表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青春謳華  作者: 桂木 景
14/50

入学式

隆史のおかげで何とか立ち直れることが出来た。あの時アイツが手を差し伸べてくれなかったら、今頃俺は…。

「入学式早々から大変だな、お前。」

女子に囲まれている隆史に向かって俺は冷笑してやった。

「おま…。自分じゃないからってふざけやがって。」

「羨ましいぜ、全く。俺もそんなにモテたらいいんだかな。」

「おい、待て!置いて行く気か!!」

俺は隆史を放っておいてさっさと教室に向かうことにした。今更爺臭いって言われるかも知れないけど、あの時、俺が一番輝いてた時期なんだろうな…。っと良い思い出にしておくって決めたんだった。

教室をざっと見回すと既に何人か親しそうに話していた。何にも変わらない普通の光景。


「ふぅ〜。苦労したぜ。お前後で覚えとけよ。」

しばらくして全力疾走した後のような荒い息で俺の隣に座る。おい、出席番号順だろ。てか、教室中の女子全員、隆史の事LOCK ONしてるし。モテる男は大変だね。

「大変だな。ま、俺には関係無いんだけどね。」

「人ごとだと思っていい気になりやがって。」

「実際人ごとじゃん。」

「う…。」

勝ったぜw

「で、部活どうするんだよ。お前ドラムやりたかったんじゃなかったっけ?」

「まぁ…そうだけど…。お前は?」

「俺は入らないよ。面倒だし。」

「じゃ、俺もやめとく。お前じゃないと合わないし。またやめることになるだけだし。」


俺たちがベラベラ話している間に担任らしき先生が入ってきた。

「これから一年間担任をする篠山ささやまだ。手始めに自己紹介してもらうか。」

チッ、面倒くせ。適当に言って流しとくか。

「小谷 陽介です。どうぞよろしく。」

シレッと済ませとくに限る。誰も聞いてないだろうしな。だけど隆史の時は凄まじかった。女子の好奇の目にさらされ、男子の激しい憎悪と嫉妬の目を向けられたんだからな。

もう慣れてるけどw

これからこの高校で色々あるんだろう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ