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ユグドラシル~剣と魔法と冒険譚  作者: あおい聖
勇者編
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朝日と共に

 夜に冥王軍による襲撃があった・・・その都度ビルギット王か天魔王キョウのお蔭で死者も出さずに迎撃が出来ていた。


「いやはやキョウ様だけでなく、陛下もやりますな。」


 ゼノンのその言葉にビルギット王は、照れながら


「いやライオネルの力によるところが大きいよ。」


 と話をしていると、また冥王軍が城門へ向けて進軍を開始したのが見えたのでボクは


「ふぁ~また来たよ。しつこいな。」


 夜の間中断続的に攻めてくる冥王軍に対して、ボクやビルギット王は交代で休んでいたからいいものの兵士の中には休むことすらできずに戦っている者たちがいて、そろそろ限界が近いとボクたちは予測していた。


「さてもうひと暴れしてきますか。」


「キョウ殿お供します。」


 そう言ってゼノンは愛用のミスリルアクスを手にするのであった。


「もうすぐ夜明けですので私も出ます。」


 ビルギット王が自分も出ると言ってきたのでボクは、


「ん~じゃあ門のとこをお願いします。ボクは敵陣に突っ込み撹乱しますので・・・」


「分かりました。」


・・・・・・・・・・・・・・・


 ボクらが城門を出て戦っていると、遠方の空からプロペラが回る音が近づいてくると、上空より魔法の雨が冥王軍に降り注ぐ・・・


 そんな中、東より太陽が昇り始め辺りが明るくなると、ガンドーク上空に飛空艇が停泊していて、そこから魔法による支援砲撃がなされていることが確認できた。


「ふ~う、援軍が来ましたね。」


 ボクはビルギット王に近寄りそう呟くと


「そうですね。皆の者!もうひと踏ん張りです!」


「「「オォォォ!!!」」」


 ビルギット王の檄により兵士たちの士気が上がった。そんな中冥王軍の中より首のない馬に乗った兜をわきに抱えた黒い鎧に身を包んだ指揮個体デュラハンが姿を現し、ビルギット王目掛けて突撃してきた。


「ズド~ン!」


 突撃してきたデュラハンの上に光が落ちた・・・土煙で辺りが見えなかったが次第に晴れていくと、地面にクレーターができ、その中心にデュラハンに剣を突き立てた男が立っていた。その男が剣を引き抜き、冥王軍へ一振りするとそこから弧を描いた光る刃が発せられ、冥王軍をなぎ倒していった・・・


 そこからの展開は指揮個体を失った冥王軍はボクらにより瞬く間に討伐されることになった。


 すべて倒し終わったところでビルギット王が光の剣を持った男へと近づき、


「助かりました。」


 男は剣を収めながら、


「どうと言うことはない。俺はトウマだ。」


 その名にはボクも聞き覚えがあった・・・迷い人の勇者トウマ・キサラギ・・・海王軍の将の企みを打ち破ったビースガルド王国の勇者である。

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