28*2・13ミストリアの自滅
1ヶ月と10日目[40日目]昼前
俺とセリが、食事ができたらしく、マリとガドの説教から解放された、食事の終わりに、助けられた親子からの提案があった。
母親は、「皆さんの話しを聞いてましたが、フォレストセインを、事実上まとめていた方はいますよ、
その方は、街の人の意見を聞いて、頑張っていた、領主館の門にいる、警備兵の隊長のコールさんです」
セリ「確かに門番の人達は、皆んなオーラが綺麗でした、候補としては、良いと思います、」
コウ「治療が終わったら、神獣モードで、送りがてら会いに行こう」
ガド「そうしてくれ、みんな、フォレストセインは、無しになった!」
助かったー、などと聞こえる、確かに眷属から貴族候補を前に出したが、みんなイヤイヤな感じだった、
しかも、このチョキを出さなければー、などと言っていたから、ジャンケンの負けた者らしい。
泣く程嫌なら、そう言えばいいのに。
ソド「たしか、誰かが犠牲にならなければならない、といってたでござる」
サリが、小さな声で、「言っちゃった」と言った、周りの俺からクルーが目線を外らす。
ガドが、「今後も適任者を捜すでいいな」と言うので、頷くと、助かったー、何としても捜さないと、とか聞こえた。
(クルーが前に感じたより、自由だな、いや、自由になったな、こいつら)
皆んな、一致団結して検討を始めた。
俺は、そんなクルーをジト目で見たが、誰も目線を合わせようとしなかった。
俺は、母親に「後は、彼奴らにまかせて、2人の治療しましょう」と言い、アバター室に移動した、
女の子は、自然エリアでモフモフと遊んで待ってもらった、アノ状態は見せられない、トラウマになる。
2人の治療は、骨の修正がメインだったのと体力が回復してたので、3時間程で終わる様で、見ていたく無いので、自然エリアに、戻った。
話し合いの結果、情報が足りないとのことで、イサクさん達をここに連れて来る事になった。
連絡は直ぐ繋がり、ゲートで来てもらった、村が立派なのと、思ったより人数が多かったららしく、驚いていた。
完成した馬車やアイテムボックスとゲートを確認してもらい後で俺達がミガードに運ぶ事になった。
2人の商人も馬車が完成しだい出発するとのことなので、馬車を届ける人がそのまま護衛になると伝え、2人に渡す様にと、連絡用の通信具を預けた。
イサクさんからの商人ギルドの情報は、かなりの進展があった。
イサク「アークレストでは、王侯貴族の中に貴族ギフトを失った貴族がいるらしいとの噂が出ています、
近いうちに、アレク王子が率いる軍がソーマに攻めるのではとの噂もあります、
北東のガイエルンとエルントスの王侯貴族がエルフの森への侵攻に貴族ギフトが使えなかった事で、王侯貴族の全てがギフトを失った事が国民に分かり、反乱が起きてます、
この2国は、新たな貴族ギフト持つ貴族が出て来るまで、荒れそうです。
ミストリアですが、どうやら王都の王侯貴族だけが、ギフトを失ったらしい、との噂です、
フォレストセインの神獣が現れた件と、盗賊貴族の噂が広まり、王都を行商人が寄り付かなくなってます、
かなりの数の行商人や住人が物資を持ってウォーレストに流れ、ミストリアの各地で食料不足になりつつあるようです、
地方貴族が、ギフトの是非によっては、王都へ攻め込むとの噂も有ります」
コウ「ウォーレストはどんな国?」
イサク「今回の戦争も守りのみで攻めてません、審議の玉で証明できる者は、国内に受け入れています。
物資の不足は国民の了承の上で、獣人の国に送ってるそうです、ギリギリですが餓死は無いそうです」
コウ「ウォーレストは問題無しか、・・・不味い!、ミガードや他の町や村も審議の玉を使わないと、ウォーレストに行けない奴が、押し寄せるぞ。
アッ、そうそうフォレストセインは審議の玉を使えない者も、善人は神獣により受け入れられる、ただし、悪人は魔獣に喰われると伝えてくれ、
立往生してる者は、フォレストセインに移動出来無い者だから、イサクさんは、その人達の元に向かい後は計画通りに」
イサク「急いでギルドマスターに伝えます、ウィルコさん私は先に戻ります」
と、急ぎゲートで来た場所に戻った。
ウィルコさんの情報では、
ウィルコ「ソーマ国から王都に在る冒険者ギルドに、小型の作業ゴーレムの盗難が有り、盗んだ盗賊の討伐依頼が来てます、
ゴーレムを動かせる上位の冒険者を募集していて、小型のゴーレムを何体か貸し出しもするそうです、
討伐した者には回収ゴーレムと、貸し出したゴーレムを貰えますが、大破したら儲けが減り旨味が少ないのと、乗り手も少ないですから、討伐は先になりそうですね、
しばらくの間はソーマ王都への移動は控えた方がよさそうです」
コウ「その依頼は俺達が受けれる?」
ウィルコ「まだ、受けた者がいないなら、交渉次第ですが、受けるんですか?」
コウ「ガド、親子の治療が終わり次第フォレストセイン片付けて来るから、話しがまとまったら出発準備して、
ウィルコさん達は、イサクさんに合流してミストリアの移住計画を、ソーマ国の王都へは俺達だけで行くきます」
ウィルコさん達は、頷き、ゲートに入って行った。
治療が終わった親子とフォレストセインのコール警備隊長に会い、統治者になる事を了承してもらうと、強力な貴族ギフトを受け取り、神に感謝していた。
コールさんに、今から街を入るのに必ず審議の玉を使う事伝えたら、既にやっていたらしい。
光らせる事が出来無い者は、後日、神獣が許可した者だけは、受け入れてもらい、食料もしばらく届ける事になった。
急ぎ、メンバーと馬車でミガードに向かった、入り口では既に、審議の玉が使われていた。
(イサクさんグッジョブ)
冒険者ギルドに着くと、ゴルド副長が、頭を抱えていた。
依頼の掲示板に緊急依頼、ゴーレム盗賊団の討伐と書かれた依頼書が貼ってあったが、誰も受けないみたいだ。
ガドが、受付嬢に話しかけると、ゴルド副長がガバッと立ち俺達の方に来て、「お前達の誰か、ゴーレムに乗れないか?」と言われた。
無理矢理ゴーレムに乗せられ、動かせるかどうか試させられた、結果は全員が簡単に乗れた。
しかも全員が魔力操作のみで動かすと、その動きのスムーズさに驚き、依頼を受けてくれと頼まれた。
俺は、ゴーレムに乗れる高揚を隠し、ガド達に(資金が必要だ、出来るだけ踏んだくれ)と、念話した。
意外と、皆んなご機嫌で、報酬を吊り上げていた。
マリ曰く、冒険者としては、当たり前らしい。
読んでくれてる方が増えました頑張って書いていきます。




