レベリング
ボクが唖然としていると
「気すんな!誰にもいいやしねー」
ボクは意識的に封印を解除してドワーフの男ステータスを見た。
モーゼン 54歳・男
ステータス
LV20 ドワーフ族
HP 1820
MP 240
攻撃力 316
防御力 187
魔防 90
スキル
土術LV1 鍛冶LV5 看破
はぁ「看破」ですか
「それで武器なのですが」
「おう。そうだった嬢ちゃんにはこれ、こっちの嬢ちゃんにはこれとこれ、最後にこっちの嬢ちゃんにはこれっと。どうでい。」
そう言いながらモーゼンは、スズカに「錫杖」、ロウハには「カイザーナックル」左右、オウカには「マジックロッド」を渡した。あれ?ボクには?とチョット慌ててしまった。
「おんしには・・・ちょっと待っとれ。」
そう言うとモーゼンは奥へと消えガタゴトと何かをする音がしたあと二振りのショートソードを持ってきた。
「こいつだ。白いんが『白翼』、黒いんが『黒翼』持ってみい。」
ボクは渡された瞬間何か懐かしさを覚えた。
「これは?」
「ん?聞いとらんのか?おんしルディス様の後継じゃろ?」
「えっ?・・・後継ってのはそうですけど、話は聞いてませんよ?」
それからモーゼンの話を聞くと、何でも彼の師匠とルディス様が大変仲が良く、自分の後継者の武器作りを依頼していたそうだ。
ボクの装備は支払いが済んでいるそうで、合計で18s720bかかった。
武器を新調したボクらは、レベリングの為に常時依頼の
薬草採取:F
薬草5束 30b
ゴブリンの討伐:E
ゴブリンの耳10個 500b
を受け天魔の森近くに向かった。余談だが常時依頼は事後報告でもいいそうだ…説明あったかなぁ
ボクたちは新調した武器の感触を試しながらお昼近くまでゴブリンを狩った。討伐部位や魔石を取っている間に、近くにある薬草を採取してもらった。
「ゴブリン30体って多くないか?」
ボクが不思議に思いスズカに尋ねると
「そうですね。どこかに集落ができたのでしょうか?依頼達成とともに報告した方がいいかもしれませんね。」
ボクたちはギルドへ戻るとエリルさんの所へ行った。
「ゴブリンの討伐と薬草採取の依頼達成の確認と報酬をお願いします。」
「はい・・・」
ボクが30体分の耳と魔石、オウカが薬草25束をカウンターに置いた。
エリルさんはしばらく放心していたがハッ!と気を取り直し、
「し、しばらくお待ちください。」
と言い残すと「マスター!ギルドマスター!」と言いながら奥へと消えていった。
ギルドマスター?厄介ごとですか・・・はぁしっかりしないと・・・ボクたちはエリルさんが入っていった扉を不安げに見つめていた。
30体多すぎたかな?