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いつものように千都奏多は学校生活をする<上>

俺が通う学校は缶多川(かんたかわ)高校という名前であり、家から歩いて10分程度の距離にある。

だから、俺はいつも登校している。


「ザーーー、ザーーー」

土砂降りのため、体のほとんどはビニール傘で守られるが靴と靴下は結構な被害を受けてしまっている。

ちょっと憂鬱な気分だ。

靴箱に着くと、濡れた靴を自分の指定された棚に入れる。

帰りもこの濡れた靴で帰らないといけないが我慢するしかないだろう。

靴下も然りだ。


2年3組の教室、7時30分頃。

半分ほどの生徒が学校に来ていた。

生徒たちはそれぞれの自分のしたいことをしている、読書をする人、勉強する人、友達との交友をはかる人などだ。

俺も自分のしたいことをすることにした。

自分の席、一番前の窓側の席に座り、前屈みになって寝る体制に入る。

睡眠は最強である。睡眠が無ければ俺は生きていけないだろう。まぁ、それは誰でもだけれど。

そして俺は睡眠に身を投じたのだった。



目を覚ますとほとんどの生徒が集まっていた。

目をこすり、時計を見ると8時5分を指している。

朝のHR(ホームルーム)は8時10分からなのであともう少しでチャイムが鳴るだろう。

俺はすることがないので、ボーとしていたら、一人の女子生徒が声をかけてきた。俺が寝る前にはいなかった生徒だ。


「もう、やっと起きた」


この甘ったるい声を出す茶髪の生徒は、鈴谷奈々で、俺にとっての少ない友達である。


「おはよう」


「うん、おはよう、じゃなくて話がしたかったのに学校に来たら君寝てるから困っちゃたじゃん」


「別に起こしても構わなかったのに、しかも奈々って別に友達とかいないわけではないじゃん。俺以外の友達と話せばいいと思うんだけど」


「そうなんだけどね〜、でも君は絶対に気になる話だと思うから、君と話したかったんだよね〜」


俺が絶対に気になる話か。ちょっと興味をそそられる。


「ふふん、気になるって顔してる。なら教えてあげる。それはね…」


と、言いかけたとき、チャイムが鳴った、同時に2年3組の担任である山口先生が入ってきた。


「はーい、席につけ〜〜」


山口先生が号令をかけると、みんなぞろぞろと席についていく。

奈々は小声でまたあとでね、と言って自分の席についた。


俺はさっきの話がどういう話か気になるものの、また休み時間に聞けばいいかと思い、降り止まない雨を眺めるのだった。






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