拠点攻防戦01
色々と今後について話し合っていると突然ドアが開き兵士が入ってきた。
「しっ失礼します!」
慌てた様子の兵士を見てフォルが
「なっ何事だ!」
「はっ!ガンゼン軍とコボル軍、あとウルフ系のモンスターを引き連れた集団が古城に向けて進軍を開始したとのことです。」
ボクはすぐにウコンさんに指示を出す。
「ウコンさん!ライゼンさんたちに連絡お願いします。」
「はいな!任せとき。」
「古城の戦力は、けが人多数でかなり厳しいと思うから急ぐようにと、あとクラマさんに可能なら相手の行軍を妨害するよう伝えてください。」
「はいはいのぉはいっと。」
ウコンは手早くメモ書きをしてそれを伝書鷹に括り付け窓から放った。
するとフォルト老が
「フォル!」
「何でしょうお爺様。」
「村の守りは任せたぞ!」
「お任せを。」
「フォフォフォ、ここで汚名返上と行きますか。」
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一方ライゼン達疾風の牙一行は大型の馬車6台連なり古城へ向かっていた。するとクラマが
「あれはウコン殿の伝書鷹!何かあったでござるか?」
サコンが腕を上げると鷹は腕に舞い降りた。サコンは括り付けられていたメモを取り、
「ライゼン様火急の知らせです。敵軍に動きあり急がれたし、またクラマ殿の隊は妨害工作をとのことです。」
「そうか。クラマ先に行ってくれ!他はペースを上げるぞ!」
「「「はっ!」」」
クラマは部下たちと駆け出し、ライゼンは全体の行軍速度を上げた。
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一方古城では、リリアが
「みんな!敵軍に動きがあったとキョウ様から連絡があった。」
ざわざわと周りから不安の声が聞こえてくる。
「案ずるな!いまキョウ様が手配した援軍がこちらへ向かっている!あとフォルト軍はこちらに付いた!」
「ほぅそれは良い知らせですな。正直あやつのガーディアンは手におえんからのぉ」
「姉さん!それは本当ですか?」
「ああキョウ様自ら赴き引き入れたとのことだ。安心しろ!」
皆の顔が少しばかりの希望に潤むのが見て取れた。
「妨害の手も打ってくれてはいるが、援軍が間に合うか五分五分といったところですかねリゲン様。」
「姫!私に様は必要ありません。ここの城主代行はあなた様なのですから。」
「分かっているわ・・・皆疲れているところ悪いけれどあと少し私と一緒に頑張ってもらえますか?」
「「「はい!」」」
こうして大規模な戦闘が行われようとしていた。
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薄暗い部屋の中で
「がっはっはっはっ~つぶし遭え!つぶし遭え!愉快!愉快だ!」
水晶を覗きながら野獣のような大男は盛大に大声を上げた。