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第六話 悶々とするはるか

 次の日、はるかはマイクアピールをしたくて悶々としていた。サバンナに到着して、店長に昨日のDVDを早速返して美幸にマイクアピールをしようとしたが、一応常識のあるはるかは美幸にヒール的なアピールが出来ない。はるかはエリカが来るのを待った。

「おはようございます」

エリカが出社してきた。

「ねえエリカ、今度いつ試合があるの?」

「次の土曜日です」

「シャドークィーンも出るの?」

「え、多分出ると思います」

「じゃあ私行くからチケット用意しといてよ」

「は、はい」

いきなり試合の観戦の話を振られてエリカは驚いたが、それ以上に嫌な予感がしてきていた。はるかが最前列に座り、ヒールのシャドークィーンを応援するとなると、それどころかシャドークイーンとの場外乱闘に喜んで身を乗り出したら、セコンドで待機している立場として大変な思いをすることになる。

 エリカはそんなはるかを抑えて貰おうと美幸の方を見たが、美幸は今回はプロレス観戦には参加しそうな感じじゃなかった。美幸はプロレスには興味ないから、頼もうにも頼みづらかった。

「店長、私土曜日早退するから」

と後ろからはるかが店長に土曜日のことを言っていた。エリカはもう観念するしかなかった。

 仕事が終わり、エリカは横浜の道場に戻り、二階の事務所で沢野に

「沢野先輩、土曜日のチケット一枚有りますか?」

と聞いた。沢野はチケットが売れるのを喜び笑顔で

「エリカ、次は誰が来てくれるのだ?」

「松山先輩です」

「お、はるかちゃんが来るのか。それだったらリング上で今度の麻雀のイベントの挨拶をリング上でして貰おうか」

と提案をした。

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