43エイアガードの白い者達
2ヶ月と25日目[85日目]朝
クルーとフォクス率いる忍び組から、エイアガード砦に囚われている、首輪により奴隷にされた人達の救出準備は終わったそうだ、
しかし、救出する人達に異空間の説明したが理解されず、作戦の決行が出来そうにないので説得の為に、夕方には船に戻って欲しいと連絡が来た。
(普通は異空間の説明しても理解できなくて当たり前だな、説得か、面倒だな、
あのチカラ強い目をした白い者なら、何か理由が有る筈だ、
話をして拒否の理由によっては、志願者だけ助けるか)
砦内と領主や兵士が関係する建物内の食料や物資は、見つからない範囲は回収して、後は囚われた人達を救出後に、砦内の回収に邪魔な者は排除して、残さずに強奪する予定だ。
街に有る食料に関しても、今後も街の外道共がお互いに潰し合ってもらう為に、見つからない範囲で回収して行く予定だ。
(真面目に働き作った者から奪った食料や物資だ、返す為にも出来るだけ回収させて貰う)
俺達は夕方までは、フォルエイに向かい森を移動することになった。
フォルエイに近付くにつれて避難民との接触が無くなっていき、昼過ぎの移動ではサリの探索に難民らしい反応がまったく無くなった。
夕方、船に戻って再度の計画の打ち合わせをした。
ガド「囚われている者は、やはり首輪の逃亡時に絞め殺す機能を怖れているらしのぉ、まあ、子供を死なせたくないからだそうじゃ、
実はもう牢の鍵はいつでも外せるそうじゃが、首輪の問題で、逃げられなかったらしいのじゃ。
あやつらの計画では、子供達の登録者が集まり、一気に殺す機会を待っていたそうじゃ、
ついでに登録者を殺せた者が子供達を連れ、フォルエイに逃げる予定だったらしいのじゃ、
コウ、良い奴等じゃ、何とかできぬか」
コウ「なら、まず子供の首輪だけ取れるか試そうか?」
マリ「無理よ、コウの収納は魔力のある魔道具に使えないはずよ、ゲートだって首輪が装着者が着けた状態なら首輪だけに使えないでしょ」
コウ「最初だけ時間がかかるけど、ゲートを首輪の形を変えるのと設定を変えれば、ゲートで首輪だけ飛ばす事はできる筈だ、前にゲートで色々試した時に、形は変えられたから、イケるはずだ」
ソド「今夜試してみるでござる」
サリ「駄目なら説得にゃ」
セリ「神獣モードでゲートで神域に行くと言えばいいのではないでしょうか」
「「「「「・・・・それだ!」」」」
セリ「コウ様、神獣は、神の使いです、本来は、モフモフする様な方達ではありません、
あとコウ様、人前でチカラ使うときは必ず神獣モードで使って下さい、
顔バレは、邪神を滅ぼした後、コウ様の夢である各地を旅して周る時の弊害になります、少し自重してください」
コウ「はい、すいません、以後気をつけます」
サリ「コウがセリに怒ら「サリさん、あなたはコウ様を煽っていないで案を出して下さい、
ソドさん、サリさんが煽る前に止めてください、あなたは脳筋では無いのですから、頭を使ってください、
ガドさん、マリさん、コウ様のチカラに頼り過ぎです、もっと自分で出来る案を出して下さい」
「「「「はい、すいません、今後は努力します」」」」
コウ「では、セリの案で行こう」
(久しぶりに、セリの御説教が出たな、やはり、セリがパーティーで上位だな・・・俺よりも上の様な気がするのは気のせいと思いたい)
深夜作戦を開始。
神獣モードで神域の話しをしたらアッサリと納得し、ゲートに入って行った。
(やはり、神の使いと言われる神獣は偉大なんだな、まあ、神獣が都市に現れたら、神罰で滅ぼされるのが当たり前の処を、自分達だけ助ける為と言われれば、ホイホイついて行くのは当然か)
こっからは、邪魔な奴は排除しながら、ラットの入れない場所の確認と強奪の開始だ。
鉄格子を、囚われていた人達が壊せるようにしていた部分を壊して出る、出て直ぐの部屋の兵士をゲートによる奇襲で殺した、ここまでは気づかれたく無かった、
こっからは、囚われた人達は街に逃げたと思われる様に、派手に囮りっぽく暴れる、でも本命の強奪の開始だ。
忍び組が入れない部屋や通路を、片っ端に入り、兵士が居れば排除、武具や食料に魔道具やゴーレムを全て強奪していった。
サリのボソッと言った「盗賊よりウチらの方が情けが無い奪いかたにゃ、でも、これで少しはスッキリしたにゃ」の言葉に、みんなが頷いた。
更に、砦の司令官は、邪神の干渉が有り、キッチリと邪神のチカラを削ってやった。
コウ「ざまぁみろ、今後もキッチリチカラの補充も存在も、削っていってやるぞ邪神」
魔獣達は引き続き、砦の包囲に食料の回収と状況報告の為にエイアガードに残って作戦を継続している。
俺達は全員仮面を付け船に戻り囚われていた人達の首輪を外し、今後の話しをした。
エイアガードに神罰が起きて、砦と外壁以外は完全な更地になること伝えた、しかし、彼等はエイアガードに戻り街の再建と不可侵の領域同士の道に出て集落を作る魔族を倒し道を護る使命を今後も果たす為に努力するそうだ。
(砦って、国を護る砦では無く、神獣の通り道を魔族に塞がれない為、引き寄せ叩く為に有ったのか、
初耳だ、確かに都市1つ1つが国だったなら砦は、魔族対策と考えるのが普通か、国同士の争いの場だたから勘違いをしていた)
暫くの間は休養を兼ねて、フォレストセインに行ってもらう事になり近くまで送っていった、
囚われていた人達は、子供も含め全員が魔法を使える戦士だったので、装備と物資、後は通信具を渡し、エイアガードの神罰が終わり次第、連絡して迎えを出すからそれまで自由にしている様に伝えた。
暫くは、エイアガードの外道共の潰し合いを待つ事になるが、懲りずに邪神が介入するなら、また削ってやるつもりだ。




