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番外編ガドの優しい思い

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 ワシはあの日、死んだ。


 魔族戦いで殺された魔族に?イヤ、アレク王子に殺された。


 奴はワシらから(さく)を伝えたが理解できずにただ「突撃」と命令するしか出来ず、最後は「お前達の部隊は足止めしろ」だった。


 奴は自分と取り巻きは後ろから動かず采配のせいで敗退したにもかかわらず、ワシら正規兵以外の部隊に殿(しんがり)を押し付け、奴は真っ先に近衛兵をつれ逃げ出した。


 こんな事ならギルドからの依頼を受けるのではなかった、同じパーティーの若い2人には、済まないと思った。


 特に不憫(ふびん)なのは、部隊にいた幼い神官騎士の女の子だ。

 出兵の途中では神託があって「戦力的に余裕で勝てる」と神に言われたと皆を励ましていた。


 その子は、最後、ワシら足止め部隊にいた、泣きながら大きな神獣様を治療していた「力が足りなくてごめんなさい」と、だか治癒魔法はどんどん傷を治していたのを見て、


 何が足りない?と思っていたが、上の神官にワシらの作戦を必死に伝えていたその事じゃろう、


 女の子の所為では無いのに、聡い(さとい)子じゃ、多分ワシらと一緒に殺されたじゃろうな。



 あの子だけでも助けてやりたかったのぅ。






 気がつくワシは周りが白い場所に居た。


 前の色あざやかな玉に突然謝られた(あやまられた)「すまない」と、自分の力(およ)ばず邪神が現れた事、


 神託でアレク王子の指揮を執る(とる)事を止めたが、何故か大神官が止めなかったと、繰り返し謝ってきた。


 だいぶ経って神だと知った、優しい方だと思った。



 今、一緒に死んだ者に、ある者の眷族として転生して、世界を守ってほしいと、説得している、ただ、あまり時間が無くなってきて、焦っていると。


 神の「幼い神官騎士の女の子しか転生を選んでいません、このままだとあの子だけになってしまう」の嘆き(なげき)を聞き転生を承諾して眷族となった。


 眷族として奴隷の様に扱われるのか、と思った。


 皆んなに聞いたがやはり悩んだが、神が神官騎士の女の子の事を話した時に、成ることに決めたとの事だった。


 全員が同じ様に言われたので騙しされたかと思い、女の子に聞いたが、「神の使徒の眷族になれるなんて感激です」の発言で、本当だったとわかった。



 主に会い、話しをして、まったく拍子抜け(ひょうしぬけ)した。



 主は自分を名前を呼び捨てても怒らず寧ろ(むしろ)様付けを嫌がり、


 周りに相談し、


 サリに貶された時もちょっと手を出す程度それも怒ったのではなく、ふざけ返しただけの様だった、


 自分の力が思ったより強いことに驚き慌てていた。


 気が付いたサリに、謝ったのを見て、


 この方は眷族とか関係なく、対等に皆を見る方だとわかった。




 主が、恐ろしく感じた時があった。


 生き物として外道について話した時、この方は、外道に対して容赦が無く、外道の周りからの敬意(けいい)も、周りへの外道の権力も、尊厳すらまったく関係なく、「排除する」と本気でいってることがわかった。


 その変わり様と覇気に驚いたが、


 基本、善人なのですぐ慣れたが。



 ちなみに、神からは、外道の排除は是非やってくれと言われたらしい。



 相手は邪神、仮にも神と戦うのだ不安だがやり遂げなければならない。



 この方なら、皆んなと一緒にやり遂げ、その後も楽しくやって行けそうだと思う。


 あの神官騎士の女の子の笑顔が一番、そう思わせてくれる。





 PS:たまに、ドジで抜けた所が心配じゃ。








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