表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ざまぁフラグが立ってる王子様に転生した  作者:
王子様の学園生活(三年生)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

209/367

13 王族なんて見たことのない珍獣と同じ

 レオナルド・ソーニョについては、またおかしなところがあったら教えてほしいとテオにお願いした。

 元よりテオに無理強いする気はないし、嫌がっているテオを無理に従わせて、レオナルド・ソーニョを探れだなんて命令する権限は、僕にはない。

 僕らは親友ではあるけれど、一方的に何かを強いる関係ではないのだ。


「クラス内で孤立かぁ……」

 僕の呟きにイジーは少し居心地悪い様子を見せる。

「なんだよ。アルのクラスでもなんかあるのか?」

「あぁ、ゾマーが同じクラスなんだよ」

「ゾマーって、確か好きな相手をいじめてたやつ?」

「そう、僕の失敗」

 テオの話を聞いて、僕もイジーもちょっと思うところがあるのは、僕らのクラス内も、似た傾向があるということだ。

 そう、僕らの領地経営科のクラスには、一・二年の時に僕と同じクラスだったゼルデン・メイヤーと、メイヤーの婚約者に横恋慕していたフランツ・ゾマーがいるのだ。

 二人とも長男で跡継ぎだから、コース選択で一緒になるのはあるあるだけど、問題はかつてのゾマーと一緒にいた者たちだ。

 ゾマーが好きな相手にモラハラ行為をしていたことを僕が指摘したことによって、かつてゾマーをわざと煽ってモラハラ行為をエスカレートさせていた生徒が、保身に走ったのか何だか知らないけれど、メイヤーの元について、ゾマーのかつての行為を責め立てているのだ。

 ゾマーの傍には、前にゾマーの現状を何とかできないかと言ってきたラヴェンデル・ベック男爵令息がいて、ゾマーを責め立ててる相手から庇う形をとっているため、完全な孤立というわけではない。

 そしてメイヤーは、自分にすり寄ってゾマーを責め立てている生徒、シュラウアー・ドラッヘンに対して、自分をダシにするなと言って、止めているのが現状だ。

 まだ、内々での小競り合い程度だが、少しずつクラス内の生徒も、何か良くない空気になりつつある。


 ゾマーが好きな相手にモラハラ行為をしていたと周知されてしまったのは、僕らの食堂での会話を聞いていた者がいたからだ。

 これはちゃんと場所を考えずあの話をした僕にも、責任の一端がある。

 だから、グループ課題等があるときは、ゾマーと友人のベックを僕のグループにいれるようにしているし、ドラッヘンがゾマーを標的にする気配を察したら、ゾマーとベックに声を掛けて、さりげなく近寄らせないようにしている。


「失敗って、アルがモラ……モラルハラスメント? って、ゾマーに言ったことか?」

「人が大勢集まるところでする話じゃなかった。って言うか、僕らの話に聞き耳立てる生徒がいるとは思わなかった」

 するとクルトとリュディガーが何とも言えない表情をする。

「テオ様もですが、アルベルト様って、ご自分が周囲から注目されてるってこと、あまり考えてないですよね?」

 クルトの言葉に、リュディガーも何度も頷く。

「周囲が自分の一挙手一投足に注目してるなんて、いちいち考えていられないよ。そんなこと気にしていたら、何をするにもままならないしね。それに周囲が僕に注目するのは、まず同世代の王族だからだよ。それでもって『僕は王子なんだから、みんな僕を敬え、傅け』って、傲慢な態度をひけらかしてないから、物珍しい珍獣扱いなんだよ。テオや親しくなったクラスメイトたち以外じゃ、同世代の王族なんて、自分たちと同じ人間と思ってないでしょ。わ~、天然記念物がいる~って感じじゃない?」

「兄上。てんねんきねんぶつ、ってなんですか?」

 あ、こっちじゃ意味不明か。

「んー、絶滅危惧種の自然物を保護する法律」

「そんな法律、ラーヴェにありましたか?」

「遠い遠い魔改造大好き人種がたくさんいる国にあるよ」

 この世界だったら、そうだねぇ……、あともう五百年ほど経ったら、生態系も変わるだろうし、そういった法律ができるんじゃないかな?

 だけど、どんなに減少したとしても、魔獣は第一級危険災害獣だから、殲滅するしかないんだけどね。

 んー、未来の資料として魔獣をはく製に出来るかどうか、検討してみる価値はあるかも?

 この辺はヘッダの力を借りることになるだろうな。

「そうだ、ネーベル。彼の様子は?」

「クラスが違うせいか、大人しいと言えば大人しいな。テオドーア様、念のために確認しておきたいのですが、レオナルド・ソーニョという人物は、赤味の強い金髪に緑眼の生徒ですか?」

 いきなりネーベルに話を振られて、テオは戸惑ったように頷く。

「そうだけど……、なんかあったのか?」

「いいえ。まだ、何もないです。アルベルト様。レオナルド・ソーニョは警戒対象にしておいて大丈夫です」

 ネーベルが僕に敬語を使うってことは、側近としての言葉ってことだ。

「わかった」

 この場でその理由を言わなかったってことは、聞かせたくない相手……、イジーがいるからだろう。

 イジーは僕のことに関しては結構気にしているけれど、それ以外のことには注視していない所があるから、乳母だった相手と、それから乳兄弟だったナル・カメールのことは、覚えているかも怪しい。

 二人のことを聞くのは構わないんだけど、乳母と乳兄弟の話をして、もし良くない記憶があった場合、連動して思い出しそうで、それが嫌なんだよなぁ。

 イジーの心の傷になるようなことは、できるだけ遠ざけておきたいのだ。

 過保護だって? そうだよ、僕イジーに対しては過保護だよ。

 僕の役目を押し付けた自責の念があるんだから、この先イジーが王としてやっていくにあたって、煩わしくなることは排除しておきたいよ。

 安定した国政を布いた国王として、イジーの名を残してほしいんだもん。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ