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アルケニアイル  作者: 犬助
二章 入学試験編
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17話 約束

 レンはガリンから目を離さなかった。

 ここだ!

 レンはガリンの動きに合わせ、拳を突き上げる。

 早っ。くそっ、顎狙ったのに、ズレた。なら。

 レンの拳はガリンの腹部に直撃する。ガリンは思わず唾を吐く。

 続けてレンは利き手で顔面にフックを入れた。

「リラ!」

 レンは呼ぶ。

「分かった。」

 彼女はガリンに近づき、大きく息を吸い込む。

 しかし、ドリルのように尖った灰色の塊がリラへ向かう。

 リラはそれに気づいていない。

 それは猛スピードでリラを襲う。

「あっぶなっ!ごめん、リラ。俺が悪い。」

 レンはリラを抱き上げ、その場を離れていた。

「早い……。身体操作の魔法?」

 リラは尋ねる。

「魔法は使ってないよ。ごめん、少しサシでやらせてくれないか?」

 レンは言う。

「駄目だ! タイマンで敵う相手じゃない。逃げよう。」

 タクトはそう言った。

「冷静になったようだな。喧嘩ふっかけた時は肝を冷やしたぞ。大丈夫、時間を稼ぐだけだ。二人は逃げてくれ。絶対追いつくから。」

「駄目だ。こいつにだけは……。仲間をこれ以上は!!」

 タクトは息を荒くしてレンを止める。

「話なら後で聞いてやる。リラ、タクトを連れて行け。」

「わかった。必ず帰ってきて。行こう、タクト。」

 二人はすぐに森の中へ姿を消した。

「キミィ、やるねぇ。いいよ。彼らは見逃してあげる。かっこよかったもん。でも、君の命はちょーだい。」

「やれるならいいぜ。」

 レンは顎の高さに手を構える。

 ガリンは距離を詰め、近距離戦が始まる。


 くそっ、戦い方を変えやがった。――体術も強い。そこに魔法の追撃……正直、きつい。

 レンは踏み込む。

 力で押し切る。

 魔法は的確に避け

 体術は、あえて受けた。

 やばいっ。息が上がってきた。下がるか? いや、それは相手も同じ! 押し切る!!

 すると、ガリンは距離を離す。

 もらった。

 レンは体をしならせ回転し、蹴りを出す。

 ガリンは空中で魔法を発動し、足との間に太い板のように二重に塊を作り出す。だが、威力は落ちない。その蹴りは魔法を貫き、ガリンに直撃した。


 ガリンは倒れていた。上から飛んでくる塊を、レンは見向きもせず避け、ガリンに近づく。

「強い……。つよいよお。ズルだよ、勝てないよ。」

「もう、俺たちに手出しはするな。それが約束できるなら俺はお前をこれ以上痛めつけない。」

「わかったよぉ、約束する。お前らには手を出さないよぉ。」

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