もし印税が入ってきたけど確定申告が分からない人がいれば参考にして下さい
書籍を出版すると印税が入ってきます。私も本を出しているので、毎年印税を確定申告しています。
ここでは、「印税を受取ったけど確定申告をどうしたらいいか分からない」という人を対象に少し説明しようと思います。この時期は不安に思っている人もいると思いますから。
ちなみに、一応、税理士資格は持っています。なので、信用度はその辺のオッサンよりも高いはずです。
なお、前提として給与所得者が印税を受取った場合を想定して説明します。その他の場合は扱いが異なりますので、ご了承下さい。
一般的な疑問からお答えします。
Q:確定申告が不要な場合は?
A:印税が20万円以下の場合、確定申告は必要ありません。20万円以下でも、所得税を払い過ぎている場合があるため、確定申告すれば払い過ぎた所得税を還付できる場合があります。
Q:税理士に依頼した方がいいですか?
A:必要ありません。分からないことがあれば、税務署に電話して下さい。普通の税理士よりも税務署職員の方が詳しいです。
また、確定申告の時期には作成相談コーナーを設けている税務署もありますので、現地で教えてもらうこともできます(無料)。
Q:確定申告はどれくらい時間が掛かりますか?
A:書類を作るのは約10分です。
源泉徴収票と支払調書の入力に5分、個人情報の入力に5分くらいです。
それほど時間は掛らないので、「申告しないといけないけど……」と悩んでいるくらいなら、確定申告が必要な人は申告しましょう。
さて、どうやって確定申告するかを実際にやってみましょう。
1.資料を準備しよう
まず、必要な資料は2つです。念のために画像も載せておきます。
・源泉徴収票:給与所得の源泉徴収票
・支払調書:報酬、料金、契約金及び賞与の支払調書
2.国税庁のホームページから申告書を作成しよう
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスして下さい。確定申告書を簡単に作れるようになっています。
ちなみに、マイナンバーカードを持っている場合はスマートフォンで申告する方法が一番簡単です。郵送や持参は必要ありませんし、源泉徴収票などの添付も必要ありません。
ここでは、印刷して郵送する方法で説明します。
3.作成する申告書を選択します。
給与所得と印税のみの場合は左端の【所得税】です。事業所得などがあれば他の申告書を作る必要がありますが、今回は【所得税】とします。
4.質問に回答する
今回は給与所得と印税のみの申告なので、下記のように質問に回答します。
5.所得を入力しよう
入力が必要なのは【給与所得】と【雑所得(その他)】です。該当箇所をクリックします。
なお、今回は収入の大部分を給与で受け取っている給与所得者を対象にしているため、印税は雑所得に該当します。
6.源泉徴収票と支払調書の情報を入力
給与所得には源泉徴収票の情報を入力します。雑所得には支払調書の情報を入力します。
画面に入力方法が図解されているので、どの金額をどこに入力すればいいかは分かると思います。5分くらいで入力できると思います。
入力後、次に進みます。
念のために、雑所得の入力箇所を掲載します。
7.控除額の確認
次に所得控除の一覧が表示されるので、源泉徴収票と金額が同じかを確認します。
問題なければ次に進みます。
※参考に作った図なので、正確な金額ではありません。
8.税額の表示
所得税額が表示されます。これで税額の計算は終わりです。
※参考に作った図なので、正確な金額ではありません。
9.個人情報を入力する
個人情報(氏名、住所など)を入力し、還付の場合は銀行口座の情報を入力します。
入力に5分くらい掛かります。
e-Taxの場合は送信したら終了です。
紙で提出する場合は印刷した申告書、源泉徴収票、支払調書を税務署に持参するか郵送して下さい。
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想像しているよりも簡単ではないでしょうか?
少しでも参考になれば幸いです。分からないところは税務署にお電話にてお問合せ下さい。