動き出す者たち02
ドーパン炭鉱前の森
ここで亜人王軍1000とそれに対するは王都軍1000、ドーパン軍300、冒険者200により大規模な戦闘が行われたが、ルイン王国の精鋭中の精鋭である王都軍により怪我人は出たが前回と違い1人の死者も出なかった。明日には殲滅できると兵たちの間で騒がれていた・・・
そうデモニクス方面の空が夜なのに赤く燃え上がるまでは・・・
「燃えてる・・・空が燃えているぞ!」
「空が!空が!」「あれはデモニクスの方角だぞ。」「悪夢じゃ!悪夢じゃ!」「おお神よ・・・」
など兵士たちの声が聞こえていた。
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≪帝都デモニクス≫
デモニクス帝国の首都。千年以上続く鉄壁の城塞都市。2重の城壁に囲まれているため千年以上前の亜人王戦役時に建てられた古城で不落の代名詞的な城である。
ここに皇帝は不在である。なぜなら亜人王軍5000に攻められ僅か1日で落ちたのである。
現在ここの主はゴブングが納めていた。ゴブングはデモニクスを攻め落とし、逃げる魔族たちを虐殺して更に、3000の部隊を≪デモート≫へ向けてはなっていた・・・
≪デモート≫
帝都デモニクスの西にあるデモニクス帝国最大の貿易都市。港町であり海産物のほか、南東に広がる穀倉地帯がありデモニクス帝国の全ての食が集まっていると言われている。
現在ここに皇帝が向かっているが助かるかどうかは微妙で、またデモートには城壁もなく守りに適してはいなかった。更に常駐している戦力は500・・・赤く燃える東の空を見ながら人々は恐怖していた・・・
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世界樹ユグドラシル南東に位置する大陸、そこにあるどす黒い霧に包まれた沼地
底から這い出るスケルトンを中心とした不死の軍団≪冥王軍≫今だ統制は取れていないが数は2000近くまで膨れ上がってきていた。主の目覚めを待つかのように・・・
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「許さね~ぜって~許さね~ぞトウマ・・・貴様だけは・・・」
パリーンと手に持っていたグラスが割れ血のようなワインが床に広がった・・・
男の手からは血が流れているがその色はどす黒く妖気を放っていた。
しばらくすると傷はふさがり治っていた。
その容姿は黒髪黒目と整った顔立ちの美男子であり、妖気を放っていなければ伝説の勇者の見た目をしていた。
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「・・・うむまだ動く時ではないな・・・」
周囲を高くそびえる山々に囲まれた古木城の一室で頭から竜の角を生やした男はつぶやいた。
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