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付与術師の領地経営記  作者: 八咫烏
第3章 僕と激動と
41/58

41、アローと決闘と

 ダンジョンを救うために、僕がどこかの冒険者と決闘をすることになった。とりあえず、ミアが決闘をしないことに喜ぶべきか?それとも、決闘がよく分からない現状を憂うべきか?


「シア、決闘って何?」


「はぁ、やっぱりそうですよね。」


「恥ずかしながら...。」


「本当に、こういう事はやめてくださいよ。もし旦那様に知られでもしたら...。」少し視線を落としたまま言った。僕とミアのせいで、心労がたまっているのだろうか?


「大丈夫、大丈夫。その時は、僕が雇ってあげるから。」


「決闘についてでしたね。決闘とは、話し合いで決着が付かない時に、よく取られる方法です。ルールは簡単で、相手を降参させたら勝ちです。もちろん、専用フィールドは張るので、実世界での体に損傷はありませんが。」


「そうなんだ。専用フィールドはどうやって張るの?」


「冒険者カードを近付けて、『決闘開始。』と言えば、勝手に展開してくれますよ。」そう言いながら、自分のアイテムボックスから、1枚のカードを取り出した。


「それは?」


「レオ様の冒険者カードです。」


「えっ!?」


「勝手に作らせていただきました。もちろん、レオ様の倒した魔物の魔結晶を売るためですよ。それに、数か月に1回、タスクもこなしているので、ランクは上がっていますよ。」


「え、タスク?」


「時々、スライムを討伐しに行ったりしたでしょう?それですよ。」


「あ、そういう事か。」


「では、頑張ってきてください。」


「うん、朝食を作りながら待ってて。」




 僕の冒険者カードを受け取った。少し分厚い免許証みたいな感じだ。まあ、材料が金属で普通に重いが。


「それでは、よろしくお願いします。」


「ああ、よろしく。じゃあ、冒険者カードを。」


「はい、どうぞ。」


「うっ...お前。」テントへ戻っていくシアとミアの方を鋭く睨んでいた。何かあっただろうか?


「どうかしましたか?」


「どうして、こんな子供が...。」


「始めませんか?」


「ああ、そうだったな。」




 「決闘開始。」僕たちがそう言うと、僕たち2人を中心として、薄い緑色のフィールドが展開された。何だか、黄砂に囲まれているみたいで、少し不思議な感じだ。


『決闘開始!』どこからともなく、音が聞こえてきた。そういう設定なのだろう。


オリャアァ!


(やっぱり、もう始まっているのか。)


「召喚!」


ドシィーン


内臓まで響くような振動と共に、僕の召喚獣の1匹が現れた。シルバーサウルスのアローである。このダンジョンで発生したレアモンスターと同じ種類なので、できるだけ召喚したくなかったが、こうなってしまうと仕方ない。


「な、シルバーサウルスだとっ!」


「お前、やっぱりただ者じゃ無いな!」


「ただの子供ですよ。ちょっと強い魔物を持っているけど...。」


(後々、噂になりでもしたら大変だ。)




 相手の冒険者がそう叫ぶのと同時に、相手がいつの間にか召喚したアイロンサウルスの群れが襲ってきた。その数、7匹。


「そんな偽物に騙されないぞ!」


「アロー、軽く頼むよ。」


「我を呼び出したから、一体何が起きたのかと思ったが。こんな小童が相手だったとは...。やる気が出ないし、どうせ向こうの攻撃は通らんよ。」


「それは僕の付与のお陰でしょう?」


「一部はそうだが、しっかり我の装甲も堅いぞ。」


「そんなこと言ってないで、頑張ったら、ハンバーグだよ。」その瞬間、アローの目がキラリと光り、一気に魔力を開放した。さすがに、Aランク相当の魔力は僕でも辛い。


「では、期待しているぞ!」


アローがヒュゥーンと相手の召喚獣に突っ込んでいった。その時に翼が当たったのか、もう何体かはうずくまっている。




 アローの十八番(おはこ)の氷属性魔法がビュンビュンと飛んでいる。高難易度の魔法『アイスストーム』が降り止んだ頃には、相手の召喚獣は皆倒れていた。


「お、お前らは一体...。」


「ただの子どもだよ。」


「そ...そうか。」


「負けを認めるってことで良いですね。」


「ああ、俺の人を見る目もまだまだだったな...。」そう言ったまま座り込んでしまった。よっぽどショックだったのだろう。


(ちょっとやり過ぎだな...。)


気付いた時には、もう決闘フィールドは無くなっていた。僕としては、あの薄い緑色の世界を二度と体験したくは無いが。ホッとすると、急にお腹が減ってきた。心()しか、朝食の匂いも漂ってきた。今頃は、シアとミアも朝食を作り終えて待っているのだろうか?




 決闘相手の人に挨拶をしてから、僕のテントへ向かった。他のテントでは、ちょうど朝食時間だった。うちの朝食は何だろうか?トースト、それともオートミール、はたまた...?


「シア、ミア、ただいま。」


「おかえりなさい。」なぜか2人ともハァハァと息を切らしていた。


「朝食はもうすぐですよ。先にスープをお渡ししましょうか?」


「うん、頼むよ。」


「どうぞ。食材の制限があるので、大したものは作れませんでしたが。」そう言って渡して来たのは、明らかに美味しそうなスープ。家から持って来たとしか考えようが無い。


(家で作ったスープなのかな?)


「決闘の結果は聞かないの?」


「え、ああ...様子を見れば分かりますよ。」


「そうなんだ。」


「それに、レオ様が負けるはずがありませんしね。」


(そういうものなのかな?)


「そうそう、あのアローの鋭い攻撃を見れば...。」


2人とも何かを隠しているらしいが、気分を損ねるのは良くないから、何も言わないのが吉なのだろう。きっと、そうに違いない。

レオたちのダンジョン探索はどうなるのでしょうか?


まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあれば感想で教えていただけると助かります。

もし面白いなと思っていただけたなら、評価もお願いします

今後とも八咫烏をよろしくお願いします。

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