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付与術師の領地経営記  作者: 八咫烏
第2章 僕と従魔たちと
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26、従魔と付与と

 冬空が青く晴れ渡ったある朝、僕の付与術師レベルが20になった。それによって、従魔付与ができるようになった。従魔付与とは、魔物を従魔(自分が使役している魔物)にできる。更に、その魔物に付与をして強化することができる。


もちろん、従魔付与ができるようになった当日から、使ってみることにした。何事も、経験が大事である。


「父さん、いつもの丘に行ってきても良い?」


「絶対に、シアとミアから離れないなら、行っても良いぞ。」父さんがいつもより厳しい口調で言った。


(何か、あったのだろうか?そう言えば...。)


「実はな、もうそろそろ大量発生(オーバーボーン)が起きそうなんだ。」


「えっ...でも、街の人には何も知らされてないよ。」


「ああ、混乱を避けるために何も言ってない...。」父さんが真剣に考えた結果なら、僕が口を挟める問題では無い。


「いつ言うの?」


「明日か明後日中にはな。じゃあ、気を付けて行ってきなよ。」


「うん!」




 いつも通り、ミアの銀色(しろがね)ホースロンに乗っていった。シアとミアは僕が従魔付与をすると聞いて、普段以上にノリノリだった。銀色ホースロンがすれ違った馬車に当たりそうになるくらいに。


「私たちがレオ様にピッタリな魔物を捕まえてきます!」


「レオ様、少し待っててくださいねッ!」


「うん、気を付けてね。」


2人とも父さんとの約束なんて、そっちのけで走り去ってしまった。この間に、魔物が出たらどうするんだよ...。


少し待っていると、すぐに2人が戻って来た。少し懐かしい気がする、大きなおみあげを持って。


「2人とも、それはまさか...。」


「はい、アイロンサウルスの幼体です!」


(まじかよ...初めの従魔がDランクなのか。そもそも、Dランクの魔物を従魔にできるのか?)


「レオ様、そんなに悩まずに、チャチャッと従魔付与をしてくださいよ。」


(いやいや、そんなに簡単に言われても...。)


「レオ様、物は試しです。頑張ってください!」




 「やらないで後悔するよりは、やって後悔する方が良い。」らしいので、とりあえず試しに従魔付与をしてみることにした。とは言っても、Dランクの魔物の前に立つのは、中々に怖い。


「もしレオ様を襲ったら、こいつを倒しますので、安心してください!」ミアは相変わらず、戦いに関しては自信満々だった。


(まあ、ミアならできると思うけどさ。そういう問題じゃ...。)


「ミアもこう言ってますし、あとは気合です!」


(シアは精神論かよ...。)


「分かったよ、2人とも。」


思い切って1歩踏み出した。そこからは、僕の靴が地面とずっと接した状態で進んでいった。母さんに、靴を地面に()らないように言われていたが、そんなことは二の次である。


「『従魔化』付与!」


一瞬、アイロンサウルスが光った。その光はすぐに消えた。


(これは成功した時の演出なのか?)


「レオ様、やりましたね。」


「さすが、レオ様。一発で成功なさるなんて。」


「これで従魔にできたの?」何だか、信じられない。半年前に命懸けで倒したアイロンサウルスが、今度は仲間になるなんて。


「はい。そのアイロンサウルスのレベルは0に戻っているので、ドンドン敵を倒させてくださいね。」


「うん、分かったよ。」


「では、そのアイロンサウルスを召喚獣にしましょうか。」


「召喚獣?」


「いつでも好きな時に、呼び出せるようにするんですよ。上限は5匹からで、回数を重ねる程、上限も上がっていきますよ。」


「そうなんだ。」




 個人的には、従魔のレベルとか召喚獣とかよりも、従魔に付与をする方がワクワクした。何をどう組み合わせるのが最も良いのだろうか...。


答えはよく分からなかったので、魔法付与の組み合わせから決めることにした。2種類の属性を組み合わせて、敵に反応を起こさせるだけだ。


(広範囲に攻撃できるのが良いな...。)


この世界にある属性は、水、氷、火、雷、地、風、支援の7種類である。ここから、広範囲に攻撃できる組み合わせを探す。


(やっぱり、広範囲は風属性かな。)


(でも、風か。何を合わせれば...。)


(ていうか、この世界は、水と氷が分かれているんだなぁ。)


(水か...雷と合わせれば...。)


「あっ!」思わず、口に出してしまった。これは面白くなりそうだ。


水属性攻撃をした後に、雷属性を撃つ。すると、どうなるか?答えは簡単で、敵が感電する。水属性が当たる範囲を広げれば、感電する範囲も増える。


(魔法はこの2つを入れれば良いか。)




 次は、物理付与の組合わせである。これはも案がある。以前、父さんの剣に付与した時と同様、「柔軟化」と「頑強化」で日本刀を再現すれば問題ない。切れ味は抜群で、壊れにくくなる。


(それで、配分はどうするか...。)


(そもそも、安全のために、爪は別に付与しないといけないし。)


(爪には、if(発動条件)を使わないとな...。)


従魔付与では、従魔に付与できるレベルの合計が決まっている。これはサイズとランクで決まっているらしい。アイロンサウルス・幼体(Dランク)は17までである。成体(Cランク)になると20に増える。




 案がまとまる頃には、僕が持って来た紙は真っ黒になっていた。中々、数も多いし、順番も決まっているから、いつもより慎重に付与することにした。


これだと、僕がいつも杜撰(ずさん)にやっているみたいに聞こえるな...。


「本体に『柔軟化Lv2』を付与。」


「爪に『if 敵に攻撃する。 柔軟化Lv3を発動する』を付与。」


「全体に『頑強化Lv4』を付与。」


「『俊敏化Lv2』を付与。」


(最後は、こいつが魔法を使えるようにすれば...。)


「水、雷属性Lv3を解禁!」


最後のは、特定の場所に付与する訳ではない。その魔物の能力そのものを上書きするのである。本当なら、アイロンサウルスは地属性のみである。しかし、僕はこれを上書きして、水、雷属性に変更した。


「今日から、よろしくな。」


「...。」


「そうだな、名前は...。」


(えっと、水...ウォーター、雷...サンダーボルトだろ。うーん...ここは覚えやすさを優先して、ボルトでいくか。)


「...名前はボルトだ。よろしくな、ボルト!」


心地よく、ボルトの鳴き声が聞こえる。何だか、ペットを飼っていた時に戻ったみたいである。大事に、育てて成体にしてあげないとな。

さて、このボルトの強さとはいかほどに?大量発生を戦い抜ける力はあるのでしょうか?


まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあれば感想で教えていただけると助かります。

もし面白いなと思っていただけたなら、評価もお願いします。

今後とも八咫烏をよろしくお願いします。

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