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第三話 はるかの観戦

 エリカは二階の事務所に上がり、すぐに机の上に山積みになっている前売りチケットにはんこを押し始めた。この程度なら本来はエリカの下の練習生達にやらせるべきだが、レスラー達は事務仕事が出来るようにと、細かいことまでレスラー達がやることになっていた。だからはんこ押しは、まだ新米レスラーのエリカの仕事だった。

 はんこを押し終えるとエリカはすぐに着替えて下の道場に向かった。しかし、すでに他のレスラー達の練習は終わっていて、練習生達も指導が終わってもうへとへとだった。全員エリカと入れ替わりに道場から出て行った。

 エリカは黙って一人で受身とかの練習を始めた。最初の頃はエリカはさすがに練習相手が欲しくて、誰かを誘おうとして沢野に

「おい!お前甘えてるのか?」

と怒鳴りつけられた。沢野に怒鳴りつけられたらエリカはもう何も言えない。一人で練習するしかなかった。沢野からしてみれば、一人前のレスラーなら誰かに頼るなである。実際誰もが一人の時は一人で当たり前のように黙々練習していた。

 エリカが練習をしている時、はるかは自宅のパソコンの画面を見て、競艇のナイターのライブ中継を見ていた。普通なら舟券を買うところだが、さすがにはるかは当て続けることが出来ず、購入資金は大事な時にと温存していた。そしてナイターが終わった後、バッグからDVDを取り出してそれを見始めた。何のDVDかといえばプロレス団体ワルキューレの試合のDVDである。そうはるかは勝負イベントの対戦相手の試合を見始めたのだった。

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