【一ヶ月後】 娯楽室の思い出
「間に合いましたか?」
「あー、うん、ぎりぎり」
チュンさんが戻ってきた。
「メイちゃんは…………?」
「もう戻ってくるんじゃないか? あれ? それにしても…………かなり浮かれてた。そんなに欲しかったのか?」
「あはは。そうみたいです」
チュンさんは席に座り、お茶を入れる。
通路を見ると、うきうき、わくわく、にこにこと、メイちゃんがスキップでもしそうな感じでこちらに来ていた。
「あ、来ましたね」
「メイは、あれで今日はお茶をするのかな?」
メイちゃんの部屋はすぐそこ。だから、少しテラスに出てきてから言う。
「あ、チュンさん、アカリちゃん、お茶入れてくるね。うふふー……」
「ああ」
「うん」
そしてメイちゃんは部屋に入る。
「そういや、今日は、セリカさんも居たぞ?」
ずずっとお茶を啜りながらチュンさんが言う。
「あ、そうだったんですか?」
「ああ、なんか……大きな物を受けとっていた。……………………なんだあれ?」
「それは、…………なんなんでしょうか? 私も聞いて無いです」
「聞いたんだけどなー、秘密って言われてしまった」
「ま、また、………………娯楽室、…………のですかねー?」
「………………もう、………………置き場がなくなるぞ」
意外にも、娯楽室の物は、セリカさんがよく仕入れているみたいだった。
(………………確か、最初にそこに持ち込んだのも、セリカさんだったと聞いたっけ………………)
今度は何を買ったのやら。
まぁ、楽しみではある。
前も、そう。
とても、楽しかった。




