表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/19

女心はテレパシーを使わないと無理

縛られたままの僕は・・・?

「うう…む、無理だよ……」

こんなテーブルの上で!

それに、周りにはすでに魚の刺身が並べられた皿がいっぱいあるんだ!

ナトリカは、刺身の載った皿を、譲司の周りに並べていた。

「どうして、刺身を並べるんだよ、ナトリカ!」


 ナトリカはしかし、何も気にせずに

「もちろん、御四家のみなさま用の料理です。後で貴方も食べればいいでしょう」

「見てわかるだろー、繋がれて無理やりオシッコさせられるんだ! これ、解いてよ」

「私のような使用人にはアリス様や鏑木様には到底、逆らえませんので、ではごゆるりとプレーを楽しんでください」

 ナトリカは一礼する。


「プレーなんかじゃないよっ、ねえアリス! 誤解だよっ、僕はアリスだけを……」

「いいえ! 今回こそ許されないわ! 女の子との不倫だけは認めないと言っておいたのに、よりによって親友のユリシアと……! あんなディープに舌を絡めて、さぞ気分が良かったでしょうね……! ねえ、どうなの? 私のより良かった? ほらほら、素直に言ったら楽になるわよオ?」


 アリス特有の天使スマイルと悪魔の嗜虐性が合わさった笑顔。

 僕は……結局この理不尽極まりないドSのアリスが大好きなんだ……

「違うよ、アリス」

 ほがらかな笑顔を作った。


「アリスとのキスの方が、何倍も…‥何百倍も最高だったよ!」

 僕の台詞に、アリスの顔は輝く。

「気持ちいいとか、そんなの関係ない。僕が大好きで、本当にキスしたいのはアリスだけなんだ……!」

 ……だから、早く縄を程いてくれ!

 もう漏れる寸前なんだ!

「そっか、譲司くんを疑って……本当にゴメンね」

「そうだよ、アリス!」


 ニイ、とアリスは酷薄な笑みを浮かべ、

「じゃあやっぱり、少しは気持ち良かったんじゃん! そうでしょう!?」

「えええ!?」

「何百倍っていう事は、1か0,1くらいは気持ち良かったし、少しは好きなんでしょう!?」

「いや、全然……ゼロだったよ! ユリシアは丸っきり!」

「ゼロに何をかけてもゼロだわ! じゃあ、私の事も好きじゃないのね!! サイテーね、そんななのに告白してきてるなんて!!」

「どう答えればいいんだ!?」

 ユリシアは、はああとため息をついて、


「全く呆れるぞ、こういう時はただ単にアリスが丁度気分よくなり、ひたすら女心に合わせて解答するだけの超簡単なクイズなのに、これすらも出来ないとは……」

「テレパシーでも使えって言うの!?」

 アリスは、

「そうよ! 男は彼女に対して、テレパシーを使いながら接する必要があるの! これは常識でしょお!?」


「バカなっ、無理だよおお!」

 アリスは僕の股間を少し撫でた。

「うぐっ」

 僕は呻いていた。

「そんな譲司くんは、もう罰よ! さあさあ、一気にいっちゃいなさい! この高級刺身の皿の中で、一気にやっちゃえ!」

 そして、それは来た。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ