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13・神獣の不安とマギの願い

 1ヶ月と1日目[31日目]夕方


 コウ「白狼さんと麒麟さんはこれからどうしますか」


 白狼「ここの事を皆に早く報せたいのですぐ行かせて頂きます、子供達を宜しくお願い致します」



 俺は抱いてるフーを撫でながら、(うなず)く。


 セリも目が覚めたルーに頬を舐められながら頷く。



 麒麟「私は乳離れまでもう暫く(しばらく)平野にいますが出来るだけ早く森に戻ります」


 コウ「わかりました、あと、どうやら意志ある者は1タイプに2者までみたいなので、神獣の子供が(なつ)いても、全員が眷族になるわけでは無いので、安心してください」


 白狼「あの人達は眷族ではないのですか?」


 クルーを見る


 麒麟「パーティーの方は?」


 コウ「ここに居る者は私の体の一部が人型を取っていて、眷族化しているので、テイマーの力ではありません」


 白狼と麒麟は頷いたあと、ホッとしていた


(もし眷族にできても、手当たり次第にしないよ、なにホッとしてるの、というより、俺まだ誰もチィムしてないからな、


 皆んな勝手になってるんだからな、可愛いから嬉しいけど、まぁ解除は眷族にしていたく無い虫タイプがなった時に考えよう、


 神獣は自分から眷族にするつもりはないです、本当にないよ)




 ゲートで自然エリアに行き、暫く皆で話し、白狼と麒麟の親子を平野の小屋にゲートで送る時に、麒麟の子のすがるような目で見てきたが、念話で説得、キーとリーは「早く大きくなる」といい、親について行った。


(あの目は辛い。つい、「おいで」と言いそうだった)





 神獣を見送った後。


 コウ「このあと皆で洞窟にある金属鉱石の採れる場所へ行きます、そこでの安全の確保と採掘計画を検討します、


 採掘は採掘をしてもらえるクルーのアバターができてからするつもりです、何か質問ある方は手を上げて」


 セリ以外のメンバーが、全員てをあげる


 コウ「手を1番速く上げたサリどうぞ」


 サリ「コウとセリがだいてる犬も連れて行くのかにゃ」


 コウ「当たり前のように、手の中に収まっていたので気がつかなかった、イヤー、スマン、スマン」


(チッ、やはり無理だったか)




 ゲートが開いてセリと一緒に入り、フーとルーに「行ってくるね」といい戻ろうとすると


 2匹から「いってらしゃい、早く帰って来てね」と念話が入り、


 後ろ髪を引かれる思いで、みんなの所に戻る。



 セリ「まだ、ルーちゃんの体力が戻りきらないので心配です」


 コウ「そうだな、急いで戻ろう」


 ソド「コウ殿とセリの仔犬好きも大概(たいがい)でごさるな」


(ほっとけや、あと小さい子全般好きだ、悪ガキを除くけど)





 俺は今、金属の鉱石の前にいる


 急いで壁を壊し中に入った、鉱石をセリに見てもらい、洞窟に対して直角に鉱石が続いている事と、鉱石は色々な種類がある事がわかった。


 そして


 今、メンバーに、安全確認しなかったことを、物凄く二人で怒られてる、


 危険を感知しなかったので、安全だと思いやったと、説明して何とかわかってもらった。


(急いだ結果もっと時間がかかってしまった)


 グスン




 ガド「貴重な金属が有りそうじゃな、掘る道具も丈夫な物に変えていかねばならんな」


 コウ「そうですね、ガドはクルーへの、手配をお願いし・・・ます、・・何かそこ変じゃないですか?」


 違和感がある壁の場所を指差し、みんなを退がらせる。



 コウ「みんな、何かわかる」


(危険な感じはしないな)



 ガトはみんなを守る位置で「わからん」、その右後ろでソドが「わからんでござる」と言う。


 サリ、セリ、マリは何か感じるがわからないらしく、ジーと見ている。


 俺は全身に龍鱗を出し、ゆっくり近づき違和感の壁に触る。

 


「神力を確認、私はマギ、聖域のコントロール・コア、マスター登録しました、リンクします」


(また、このパターンか!、俺に拒否権は無いの?)




 みんなに安全なことを伝え、マギからの情報とお願いを話す。


 マギのお願い



 マギはここの聖域の結界とその出入りの管理それと魔力調整している。



 利用者が減り溢れる魔力を鉱石に送り調整、小さな穴では間に合わず壁を壊し送る量を増やしたが、溢れた。


 止むを得ず海水に魔力を貯めたが、それでも溢れた。


 大気も限界近くだった時、俺が、魔力を吸収したことで正常範囲になったとの事。


 今は利用者が現れ何とか正常たが、魔力の溜まり過ぎた水や鉱石取り除き、再び魔力の調整が出来る様にして欲しいとのこと。


 聖域内の魔力は結界により中に取り込み、外には出さない様になっている。


 今はマギか取り込みを止められないが押さえているとのこと。


 マギが魔力を最大まで貯めた水は入ってきた海水と混ざらなくしているのでゲートで取れる水は無くなるまで濃度が変わることは無いとのこと。


 魔力水は必ず最大濃度にして海水と分けて保管し、魔力不足の時はその魔力を大気に逃がし調整するとのこと。


 鉱石は、魔鉱石になった表面近く100メートル位の鉱石を取り除き、また貯められる様にしてほしいとの事。


 確かに欲しい材料だが量が多い直ぐには無理だと伝え、出来るだけ早くするから「頑張れ」と伝えた。




 マリ「魔力水はまだ使い道が無いわね、ゲートで収納だけするのはどう?」


 コウ「流石に体に悪い影響が出る可能性があるから、今は無理、暫くは魔力水を貯めた異空間の状態と本体の状態

 を見ながら考えるしかないな」


 ガド「それならクルーに伝え鉱石の採掘とその道具作りを急がせるぞ」


 コウ「では船に戻りましょう」



 ゲートを開き戻る前に、マギにリンクの繋がりの確認に、変化がある時と、途切れてから復帰した時に連絡する様に伝えた、セリと相談して、他に神獣が船の近くにいる時教えるようにさせた。


(これでマギのリンクが切れなければ、神獣の子を待たさなくて済むようになった。よかった、よかった」


 船に戻り、マギの話と、鉱石の早急な採掘が必要な事を話し、明日は、皆で対応を話し合おうと思う。


 こうして、異世界31日目にして、アバターで初めて船の外に出た1日は終わった。


 それにしても、午前に魔力水、午後は神獣、夕方にマギ発見と慌ただしかった。


 まあそのおかげで、今の状況と今後の対応することがはっきりした。


 話し合いの次は、いよいよ森の魔族どもを倒しに行く。


(ルーを傷付けた事を後悔させてやる)




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