襲撃01
ドワフロト西に広がる山の中、グエンは山のふもとを見ながら
「まずはスカウトバード100で強行偵察をさせろ!」
熊型の魔物デスグリズリーが
「ガウ!」
と鳴き、スカウトバード10小隊100羽の鳥型の魔物をドワフロトへ向けて飛び立った。
「さてしばらくはガンドの援護でもして遊んでやるか。」
「「「ガッガッガッ!」」」
魔物たちが笑うように鳴いた。
・・・・・・・・・・・・・・・
山のふもとにある猟師小屋
「「「ドドドドドド」」」
山より無数の動物たちが何かにおびえるように逃げてくる。猟師の一人は
「なっなんだ!なんだ!」
「あっあれ!」
もう1人いた猟師が山の上を指さしているのでそちらを見ると
「まっ魔物だ!!!やばい逃げろ!!!」
猟師たちは、慌てて取る者も取らずに逃げ出す!
「ぎゃぁぁぁ!」
声に振り返ると、逃げ遅れた者が魔物に捕まってなぶられていたが構っていられない、あの数は20や30じゃないここにいては殺される・・・
また1人・・・また1人と犠牲になっていく・・・もうだめだ・・・そう思ったときドワフロトから異変の調査に派遣された兵士に助けられた。
・・・・・・・・・・・・・・・
鎧を着た守備隊隊長は山のふもとの光景を見ながら
「山の様子がおかしいということだったが・・・これはスカウトバードの大群なにが起きているんだ。」
そこへ老兵士が声を掛ける
「隊長さん。」
「何だ!」
参謀として従軍したドワーフの老兵士が声を掛けてきた。
「わしゃ~これににたのぉ聞いたぁことあるじゃ。」
「なに、それで。」
「そん時は国さ滅んだだぁ。」
「・・・滅んだ・・・国が?・・・魔王か!」
「そうじゃ魔王じゃ!獣王が復活したんじゃ!」
その言葉に守備隊隊長は青ざめたが、すぐに
「逃げてきた者たちの救出は!」
近くにいた兵士が答える
「はっ!すでに完了したかと。あとはもう・・・」
守備隊隊長は一瞬暗い表情をして
「そうか・・・全軍これより避難民と共にドワフロトへ戻る!」
「「「はっ!」」」
守備隊隊長は辺りを見渡し若そうな兵士に向けて
「おいそこのお前先に戻りこのことを太守様に伝えろ!」
「はっ!」
それを聞いていた老兵士が
「わしゃの部隊ともう1隊でしんがりを務めるじゃ。」
「老それならばこの俺が!」
「わしゃら年老いたもんでええ。わけぇもんは未来がある。」
「・・・すまぬ。」
そういって歳をめした者たち20名をしんがりに残しドワフロトへ向かった。




