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付与術師の領地経営記  作者: 八咫烏
第3章 僕と激動と
56/58

56、達成と限界と

 やつの足を止めるにはどうすれば良いのだろうか?足を止めると言っても、瞬間移動なんか原理も分からないし、何をすれば防げるのだろうか?よく分からない、どうすれば良いんだ?


「レオ、何か浮かんだか?」


「いや。」


「何か、物理的にできなくする方法はないのか?」


(物理的にか...。瞬間移動を物理的に防ぐということは、どこにも移動できなくするということか。)


「どうした?」


「敵をこの場所と同じくらいの幅にできれば、瞬間移動しても自由に動けないと思う...。」小学生でも思い付きそうなことだが、何か言わないと気持ちが滅入ってくる。だって、今は敵から逃げているだけなんだから。


「まあ、そうだろうな。」


「体を大きくするといったら、何かを引っ付けるんだろうね。」


「できるだけ大きい方が良いがな。」


「大きいといったら、このダンジョンは大きいよね。アローがいなかったら迷子になってたよ。」


「レオを手助けするのが我の召喚獣としての役目だからな。」


「じゃあ、何か思い付けた?」


「いや、ちょっとお腹が減っていてな...。」


「そう...。」




 もう会話が続かなくなってしまった。さっきまでマジカルバナナ風に会話をしていたが、やっぱり何事にも限界はあるらしい。会話が続かなくなった以上、ササッと敵を倒さねば。今絶賛拡散しつつある、ほんのりと気まずい空気がこの空間を侵食しきる前に。


「...。」


「敵の体を大きくするより、何かに縛り付けた方が現実的じゃないか?」


「でも、瞬間移動があるから...。」


「この際、ダンジョンとくっついてくれればなぁ。」


(ダンジョンにくっつけるか、これが一番現実的だ。)


「...。」


「...。」


「そうだ、もう三式AGを使わない方が良いぞ。さすがに敵に読まれているからな。あとは、レオの得意な付与で頑張った方が━━」


「そうだよ、付与だよ!」何かを思い付いた時に、電球マークが書かれる理由がようやく分かった。頭の中で問題を解決できる道、すなわち回路がピタッと完成したのだ。もう僕の希望が全てを照らし始めていた。


「まあ、付与だろうな...。」


「アロー、僕分かったよ。瞬間移動を封じる方法が。」


「本当か!?」


「うん、敵をダンジョンとくっつけるよ。僕の付与で。」まあ、もう1つ必要なものがあるのだが、そっちの調達は簡単にできるであろう。


「また、面白いものが見られるという訳か。あんまり危険なようだったら、無理やりにでも止めさせるからな。」


「アローは僕を危険に(さら)したく無いんだよね?」


「まあ、そういうことだな。召喚獣なんだし...。」


「じゃあ、安全のためにちょっとだけ手伝ってもらえるよね?」


「そうだな...。」


(よし、言質は貰った。)




 アローと計画を共有し終わると、僕の反撃ラウンドが開始した。さすがに連戦で疲れが酷いし、ダンジョンの中だから時間が全く分からなかった。早く寝るためにも、このダンジョンからササッと出る必要がある。


「アロー、行くよ!」


「ああ、分かった。」


僕がアローの背中に乗ったところで、僕は地面に付与をし始めた。


「『泥濘(でいねい)化Lv6』を付与。」


「泥まみれにしてどうする?」


「まあ、見ててよ。」


「ああ。」


ここは単純にスピード勝負だ。1秒でも遅ければ失敗するだろう。敵は瞬間移動ができるのだから。


「『固体化Lv6』、『一体化Lv7』を付与。」


「一体化とは何だ?」


「簡単に言うと、ある物とある物を絶対に離れないようにしたってことだよ。2つで1つの物を構成してるっていうことに変えたからね。」


「つまり、(ことわり)を変えたと...。」


「マズかったかな?」


「まあ、これくらいなら問題無いだろう。ほら、早く倒しに行くぞ。」


「うん。」




 敵はというと、地面に埋め込まれてしまい、動けなくなっていた。もちろん、あの魔物がダンジョンごと瞬間移動ができる訳が無い。魔法を撃っているが、さっきまでの数十倍楽になった。もう走らなくて良いのだから。


シュッ


「レオ、終わったな。」


「うん、指輪も髪飾りもあるし...。」


「結構な代物だな。」


「頑張った分だけきれいに━━」


(うっ、僕はどうしたんだ?)


「レオ、どうした?」


「...体が...。」


「おい、レオ!ここまで来てやられるなんて、カッコ悪過ぎだぞ!お前はこれくらいしか取り()がないだろう。」


(アドレナリンが切れたかな...。)


「おい、目を開けてないと、妹の笑顔を見れないぞ。良いのか、良くないだろう!」


「アロー、指輪と髪飾りを━━」


「ああ、分かってるぞ。これが形見になるのは許さんからな。ちゃんとお前の手から渡せよ!」


(そろそろだな。)


限界だ。そろそろ、目を開けているのが辛かった。戻って来れるかは分からないが、1度夢の世界に入らないと気がおかしくなりそうだった。でも、何かをやり切った満足感に浸りながら寝るのは好きだ。アローなら指輪と髪飾りは大丈夫であろう。大騒ぎになっていないと良いが...。

レオはどうなってしまったのでしょうか?


まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあれば感想で教えていただけると助かります。

もし面白いなと思っていただけたなら、評価もお願いします。

今後とも八咫烏をよろしくお願いします。

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