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ゾンビが蠢く世界  作者: ありがとう君
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第41話 俺は風呂に入る

「それじゃあ~風呂入ろっかな?、瑠偉ちゃんも一緒に入る?」


希唯依との雑談も一区切りが付いて時計を見て良い時間なのでどら焼き大好きアニメキャラクターの表紙の学習本のまだ3ページ目を熟読している瑠偉ちゃんに『小学3年生バージョンはまだ少し難しいのかな?』と思いながら声を掛ける。


「は”アァァァい”イィィィる”ウゥゥゥゥゥ」


『入る』と呻くと。学習本を閉じて女の子座りから立ち上がると慎吾の前に来て両腕を上げて洋服を脱がせやすいバンザイ状態になると無表情で見つめて慎吾に早く脱がせろアピールをする。


「はいはい、お嬢ちゃん分かりましたよ風呂好きなのはええ事やね」


慎吾はそう言うとバンザイ状態の瑠偉ちゃんの着ている服を脱がせて裸にする。


「希唯依?風呂先入ってええよな?」


一応断りを入れて置く。


「はいっス、全然いいっスよ」


「き”イィィィゆ”ウゥゥゥい”イィィィは”アァァァい”イィィィる”ウゥゥゥか”アァァァァァ」


慎吾と希唯依の会話を聞いていた瑠偉ちゃんが『希唯依入るか?』と呻き声で勧めている。


「そうっスね、慎吾の兄貴と瑠偉ちゃん姉さんと3人で入るっスか?しっかりとお二人の背中流させて貰うっスね、気合いが入ってきたっスよ~!」


速攻で了解すると希唯依は服を脱ぎ始める。


「・・・・・ちょ、ちょ、ちょい待ちなさい・・・そこの若いお二人さん・・・あと希唯依はちょっと服を脱ぐのを今すぐストップしなさい・・・・・」


素早く部屋着を脱いで上半身が裸で下着姿1枚に速攻になっている希唯依に手と口を使って制する。


「何でっスか、慎吾の兄貴?お背中バッチリ流しますっスよ」


「な”アァァァん”ンンンンて”エェェェェェェ」


上半身裸で下着1枚のヤンキーは驚き顔で真っ裸のゾンビは『何で?』と呻いて無表情で慎吾を見ている。


「・・・な、な、何でって・・・お、お、お風呂が・・・せ、せ、狭いから・・・それに・・・よ、よ、浴槽も・・・せ、せ、狭いから・・・」


慎吾は怒涛の急展開に心の準備が追いつかず似た様な言葉を使い言い訳をして『風呂は瑠偉ちゃんとキャッキャッしてリラックスしたいんですけど・・・希唯依が一緒ならリラックス出来ませんからね・・・そりゃ~希唯依さんはええ身体してますからねっっ・・・』と頭の中でツッコんでいる。


「慎吾の兄貴大丈夫っス、私こう見えて意外と細いっスから大丈夫っス・・・でもちょっとおっぱいは大きいっスけどそこは申し訳無いっス」


何故か分からないが頭をポリポリさせながら希唯依は謝っている『その綺麗で大きなおっぱいがええ身体なんですけどねっっ』と慎吾は頭の中でまたツッコんで叫んでいた。


「ふぅ~・・・まぁ~な今日の所は3人の風呂は止めとこかな・・・お風呂が狭いしちょっと考えやなあかん事が急に浮かんだから瑠偉ちゃんと希唯依は先2人で入って来て良いよ・・・俺は考え事してから1人でゆっくり入るわ」


慎吾は『しゃーない今日は瑠偉ちゃんとお風呂キャッキャッは我慢するかな』と決定すると瑠偉ちゃんと希唯依に先に風呂に入る様に進める。


「あっ!そうなんスッね、それならしょうがないっス、それじゃあ~瑠偉ちゃん姉さんお風呂に行きますっス」


「わ”アァァァか”アァァァた”アァァァ」


瑠偉ちゃんは『分かった』と呻き。希唯依も素直に納得して残りの下着をその場で脱ぐと瑠偉ちゃんと並んで浴室にお尻をプリプリさせて歩いて行く。


「あっ!それで慎吾の兄貴?何を考えるんっスか?」


瑠偉ちゃんを浴室に先に誘導して、その後に浴室のドアの所で慎吾に振り向いて希唯依は純粋な気持ちで聞いてくる。


「・・・う、う、宇宙の・・・お、お、大きさ・・・かな・・・」


慎吾は適当に説明した言葉を突然の不意打ちの質問に焦りまくり、興味が全く無く知識も不足で考える気も無い答えを咄嗟に口から出してしまい『これはやってしまいましたな・・・』と後悔する。


「凄いっスね、慎吾の兄貴宇宙の事考えるとかスケールがヤバイっスね、瑠偉ちゃん姉さん?」


「そ”オォォォお”オォォォた”アァァァな”アァァァァァ」


浴室の中からは絶賛する言葉と『そうだな』のそれに同意する呻き声も耳に入り慎吾は『助かった・・・流石瑠偉ちゃんと希唯依やな』と安堵している。







『う~ん、けど何で希唯依が今使ってる木刀は折れやんのかな・・・』


先程の希唯依との会話でその場は流したが頭の中で気になっていた『すぐ折れるのが多いっスね、今の木刀は中々折れずに使えてる方だと思うっス』を風呂待ちタイムで暇なのでソファーに座りぼんやり考えている。風呂場の方からはゾンビの呻き声とヤンキーのスっスっスが浴室から微かに聞こえている。


『そういえば俺の金属バットも傷んでないよな?』


慎吾は立ち上がり玄関に立てている金属バットと希唯依の木刀をリビングまで持ってくる、まずは木刀をを両手で柄を握り目線の高さまで上げてクルクル回しながらに眺めると次は金属バットのグリップを握りクルクル眺める。


『う~ん、金属バットは拝借した時と同じで新品みたいやしヘコみも傷も無い、木刀も質の良し悪しはよう分からんけどこっちも傷が無いな・・・今まで気付かんかったな・・・』


改めてしっかり見直すも綺麗な状態を維持している。それから暫く考えて煙草を2本灰にする間には複数の可能性が頭に浮かぶが最終的には『やっぱり瑠偉ちゃんがゾンビ始末するたびにペロペロ舐めるからかな?』に落ち着いてもう一度両手でグリップを握り金属バットを眺めていると。


「慎吾の兄貴、お風呂お先でっス、あれっ!?金属バットを持って何をやっているんっスか?」


頭をバスタオルで拭きながら裸の希唯依が聞いてくるとそのまま不思議そうに慎吾に近付いて来る。瑠偉ちゃんも希唯依の真似をしてバスタオルで頭を拭いて後に付いて近付く。


「うんっ!あ~あ俺の金属バットと希唯依の木刀がこれだけ使ってるのに傷んでないよな~って考えててな?・・・あっ?瑠偉ちゃん?」


「な”アァァァに”イィィィィィ」


『何?』と呻く。髪の毛はすでに乾いているが何かが楽しいのかまだ拭き続けながら慎吾の両目を見つめながら聞き返す。


「色々考えてたんやけど、この金属バットと木刀の傷んでない綺麗な状態って瑠偉ちゃんが舐めてるからかな?」


「そ”ウぅぅぅう”ウぅぅぅた”アァァァよ”オォォォォォ」


『そうだよ』と呻く。


「そうなのね!・・・あっさり答えが返って来て悩んで少し損したわ!・・・それで瑠偉ちゃんのペロペロは金属とか木材の材質の違いでも効果は同じなのかな?」


慎吾は舐めれば傷まない効果が同じなら希唯依の木刀の予備も不必要と思い聞いている。


「わ”アァァァか”アァァァら”アァァァな”アァァァい”イィィィィィ」


『分からない』と呻く。


「なるほど・・・そこまでは分からないのね、そしたら明日はスポーツ用品店回らなあかんな・・・まぁ~全然ええんやけど、もしも途中で壊れた場合は不安過ぎるからね、分かったありがとう瑠偉ちゃん」


慎吾は礼を言うとソファーに座る目の前に集合して真っ裸で立つウンウン頷いていた希唯依とずっと何故か髪の毛を拭いて答えていた瑠偉ちゃんを交互に見てから。


「はい!解散!!瑠偉ちゃんと希唯依は服を着る、俺は風呂に入る」


「はいっス」


「わ”アァァァか”アァァァた”アァァァァァ」


『分かった』と呻く。そう言って立ち上がって2人の返事を聞くと慎吾は風呂場へ歩き出す。希唯依はまず瑠偉ちゃんの部屋着を着せてから自分も着替えていた。

















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