つかの間の夜
時は少し遡り、7日目の夜。ボクたち天魔の翼は、自分達のコテージの中で今後の方針を話し合っていた。
ボクは指輪を見せて
「明日からだけど、これの開放も視野に入れた方がいいと思うんだけれど、どうかな?」
「あにさまが決めたことでしたら・・・よろしいかと。」
「全力?望むところ。」
「???」
スズカだけは何のことか分かっていないみたいだ。どうしようか?
「力、これで封印している。」
そう言ってロウハは、指輪を見せた。
「封印?どういうこと?」
はぁスズカならいいか。
「ボクたちは、普通とは違うんですよ。それを隠すためにこの指輪をしているんです。」
「今度の戦いでそれを解くと?でも隠したいんだったらこのままでよくないですか?増援も来てますし。」
「・・・ボクたちだけ助かるんだったらね。」
「姉さんは、危ない。」
「へ?私?」
「そうですわ、それに親方たちもいることですし。」
「そう言った方達を見捨ててまで隠すことでもないしね。特にスズカはね。」
「///あっありがとう///」
物凄い勢いでスズカの顔が赤くなった。
「と言うわけで色々とスズカには知っていてもらおうと思う。その後で出来れば今まで通りに接してくれるとありがたい。」
「そんなの当たり前です!!」
そうしてボクたちは、秘密をスズカに伝えたんだけれど、逆に恐れ多い方々だと認識され、普段通りにしてもらうのに苦労した。
伝えたことは、ボクがドラグーナの第3皇子だという事、天魔王を継いだ事、人族から神人に変わった事やオウカが神龍族、ロウハが神狼族、この辺りが先ほどまでの態度の原因らしいです。
あとボクも驚いたというか、そんな風に思われていたのかというか・・・オウカとロウハ曰く『スズカは、ボクの妃候補』として扱っていたとか・・・何か照れくさいな///
しかしながらこの話は、なぜかスズカとパーティーを組む時に3人で話してあったらしい・・・えっ?当事者のボクには?まぁ嬉しいですけれど・・・手を出してこなくて、自分には魅力がないのか。などくだらないことを話してその日は皆で固まって眠ることになった。
勿論手は出さなかったですよ?ヘタレではなく明日からの戦いに備えてです。しかしあんなこと言われたら誰だって意識してしまうじゃないですか。スズカは美人さんですから///
朝2人で顔を合わせ赤くなっている所をオウカとロウハにからかわれた。そんなこんなで朝食を済ませて装備を点検していると、ゴブリンの大軍が来たことが大騒ぎで伝えられた。
クリスマス・・・家族でですよ!普通に次回を更新予定です。