ギルドマスター
それからしばらくするとエリルさんが戻ってきて一通り依頼処理をして、
「大変お待たせいたしました。こちらが本日の依頼料になります。ご確認を」
そう言い16s650bをトレイに乗せ出してきたので、
「確かに受け取りました。」
「それでキョウさんこの後お時間もらえますか?・・・まぁ無くても作ってください。すぐに済みますから」
「・・・はぁ分かりました。」
「ではこちらへ」
ボクたちは、先ほどエリルさんが入っていった扉の前まで案内され、コンコンとノックして
「マスター天魔の翼の皆様をお連れしました。」
「おう。早く入れな。」
扉の向こうから声がして、エリルさんに促されるままボクたちは中に入り、ソファーに座るよう言われたので座ると対面で書類にサインしながらいる男が座っていた。
「おう悪りいな。散らかってるがちょっと待ってくれ。」
そう言い何枚かの書類を処理すると、改めてあいさつされた。
「ガードナのギルドマスターボルクだ。それでお前さんたちが」
「キョウです。」
「オウカですわ。」
「ん、ロウハ。」
「・・・スズカです。」
「おう、よろしくな。早速本題なんだが、あの数のゴブリンどこに居やがった。半日であの数は異常だ。場合によっちゃ集落がある。」
ボルクさんの問いにスズカが
「ここガードナの北東の薬草地帯です。」
そこへちょうどお茶を運んできたエリルの顔が蒼白となる。
「そっそれは本当ですか?」
お茶が零れそうである。
「いいから茶を先に置け。」
ボルクさんにそう言われてエリルは皆の前にお茶を置きボルクの後ろへ回った。
「さっ飲みねえ」
ズズズと音を立ててボルクがお茶を飲み
「ふぅしかしそいつは、もっとヤバいかもしれねぇな。」
「と言いますと?」
「ああ知ってるとは思うが、あの先の山脈には亜人王の居城があったからなぁ。」
皆の顔に陰りが見える。ボクの全力でも多分無理だろうな・・・
「おいエリル確かランクBの『疾風の牙』がもうじき返ってくるころだよな?」
「はっはい。確か予定では今日お戻りになるかと。」
「よし!戻り次第指名依頼だ!」
「はい!」
と返事をしてエリルは部屋から出て行った。
「おうオメエらも悪かったな手間取らせて、もう帰っていいぞ。」
ボクたちは挨拶して出ていこうとして、
「っとちょっと待て、こいつを持ってエリルに渡しな。話は通してあるから。」
そう言って何かの書類を貰って今度こそ部屋を後にした。
まだまだ魔王とは戦いません!強さ的に2撃くらいで死んじゃいます。