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青春謳華  作者: 桂木 景
39/50

反響

悲しい歌詞、それに合わせたようなスローバラード。

今までの会場の雰囲気を一変させた。遠坂の歌声はどのくらい、この会場に届いただろうか?

この歌詞の意味を西城は理解してくれたんだろうか?

俺は刹那の思考の中、会場の反応に驚いた。


拍手がない…


遠坂も不安そうにしている。ミスったか…

と、ちらほら拍手が上がったのを皮切りに万雷の拍手に変わった。

さっきまで熱心にカメラを回していた報道陣も拍手をしている。

会場を俺たちが支配できたんだ。そう思うと少し安心する俺がいた。

「素晴らしい演奏ありがとうございました。」

司会者が「帰れ」と指示をする。もう少しこの拍手に浸っていたかった。

控え室に向かうと、次の組がやりにくそうにしていた。そう、富竹の名城だ。

「相変わらずの巧さだね。後の人のことも少しは考えてくれないと、困るよ。」

富竹は俺たちに向かって話しかけてきた。

苦笑いで返す俺たち。

「優勝は多分君たちだろうけど、僕らも君たちに負けないような演奏をするよ。」

「期待してるぜ。」

富竹はスポットライトへと向かって移動し始めた。俺たちは元の座席に移動する。




「陽介!すごかったよ〜。」

西城は甘えたような声で話しかけてきた。

ん〜、ちあわせw

「エミちゃん、やっぱり歌上手いな〜。私もそんな風に歌えたらな〜。」

「そんなことないよ。練習すれば西城さんも歌えるようになるって!!」

「だといいんだけどね。」

ちょっぴり舌をだして微笑む西城。

ヤベェ…たまらねぇ〜。一言…


萌え〜〜♪♪


「…すけ、オイ!」

妄想の渦から俺を引っ張り出すように隆史が俺を呼んだ。

「お?何だ?」

「テレビ曲の奴らが話があるってさ。」

「ハァ〜?興味ないって伝えといて。」

「小谷君、話も聞かずにそれはないんじゃないかな?」

ふと顔をあげるとサングラスをした…俗に言うイケメン?(そこら辺微妙なルックス)の兄ちゃんが声を掛けてきた。

「誰?」

「テレビ局の人。」

「あっそ。」

「……。」

フw秒殺!!

「あ、やなぎさんじゃないですか!!」

遠坂がイケメン?兄ちゃんを見て異常に興奮し始めた。

「遠坂、柳って言う人?の知り合い?」

「うん。ゴールデンタイムの音楽番組のプロデューサー。凄腕で通ってるんだよ。」

「へぇ〜。興味ナシ。」

「……。」

「ちょw興味ナシって。最後まで人の話聞こうよ。」

すっかり焦っている柳さん。見ててチョーおもしろいし。

「ん?じゃ、話って何?」

「テレビに出演してみないか?」

「「「は?」」」

遠坂+隆史+俺のハモリ。

「確か君たちEDENってバンドだったよね?EDENで出てみないかい?絶対人気でると思うんだけどな!!」

熱弁を振るう柳さん…。

「俺パス。面倒くさい。」

「んじゃ、おれも。陽介いないと意味ねぇし。」

「私は…遠坂エミで出演してるから…。」

「いやいや、エミちゃんと齊藤くんの理由は納得できるけど小谷くん、面倒くさいってのは…。一応メジャーデビュー目指してるんじゃないの?」

「俺は趣味。デビューなんて面倒くさそうだからヤダ。」

「えぇえええ!!じゃ、どうしてこの大会でてるのさ?!」

「「「校長の陰謀」」」

ハモリ一同、先ほどと同様w


あひゃひゃ。柳さん頭抱えてるよw

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