ゴーレムクリエイター02
ボクたちはラウンドドラゴンに乗り街道を南下していた。ん~風が気持ちいいですね。するとウコンが丘を指し
「レームの村はあそこの丘の上にあります。」
ロウハの耳がピクピクと動くと
「ん。警戒されている。」
「へ?」
ウコンさんは分からなかったみたいだね。
「そうだね。探知型の魔法?・・・いやゴーレムか。」
周囲を警戒していたオウカが
「襲ってきませんわね?」
その言葉に対してニーナが
「警戒するだけなんじゃない?」
まだ状況を掴めずにいるウコンさんが
「あの~もしかしてもう見つかってますぅ?」
そうこうしていると村の入り口付近に人が集まりだしているのが遠目から見えた。ボクたちはゆっくりと近づき、一人若者が前へ出てきたので、ボクはラウンドドラゴンから降りて若者のもとへ向かった。
「ここレームの村へどのようなご用件でしょうか?」
と不躾に聞いてきたのでボクは苦笑いしながら
「ボクはキョウ。フォルト老に会いに来ました。お取次ぎお願いできますか?」
そういうと周りの村人たちは一層警戒を強めた。
「お爺様にどのよ・・・」
「フォフォフォ、キョウ様このような場所によくおいでくださいました。」
村人をかき分け細身だが威厳ある年配の天人族が出てきた。
「お爺様!彼を知っているのですか?」
フォルは振り返り尋ねる。
「フォフォ、存じておる。していかようかなキョウ様?」
ボクは周りを見て警戒するのみで攻撃の意思がないと悟り
「なんか誤解があったみたいで敵対したってことでいいのかな?」
「フォフォフォ、お恥ずかしい話ではありますがまさにその通りでございます。わたくしめはいかようにも罰を受けましょう・・・しかし村の者たちは寛大な配慮を」
「な・・・に・・・なにを言っているのですかお爺様?」
まだ状況が分からない若者に対してボクは
「ん?誤解から守護の一族と敵対した件だけど?そうだね・・・じゃあ防衛用のゴーレム追加で・・・」
そう言いかけた時に、馬車から慌ててウコンさんが出てきて
「ちょいまちぃなキョウ様。」
「なにウコンさん?敵対の件の罰についてだけど?」
「え~とつまりや。この人たちは自分の間違いに気ぃ付いたちゅうことで謝罪していると?」
「うんそう。」
「はぁこん立ち話じゃなかとしっかりした場所でですね。」
「ん~じゃ当初の予定通りそちらはウコンさんに任せるけれどあまり無理言ったらだめですよ?許すのは決定だからね。」
「はぁわかりましたわ。わいが取りまとめちゃる。」
「フォフォフォ、聞いての通りじゃあとのことはわしに任せい。」
それでもなお村人たちは警戒は解いたが困惑していた。