34、不変と変化と
投稿が遅れてしまって申し訳ありませんでした。もうしないように気を付けます。
そして、3章突入にあたり、今まで読んでいただいた読者の皆さん、本当にありがとうございます!
読者数が上がる度に、僕のやる気も上昇しています。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
グラント町の近くで大量発生が起きてから、僕の誕生日(3月中旬)を3回経験した。つまり、僕はもう5歳になっているということだ。月日が経っても、僕の大切な仲間たちは相変わらずだった。しかし、3年前と比べて、変わったこともいくつかあった。
まずは、領地経営的な面からである。グラント町は主に2つの産業から成り立っている。それは農業と宿泊業である。このうち、僕が注目したのは、効率が悪かった農業である。どういうことかと言うと、それは遡ること1年前の晩春。
「あれぇ、おかしいなぁ...。」と、フィリップさん(財務係)が頭を抱えていた。その脇には、少しぶ厚めの書類の山があった。
「どうしたんですか、フィリップさん?」
「ああ、レオ君か。実はな、最近、収穫量が落ちてきているんだよ。」
「どういうことですか?」
「ここを開拓した6年前と比べて、畑の収穫量が減っているんだ。うちには、肥料を試すお金が無いし...。」段々と、フィリップさんの声のトーンが落ちていく。それと連鎖するかのように、肩まで下がっていった。
「今は何を育ててるんですか?」
(確か、二毛作だったな。)
「1年の間で、夏と冬の2回育てているんだよ。夏は、トウモロコシとインゲンで、冬は、大麦とライ麦だよ。」
(へぇ、一応育てるものは変えてるんだ。)
「レオ君は知らないだろうけど、昔からこの4つを育てると、良いって言われてるんだよ。」
「そうなんですか...。」
「ああ、どうすれば...。」
こういう時にこそ、前世の知識を使うべきなのだろう。しかし、良い案が浮かんで来なかった。まあ、浮かんで来ないのは仕方ないとして、日本食が頭に浮かんで来るのはやめて欲しい。
(ああ、お腹が減ってくるぅ。)
(特に、刺身とか、納豆とか、味噌汁とか、豆腐とか。考え始めたら、止まらないなぁ。)
「レオ君、何か良い案はないかな?」
(日本食と言えば、大豆だな。つまり。)
「大豆はどうですか?上手くいきますよ...多分。」
「本当か?」
「多分ですけど...。」
「まあ、大豆なら食べれるから、失敗でも大丈夫だよ。」
(よしっ、日本食作戦の第1段階クリアだ!)
今も収穫量の変化を測定中である。結果がいつ出るのかは分からないが、良い結果がでるといいなぁ。グラント町のためにも、僕の作戦のためにも。
変わったことはまだある。大量発生が終わった後、軍の見直しが行われた。その時に、僕が装備を付与で強化した。まだまだ他にも、色々あるが割愛しておこう。
窓の外を見ると、紅葉の綾錦をまとった山がとても美しかった。そんな季節になると、いつもの行事が近づいて来たのだと知らされる。
「レオ、リスター市に着いたら、何をしようか?」
「うーん、どうしようかな...。」
「いつもみたいに、串焼きを食べるか?」
「そうだね、いつみたいにエクセルボアを。」
「そう言えば、ラクターン子爵が息子を連れて来るらしいよ。」
「ラクターン子爵って言うと、僕たちの北の領土だよね。」
「そうそう、物価が高騰した時のあれだよ。」父さんが目を細めて、外の景色を見た。色々な形の雲が、後ろへ流れていた。
(あの時以来、仲が良くなかったよな...。)
「今は大丈夫なの?」
「何がだ?...ああ、そういうことか。まあ、ずっと喧嘩している訳にも行かないしな。」
「ふーん。」
いつも通り、2日半でリスター市に到着した。門をくぐると、さすがの活気が広がっていた。父さんと観光を楽しんでいると、あっという間に領主会合の日になった。
「マングスター子爵、ご来場っ!」この言葉で、僕たちのスイッチは切り替わる。
「こんにちは、マングスター子爵。」前回までとは違って、自然に話しかけてきた。これが大人の事情というやつなのか...。
「ラクターン子爵、お久しぶりですな。その横におられるのが?」
「はい。手紙でお伝えした通り、息子のルークです。ほら、挨拶しなさい。」ポンと、息子の肩に手を添えた。
「ル、ルーク・ラクターンです。...その、よろしくお願いします。」
(やっぱり、こういうのが普通なのか...。僕はちょっとやり過ぎたなぁ。)
「ルーク君、こんにちは。オリヴァー・マングスターだよ、よろしくね。それで、こっちにいるのが息子のレオだから、仲良くしてやってくれ。」
「あ、はい、分かりました。」僕の方をチラチラ見ながら、返事をした。
「ルーク、レオ君と一緒に遊んできてくれないか?レオ君もそれで良いかな?」
「はい、分かりました。じゃあ、ルーク君行こうか?」
「あ、はい、分かりました。」
まだまだ緊張の解けきれぬルーク君の声、これから仲良くなれれば良いな、と思いつつ歩いて行った。会議室の緊張度がグングンと増していることには気付かずに。
領主会合はどうなるのでしょうか?
まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあれば感想で教えていただけると助かります。
もし面白いなと思っていただけたなら、評価もお願いします。
今後とも八咫烏をよろしくお願いします。




