5■三角関係!?
高校時代の話しです。
私は高校時代に、ある三角関係に巻き込まれたことがある。
私が通った高校は音楽高校。私の学年に男子は1人。
その1人の男子を取り合って・・・というわけではない。
女×女×女
である。
いや、別に私、どっちの女の子も好きではなかったのですがね?勝手に巻き込まれていた。
ことは一つ上のK先輩と仲良しだったことから始まる。
K先輩は、部活が一緒だったわけでもなく、門下が一緒だったわけでもなく、特に友だちになるような関係ではなかった。
ところがある日、本の趣味が合うということで部活の先輩がK先輩を紹介してくれたのだ。
私が読みたい本をK先輩が持っているらしい。
その本を貸してもらい、私も本を貸すような、そんな本友だちになった。
K先輩の家は、私の家の方向と同じで、通学も一緒にすることも多くなり、普通に仲良しだった。
と、そこへクラスメイトのLさん。
「ねえねえ、マロンってK先輩と仲がいいよね」
「うん。家が近いからね。本の話しもするし」
「ふうん」
・・・ナニ?その含みのある顔。何?
そこから、Lさんの嫉妬心に燃えた突撃が始まった。
「マロンちゃん、帰ろう」
と、帰りにK先輩が迎えに来ると
「先輩!ちょっと聞きたいことが!」
と、Lさんが口を挟む。そして先輩を連れて帰ろうとする。
「えっ、ちょっと。あ、マロンちゃん!付いて来て~!」
って、いや、いいよ。二人で帰ってよ。こわい、怖いよLさん、睨まないで。K先輩、私のことは良いから、頑張って!
こういう時、ついて行って良いものか、どうしたら良いのかわからず、ただ茫然と見送るしかない。
休み時間でも、帰り時間でも、K先輩が私を迎えに来るとことごとく阻止しようとするLさん。
それを気にして私を一緒に連れて行こうとするK先輩。
私はK先輩と本の貸し借りをしているので、毎日顔を合わせているけれど、本当に普通に友だちなんだってば。
巻き込まないでー!
そうは思っても、Lさんは私とK先輩の話題には入れない。(ファンタジーは興味がないらしい)
しかもK先輩は妙なところで面倒見がよく、一緒に帰ろうというよりは、私を(先輩として)送って行こうという感じであったし、頼んでない本もくれたりするような良い人であって、私も感謝しているし、きっとLさんから見れば、とても仲良く見えたのだろう。
だから、なんとかしてK先輩を先に誘って帰ろうとやっきになっていた。
しかしLさんの家は先輩とは逆方向で、よく校門で先輩に追い払われていた。
よくわからないけれど、K先輩は私がLさんにいじめられてると思ったのか、とにかく私のことを守ろう(?)としているような感じで、Lさんに結構厳しいことを言ったりしていた。
そのせいか、余計にLさんが私を疎ましいと思うのか、やっきになってしまうという変な悪循環。
今思えば、LさんはK先輩とは何の繋がりもなかったから、必死だったんだろうね。
ていうかさ、Lさん、そこまでやるなら、先輩に告ればいいじゃん!
や、女同士だし、告りにくいのはわかるけど、バレバレだし、私のことをダシに使うような、悪者にするような言い方はやめてほしい。ホントに。
(この辺り、バスケ部の友だちがかなりフォローしてくれた。みんなありがとう!)
という日が数か月続いた・・・
で、まあ、その数か月後、K先輩とLさんはめでたく付き合っていた。
良かったね。
女の嫉妬は怖かったデス。