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その日の夕食は僕が目を覚ましたお祝いだとか言って、焼き魚やら焼肉とか大量に用意され、スープにも野菜だけでなく肉が入っていて美味しかった。
色々話を聞きたかったんだが、泣き叫ぶ人や笑い続ける人だとか、狂喜乱舞と言うか訳の解らないテンションで、真面目な話が出来る状態じゃなかったので諦めて翌日にした。
お酒も無いのに何なんだよと。呆れながら家へと向かうとエリスが後を付いて来る。
「如何したの?僕ならもう大丈夫だから自分の家に帰って良いよ」
「あ、あの・・・私の家はノワール様と一緒なんです・・・・・」
あ~そう言えばそんな話になってたっけ。行き成り過ぎて心の準備が~と、そこで思い出した。
「僕が前に住んでいた家に有った物は如何なったか解る?道具とか色々纏めて箱に入れておいたんだけど」
「あ、それだったらベッドの下に置いてあります」
白い砂で作った道具箱の中には見付からない様にエリスへのプレゼントが入っている。中を見られてないと良いんだけど・・・・・
エリスの寝室は僕の隣だそうで、僕はエリスにちょっと待つ様に言ってベッドの下に有った道具箱を漁った。
「その・・・長い事待たせてごめん・・・・・僕のせいで色々巻き込まれたりして辛い思いもさせたと思うし、これからもさせてしまうと思う。でも・・・もし良かったら・・・これからも僕と共に歩んでくれませんか」
エリスは唯「はい」とだけ返事をして、瞳を潤ませて僕の作ったペンダントと髪留めを受け取って僕の胸に顔を埋めた。
その夜は各々の寝室で眠り(ヘタレとか言うな)翌朝起こしに来てくれたエリスの胸にはペンダントが光っていて、髪も髪留めで纏められていた。
エリスと共に家を出て調理場へ向かうと何人もの男性が調理当番の女性陣に蹴り転がされていた。一体何時頃まで騒いでいたのだろう。
朝食は溶き卵入り野菜スープと一度煮た丸芋を練って焼いたパンの様な物だった。ほんのり甘くて美味しかったです。
朝食後に僕の家の一階に有る一番大きな部屋で話をする事にした。この部屋は元々こう言った用途のつもりで作った会議室みたいな部屋らしい。
先ず最初に聞いたのはエンマさんが如何なったのかと言う事だ。
エンマさんは、あの日から五日後に海岸に打ち上げられたのだそうだ。既に亡くなっていたが特に損傷は無く溺死なのでは無いかと言う。遺体は河口近くにグランさんが埋葬したそうだが、何故、如何してそうなったのかは解らないと言われた。僕の放った光に弾き飛ばされた・・・とかかな?
次に聞いたのは問題とか変わった事は無いかと言う事だ。
細かい問題は有ったが争いになる様な事は無かったと聞いて一安心した。変わった事と言えば狩りや採取はほぼしなくなった事、そして村から歩いて半日程行った所に光の膜が張ってあってその内側には敵性生物が居ないという事だった。
グランさん曰く、あの日僕の放った半球状の光の終点で、外敵から村を守る壁の様な役割を果たしているのだろうと。あ~・・・確か壁を作っても皆が居なけりゃ意味が無いとか、そんな夢も見た様な・・・・・
最後に一番気になった事を聞いてみた。
五年も経っているのにエリスだけは見た目が変わっていない事だ。他の子供達は歳相応に成長しているのにだ。
「あの・・・私、怪我をしても直ぐに治るんです・・・ノワール様と同じですね」
と、恥ずかしそうに上目遣いで言うエリスに顔が赤くなるのを感じたが、それで良いのだろうか?一度死んだ事により肉体年齢が固定され僕の魂を介して蘇った事で不老不死になってしまったのだとしたら・・・・・僕としては嬉しいが、彼女は耐えられるのだろうか・・・・・いや・・・昨夜言ったじゃないか共に歩んで行こうと。
「で、二人はちゃんと結婚したのか?エリスのそれ、ノワールさんの手作りだろ?」
僕が決意を新たに決めているとエンゾさんが突っ込んで来た。
「え・・・ええ、昨夜ちゃんと求婚して返事も貰いました」
僕がそう言うと皆がぞろぞろと外に出て行き、二日連続で宴会が始まった。
何これ?こいつら唯騒ぎたいだけなんじゃないの?
そんな事を思いつつも僕達を祝ってくれる事が嬉しくて、楽しい一日を過ごし、翌日からは村の相談役として穏やかな日々を過ごして行くのだった
ここまで読んで頂き有難う御座います。




