表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブルーデイズ  作者: fujito
第一章 蒼い日々の始まり
29/135

【三日目】 ミランダの机


 私と、チュンさん、ユウカさん、そしてミランダさんの4人は、休憩する為に、一度四階フロアーに戻ってきていた。

 そこで私とチュンさんでお茶を入れてくる。ミランダさん以外は席には戻らず、ミランダさんの机の周りに居た。

 セリカさんは、まだ猛烈なスピードで作業を続けている。

 ちょっと声はかけづらい。

 ミランダさんは席にうな垂れながら言う。


「でーもーさー……整理と整頓って言ってもさー、掃除もちゃんと毎日してるしさー……」


 お茶を飲みながら私も考える。


(うーん…………確かに…………言われている事はもっともな内容なのだけれど……ミランダさんは…………目が…………皆それは分かっていると思うんだけど……)


 しかしチュンさんがミランダさんに言う。


「じゃあ、ミランダ、お前のその机は何なんだ?」

「えー…………………………ほ、ほらーだって私…………」


 ミランダさんが言いかけるが、チュンさんは湯飲み片手にもう一つの手で、上を指す。


(……? なんだろう……?)


 そう思い、指を指されている方を見る。


(天井……あ、あれ? なんだろ?)

「じゃあ……あのカメラはなんだんだ?」


 そうチュンさんが言う。


(……ああ! あれが! じゃあ、あれを通してミランダさんは…………)


「え、えー? い、いやだってさー、あそこのだけじゃ机全部……」


 言い訳をしようとしたミランダさんの声を聞きつつ、チュンさんは今度は別の所を指差す。

 ミランダさんの少し右後ろ辺り。見ると、そこにも同じようなカメラ。


(……え? 二つも?)


「い、いや、ほら、だって、その、ねー……」


 そしてさらに別の所を指差しながら、ずずずっとお茶を飲むチュンさん。

 今度は私の席の後ろの辺り。やはりそこにもカメラがある。


(…………さ、三台………………)


「…………い、いや、だって、ほら、ちょっと遠い…………し……」


 今度はミランダさんの席の前に歩いていき、そこを見るチュンさん。というかそこを睨んでいる……。もちろんそこにもカメラ。


(………………四台目………………)


 そしてそこに置かれているぬいぐるみをふにふにと握りながら言う。


「なーミランダー、これでもまだわからんかーー? お前の机の現状がーーーー?」

「う………………ううううううう……………………」


 多分、今ミランダさんはそのカメラを通して見えてるのだろう……。

 そしてそれを睨むチュンさん。

 

 ふにふに……


(ちょっと……怖い……ふにふに……)


「まぁ、チュンさん、そこまででいいんじゃないですか?」


 そこでようやくユウカさんから助け舟が出る。


(そう、もうぬいぐるみから綿が出ちゃいそう…………)


「ふう、ま、そういう訳でだ、アカリ。ミランダは、自分の机の状態をちゃんとわかっててこの状態なんだ。絶対真似はするんじゃないぞ?」


 ぬいぐるみを変わらずふにふにしながら釘を刺される。


(うん……しない……というか……やったらチュンさんが…………怖い…………。)


 ふにふに……


(……それにしても……確か最新の何かを入れてもらってるって、ミランダさんは言っていたっけ……)


 だが、それがどんな物なのか、そしてそれを通してミランダさんがどのように物を見ているのか、これまで聞いたことは無い。

 聞きたくもあるが、皆もいるし、それにこれはとても難しい質問なのだ。

 興味本位だけでは聞くことは出来ない。

 だが、アンカ室長や、チュンさんはその辺りは分かっているのだろう。

 ミランダさんは攻撃されてただけだが、その事で、悩むような素振りは無い。


 私には、まだ、そんな話は出来ない……。


お読みいただきありがとうございます。


ふにふに……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ