ち着いてください、別に頭がおかしくなったわけじゃないんです。最初は驚きましたよ!寝ようと思ってベッドに入った筈なのに、何故か石の床に寝てましたから。まぁ、でもその後、王様と俺の彼女に会ったんですけどね。


え?彼女って誰か?それはこの国の王女様のリーンって娘です。そう、王様の娘さんです。安心してください、王様からも許可してもらって公認のカップルです。もちろん、結婚を考えていますよ。リーンも俺との将来を一緒に考えてくれてます。勇者の訓練の空いた時間を利用して、デートをしながら子供の人数や、その子達の名前を考えて笑い合ったり。大胆に抱きしめ合ったりも…。なんで、俺が異世界の王女様と恋仲になれたか、それは。おそらく、お互いの一目惚れだと思います。(※優しい目で見てあげてください)


俺は召喚された時、不安でしょうがなかった。しかも、いきなり勇者とか言われて魔王を倒して世界をとか…無理だって思ってたんだ。なんの取り柄もない、普通の俺がそんな大きな事をできるわけないって、怯えてたんです。なのに、王様や周りの人達は関係ないって顔で勇者を押し付けてくる。その顔が怖かった。耐えれない!と思った時、優しい声が聞こえたんだ。それが彼女、リーンだ。誰も聞かなかった名前を聞いてくれて、震えてた俺の手を優しく握ってくれた。そして、俺を召喚した事を謝ってくれた時の顔が泣きそうで(※彼の主観です)ああ、この娘だけは俺をしっかり俺として見てくれてると思った。そして、この娘がそんなに困ってるなら、俺にも何かできるなら、頑張りたいって思ってしまった。その後、王様もお似合いとかなんか言ってくれて良い雰囲気になり、(※この時王女はショックにより笑顔で固まってた)将来を約束をした仲になったんだ。あの時の優しい目は忘れられない…。(※所々記憶に美化された痕跡があります)


しかし、そんな幸せを俺は奪われた。魔族にリーンを誘拐された。最初に聞かされた時は、目の前が真っ暗になった。しかし、早く助け出す!そんな一心で俺はそれまでの倍、訓練をした。そんな馬鹿な訓練をしたので体を壊しかけた。そんな時には俺に稽古をしてくれている、ギムさんが怒りながら、焦っても良い結果は出ないと諭してくれた。そんな事もありながら、俺は強くなっていった。

そして、仲間も集まってきてくれた。勇者のパーティーといえば、やはり戦士、魔法使い、僧侶だと思う。このバランスパーティーで俺はリーンを救ってみせる!途中、4人なんて危険だから俺達も仲間に入れてくれと売り込みに来た人達も居だが、そんなに仲間が居ても俺は戦術がどうすれば良いかわからないので断った。


俺の仲間は師匠でもあるギムさん、有名な魔法使いのザザールさん、教会から紹介されたベルさん。この仲間達ならどんな相手にも負ける気がしない!

森の中を進むと、魔物の大群に遭遇した。俺は1度このタイプの魔物を倒してる。しかも、木剣で倒してるのだ。なので今回も数は多いが、倒せる!そう思って戦いを始めた。

奥に斬り進んだら今、俺の目の前には巨大なゴブリンが居る。圧が凄い…他の魔物と違って少しでも動いたら殺されるイメージが頭を過ぎる。怖い、助けて、なんで俺こんなのと戦ってるんだっけ?様々な考えが浮かんでくる。こんな奴に、勝てるわけない…そう諦めた時に。


「危ない!」


そんな声とともに俺は地面を転がった。目の前にはギムさんが、でも血を流してる。ギムさんが俺を庇ってくれたのが、わかった。


「ギ、ギムさん!」


俺は怪我の部分に手を当てて血が出ないようにするが、ドンドン溢れてくる。どうしよう、どうしたら…。ベルさんは向こうで囲まれて、こっちに来れない…。何か手はないのか!


「もう、いい、俺は無理だ…」


ギムさんがそう言う。


「そんな、死ぬなよ!ギムさん!」


「勇者…いや、太一。いいか、最期の教えだ。どんな相手でも怯えて固まるな。相手に怯えても良い、しかし固まるな。固まったらただの的だ、怖かったら逃げろ。良いな」


「ごめんなさい、ギムさん。俺のせいで…」


「お前はまだ子供だ、仕方ない。しかし、王女様を救いたいと言っていただろ?俺も王女様が心配だ…。だから、仕方ないとは言ったが後は頼んだ、勇者太一…」


そう言い残し、ギムさんは死んだ。俺は何をしてたのだろうか。リーンを救いたいんじゃなかったのか!俺は悔しくて、でも今は。その後は、2人を逃がし1人で戦ったが殺されてしまった。


次に目が覚めたのは国の教会だった。そうだ、俺は生き返れるんだった…。ギムさん、本当にすみません。その後国中に俺の覚悟を聞いてもらい、心でも改めて誓った。俺はもう何があろうと、リーンを救う事を諦めない!そして仲間の募集をすると、凄い人物が仲間になってくれた。シラーはそんなに口数が多く無いが、戦闘に関してはとても強い。大剣であんなに動けるなんて…。しかし、これで仲間も新たに揃い冒険も気を引き締めて行かなくては。たがその前に、やる事をやってから…。


森へ行き、俺は巨大なゴブリンにリベンジを果たしに来た!ここでコイツを倒さないと、これからの旅上手くいかない気がする。そして始まった戦いは、呆気なく終わった。前回の大群相手に戦ったのが良かったのか、弱く感じた。俺は少しでも強くなってるのかな…。

こうして、俺達の魔王討伐の冒険は始まった。リーン絶対に助け出すから待っててくれ。そして、魔王。覚悟しておけ!


魔王城にて

「何故ですかね?寒気が収まりません。こんな事気にしてる場合ではありませんね、早く次の本を読まなくては…。それに、次の計画も立てなくてはいけないし。やる事が多いですね。本当に突然勇者が死んだりしませんかね」

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