拠点攻防戦03
「ありがとうございます。」
そう言ってボクは彼らの前へと進み力を解放して
「初めまして天魔王キョウです。」
とボクが挨拶すると彼らは驚きのあまり固まってしまっていた。
「でどうするのですか?貴方たちは?」
ハッとした表情で慌てて
「えっ!ほっ本物?・・・」
「本物ですよ。」
「わっ若様!」
「失礼しました。私はどうなっても構いません!ですが部下の命だけは!どうかどうかお許し願いたい。」
一生懸命に謝ってるけれど命まで取ろうなんて思ってないんだけど・・・
「ん~じゃあ君に罰を与えようかな?ん~何がいいかな?」
ボクは横に来たフォルト老に聞いてみると
「フォフォフォご自由に。」
彼らは息をのみボクの裁定を待っている。
「じゃあコルト!」
「はっ!」
「君への罰は・・・獣人の砦の将を命じます。今後このようなことのなきようにまとめ上げてください。」
「へ?」
彼らは目をぱちくりさせながら混乱していた。
「・・・はぁ今回の件は何者かの暗躍にガンゼンとコボルが乗ったことが発端みたいなんでね。すぐにでも砦の方をまとめ上げ敵に備えてください。」
「フォフォフォこの状態で奴らの補給線を断つという意味合いもありますがのぉ。」
「あっありがとうございます。この恩は我ら身命を賭してお仕えする所存であります。」
「フォフォフォならばまずは一筆各部隊長へ向けて真相を伝えてくれんかのぉ・・・ただしコボルに心酔している者を除いてな。」
「はっ!分かりました。直ちに。」
「その伝令役わたくし目に任せてくだされ。」
と白髪交じりの老人が言い出した。
「命にかかわりますよ?」
「構いませぬ。それに他の者では信憑性に欠けます。」
老人の覚悟をくみ取り、コルトも覚悟を決めたような顔をして
「爺すまぬ・・行ってくれるか?」
「お任せあれ!若も気お付けてくだされ。」
そうしてボクらは二手に分かれそれぞれの目的地へと向かっていった。
・・・・・・・・・・・・・・・
あれから3日後
「やっと着いたか・・・急ぎ陣を張れ!」
ここまでの妨害で現在
ガンゼン軍123人
コボル軍47人
ウルフ65匹
コボル軍が前回の半数以下なのは別動隊という理由でコルトに付いた部隊が離脱したためである。
対する守護の一族
守備隊45人
ガーディアン隊60機
そしてガンゼン達は気づいていないが自分たちの側面に
疾風の牙50人
後方に
ファクト軍ガーディアン30機
獣人軍20人
この陣容で戦いが始まろうとしていた。