【初日】 冒頭
もうすぐ夜が明ける。
ベッドから出て、カーテンを開ける。窓の外には暗い海。まだ、辺りは暗い。
窓を開けると、少しひんやりとした風が流れる。時計を見ると、時刻は《5:00》になろうとしていた。
(そろそろ、準備をしないといけないかな……)
そう思い、まずはお湯を沸かす。一杯の紅茶を飲む事。それが、私のルーティン。そして、朝の始まり。
今日は、ダージリンに決める。
私は、茶葉はいくつかの種類をストックしている。お茶を楽しむのは、私の趣味の一つ。
紅茶だけでなく、ハーブティーや、煎茶、中国茶なんかも、いくつかある。
それから、コーヒーも少しだけある。
コーヒーは、香りも味も好きなのだけれど、飲むとちょっと具合が悪くなる。
残念だけれど、私の体には合ってないみたい。だから、これはお客様用。
お湯が沸く。朝はあまり時間も無い。朝は色々、忙しい時間。
私に、朝の時間があまり無い、というのも、本当はおかしな話なのだけれど。でも、そう思っていた方が良い。
だから、朝のお茶は、一杯分だけしか入れない。そして、朝のお茶には、お砂糖は入れない。
(これも、私が、自分で決めた事。そうしていた方が、きっと良いから……)
テーブルに、ダージリンを入れたティーカップを置き、そのテーブルの椅子に座る。
開けた窓から、風が入ってくる。その窓から、外を見ながらお茶を飲む。お茶を飲みながら、今日やる事を考える。
朝の事、仕事の事、その後の事。
―――ふと、気が付く。
(……あ、そういえば、今日は――)
お茶を飲み終え、朝の支度を始める。
外は、少しずつ明るくなり始めていた。




