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ブルーデイズ  作者: fujito
第一章 蒼い日々の始まり
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【六日目】 冒頭


 朝の準備をする。


 私は他の人より、ずいぶんと早く起きているようだ。


 日課として、朝、テラスでコーヒーを飲んで、それから、部屋でお祈りをする。


 ここに来るまで、そんな習慣は無かった。


 その事は、ここに来て、しばらく後に聞いた。

 そんな事を、していてくれていたなんて、その頃は、思ってもいなかった。


 だから、お祈りは、そのお礼でもある。


 そのおかげで、私は、ここに居るのかもしれない。

 それが、無かったら、居なかったのかもしれない。


 少し高かったけれど、小さな十字架を買った。

 今はそれを持っている。


 昔を考えると、今の暮らしは、本当に、何不自由なく暮らせている。

 この事以外は。


 そして、準備をする。

 今日はどれにしようか。

 種類はいくつかある。


 と言っても、今の私には、色しか違いが分からない。


 これを始めてから、どれぐらい経つのか。

 こんな日課になるとは思ってなかったけれど。


 そういえば、あの子。

 あの子もこれを気に入ってくれてるみたいで良かった。

 そして、多分、もう……。


 楽しみである。

 しかし、心配でもある。


 あの子は、多分、私と似ている。

 なんとなく、それだけは分かる。


 だから、私は、先輩としても、ちゃんとしなくてはいけない。

 もう、私は、昔とは違うのだ。


 ここに来て学んだ事を、今度は私が、教える番。


 でも、少し羨ましくもある。

 私は最初、ずいぶんと、作業にも、苦労したのに。


 まあ、それでも、今は教えれる。

 そうして、いつもの準備を始めた。



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