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付与術師の領地経営記  作者: 八咫烏
第3章 僕と激動と
53/58

53、協力と強敵と

 ガルガルルッ


最近は聞いていないが懐かしい鳴き声が聞こえてきた。それもスゴい振動と共に。ササッと敵の装甲を溶かす用意をしなければ。


(今回はどうしようかな。)


「レオ、どうするんだ?」


「今回はやりたいことがあるから、ちょっと見てて。」


「ああ、分かった。」


僕の付与術は生きているもの以外に付与できる。つまり、人間や魔物や植物以外ならば、どんなものにでも付与できるのではないか?そう、魔法にも。ということは、条件発動型の魔法に『強酸化』を付与すれば、敵の装甲を安全に溶かせるのではないだろうか?


(まずは、普通に試してみるか。)


「『if 40kg以上の重量が加わる。

   『強酸化』を付与した、水魔法・ウォーターミストを発動。』」


(複雑になったけど、問題ないはず。)


「レオ、何をしたんだ?」


「ウォーターミストで霧みたいなのを展開できるでしょ。」


「それがどうした?」まだピンときていない様子。そりゃあ、誰も魔法に付与するとは考えないだろう。


「そのウォーターミストに『強酸化』を付与したんだよ。」


「というと。」


「敵の装甲を溶かす霧が出るってことだね。」


「中々、珍妙なことをしたな。それが付与術というものなのだろうな。やはり、付与魔法とは一線を画するようだな。」


「まあね。」




 ドシンドシンと体の中にまで響く振動が強くなってきた。もうそろそろ、ご対面であろう。ウォーターミストが装甲を溶かし次第、三式AG(エアガン)を連射するしかない。装甲が無ければ3、4発で倒せるだろう。


ガルガルゥゥー


(よし、発動した。)


ほんのり黄色みがかった霧の中から出てきたアイロンサウルスは一様に装甲がほとんど無くなっていた。これなら、攻撃が通る。


「ボルト、ファイ、ウィンを召喚!」


ガルルッ、ガァルルッ、ガルゥルッ


「皆、とりあえず魔法を叩き込んで。できるだけ、接近戦は回避してね。」


(いくら付与しているとはいえ、接近戦はいささか不安が残る。)


ガルルッ!


僕からは爪楊枝弾、僕の召喚獣たちからは魔法がビュンビュンと発射されていた。それぞれ使う魔法が違うから、良い感じにカラフルになっていた。


「レオ、我は!」


「アローは少し黙ってて。最終戦用に温存しているだけだから。」


「そういうことか。」


「うん。」


「では、静かにしているとしよう。」




 装甲さえ無くなれば、アイロンサウルスなんてただの的にしか過ぎなくなる。敵からの魔法なんて、レベルが高くなければボルト、ファイ、ウィンの装甲が(はじ)いてくれる。


「さすが、レオだな。もう15匹くらいは倒しているな。」


「うん、そうだね...。」


「どうした、何か心配事か?」


「いや、僕の家が騒ぎになっていることを思うと、ちょっとね。それにユニークモンスターも気になるし。」


「もう33階だ。今日中に片が付くさ。」


「そうだね。」


だんだんと敵も強くなってきた。普段より魔素の濃度が高いのも原因だろう。真面目に倒すときりがないので、ボルトに乗って強行突破することにした。


「ボルト、気を付けてね。」


ガルルッ


(やっぱり、こっちの方が快適だなぁ。)


「レオ!」


「どうした━━」僕が答えようとした時、フワッと体が宙に浮いた。もちろん、浮いたなら落ちることは確定だが。


「『柔軟化Lv6』を付与。」


「大丈夫か、レオ!」


「うん、僕はね。」レミリエに後ろから襲われていたのが功を奏したのか、僕は何とも無かった。でも、ボルトたちは...。


「レオ、我を召喚するのだ!」


「分かったよ。アロー召喚。」


ここに到達するまでに魔力の大半を消費していたボルト、ファイ、ウィンは収納し、アローを召喚した。ここからは僕とアローの2人舞台である。




 アローを召喚すると、敵もある程度の強さは理解できたのか、僕たちを睨んだまま一向に動こうとしなかった。僕たちから動くしかないのだが、足がすくんでしまった。あれは、普通の魔物なんかじゃない。僕の頭に警鐘が鳴り始めた。


「アロー、あれは?」


「ユニークモンスターだからな、我もよく分からない。分かるのは強いということだけだ。」


「どうすれば良いかな?」


「まずは、あのシールドを壊さなくてはな。紫と赤だから、雷と火属性だろうな。」いつもなら、敵を見つけるや否や魔法を詠唱し始めるアローだが、今回ばかりはそうでないようだ。


「じゃあ、始めようか。」


「そうだな。」


アローがバッと舞い上がるのを口火に、戦闘が始まった。受付にいた冒険者の口調かた察せられる魔物の数倍は強かった。岩の後ろに隠れると上から雷撃、逃げ回ると横一文字に氷の矢、アローの乗ると火災旋風、もう安全な場所は無さそうである。


「レオ、我があいつの動きを封じる。少し時間を稼いでくれ。」


「分かったよ。なるべく急いでね。」


(軽く言われたけど、結構難しそうだなぁ...。)


「レオ、行くぞ。」


「了解だよ。」もう、こうなったら付与で罠を作りまくるしかない。力で負けているのだから、数で押さないといけない。


「『粘化Lv7』を付与。『粘化Lv7』を付与。『粘化Lv7』を付与。」


「『if 40kg以上の力がかかる。

   水魔法・ウォーターウォールを発動。」


「『if 40kg以上の力がかかる。

   地魔法・グレイトウォールを発動。」


付与術は便利だ。高位の魔法も付与できるから、条件さえ満たせばそこらの魔法師よりは強いはずである。その代わりに、僕は魔法を一切使えないが。

レオは無事にユニークモンスターを倒せるのでしょうか?


まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあれば感想で教えていただけると助かります。

もし面白いなと思っていただけたなら、評価もお願いします。

今後とも八咫烏をよろしくお願いします。

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