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付与術師の領地経営記  作者: 八咫烏
第1章 僕と異世界と
16/58

16、遠距離攻撃と魔法付与

 僕とシアとミアはある丘に、魔物と薬草の観察のためにやって来た。観察をしていると、ピュアラビットとスライムナイトの戦いが始まってしまったのである。


戦いの行く末は気になる。しかし、しかしである、目の前で戦闘が起きているのを見ると、僕も戦いたくなるではないか。


「ねえ、ミア。」


「どうしました?」


「あの3匹を倒すと、僕も経験値が入るのかな?」


「そうですね。でも、レオ様にはまだ少し早い気がします。3歳になったら、剣を教えて差し上げますからね。」


「うん、ありがと。でも、遠距離でなら、良いよね?」


「今のレオ様では、弓を引くことも、魔法を撃つこともできないと思いますよ。」


「2人とも、僕のお願いを聞いてくれる?」


(これまでを踏まえて、ここでの答えは絶対にYesだ。)


「当たり前です。私たちは()()()()メイドですから。できる範囲でなら、何でもしますよ。」


「2人とも、ありがと。」




 本当に、この2人が僕の世話係で良かった。頭の硬いおばちゃんだったら、こんなに上手く行かなかっただろう。この2人なら信用できるな。


家から持ってきた手提げ袋を開く、そして僕が以前作った「爪楊枝弾を撃てる空気銃」、通称一式AG(エアガン)を取り出す。以前(12話)紹介したように、爪楊枝弾と圧縮した空気を入れた。息を吐き切ってから、よく狙って撃つ。まずは、ピュアラビットからだ。


シュッ......ドスッ


「っ!」


「2人とも、この事は内緒だよ。」


「...あ、はい!ところで、それは?」


しっかり構造について、2人に話すことにした。一度見せてしまったからには、しっかり教えた方が後々良いに決まっている。2人は理解できたのか分からないが、この2人なら。


ピュアラビットが苦しまないように、2発目3発目も手早く撃つと、蓄積ダメージが一定まで溜まり倒すことができた。次は、スライムナイトである。よく狙って━━


「レオ様、まさかスライムナイトを狙っているのですか?」


「そうだけど。」


「さっき魔物図鑑で見た通り、スライム種に物理攻撃は相性が悪いですよ。倒すなら、魔法が...。」


「魔法ねぇ、うーん。」




 この世界に来てから、よく頭を使うようになった。どこをどう工夫すれば、欲しい結果が出るのか、それを試行錯誤しながら導き出す。ちょうどプログラマーと同じような感じである。


(そういえば、今日のために爪楊枝弾を30発作った時に、付与術師レベルが10になったんだよな。それで、魔法付与が...。)


「シア、魔法付与した矢だったら大丈夫かな?」


「はい、そうですね。魔法剣をわざわざスライム種相手に使う人はいませんが。」


「じゃあ、僕のは魔法矢だね。」


「まさか、その爪楊枝に?それだと、付与の負荷に耐えきれずに、壊れてしまいますよ。職人が作った鉄くらい固くないと。」


「頑強化Lv5を付与。」


(これが最大強化だから、これで上手く行ってもらわないと困るな。)


「火属性Lv1を付与。」


(あ、マズい!このままだと、僕の一式AG(エアガン)が燃え尽きちゃうな。じゃあ、銃の本体に。)


「火耐性Lv1を付与。」




 シアとミアは僕が集中しているのを理解したようで、大人しく見守ってくれていた。2人はメイドとしても合格のようだった。僕も2人の期待に答えるべく、集中して一式AG(エアガン)(僕が作った空気銃)を構えた。


(頼む。スライムナイトに、攻撃がしっかり通ってくれ。)


小さな火の玉が先端に付いている爪楊枝弾が、スライムナイトに向かって飛んでいった。そして、真ん中から少し外れたが命中した。2、3発目も同様に用意して、発射。2発目は外れたが、後ろの緑スライムに命中。3発目はしっかりスライムナイトに命中した。


もう2発撃つと、さっきまでいた3匹の魔物は全滅した。


「レオ様、お見事です!」


「とても初めてとは思えませんでしたよ!」


「2人とも、ありがと。繰り返し言うけど、父さんと母さんには内緒だからね。」


「どうしてですか?お2人とも喜ぶと思いますよ。」


(その通りである。そうではあるが、2人に敬遠されるかもしれないと思うと、少し、いやすごく怖い。この世界での目標は、大切な人と楽しく過ごすことだから。)


「どうしてもだよ。」


「...分かりました。レオ様にもお考えがあるのでしょう。」


(やっぱり、このメイドたちは僕の事をよく分かっている。ちゃんと感謝しないとな。)


「レオ様、魔結晶はどうしましょうか?」


「魔結晶?」


「はい。魔物を倒すと得られるアイテムで、その魔物の核となっている部分です。冒険者協会に行けば、買い取ってもらえますよ。」


(ああ、よく異世界小説で出てくるやつか。たしか、魔力が貯まっている石だったかな...。)


「それは、2人にあげるよ。僕が持ってても仕方ないし。」


「分かりました。売った分の代金はお預かりしておきます。」


「うん、ありがと。」




 僕が魔物を3時まで倒した後は、薬草の観察をすることにした。咳止め、血止め、魔力回復薬などに加工できる薬草を色々教えてもらった。そのうちのいくつかを、父さんと母さんへのおみあげとして、少し採って帰ることにした。


冬なので、早い時間からダンダンと暗くなり始めた。帰りも、ミアの銀色(しろがね)ホースロンに乗せてもらった。行きと同様、物凄い速さだったので、危うく落ちそうになりながらも、家に到着した。


「レオ、おかえり。」


「ただいま、父さん。」


「野外観察はどうだった?」


「とっても楽しかったよ。スライムとラビットの魔物を見れたし、色々な薬草も教えてもらったんだ。はい、おみあげの薬草だよ。」


「ありがと、レオ。お、ちょうど魔力回復薬にできる薬草が欲しかったんだ、助かるよ。」


その言葉が嘘だとしても、とても嬉しい。誰かが僕を喜ばせようとしている事が分かるから。おっと、こういうことは考えずに、素直に言葉を受け取らなきゃ。

これで、無事に野外観察が終了ですね。これからも、魔物を倒していきます!


まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあれば感想で教えていただけると助かります。

もし面白いなと思っていただけたなら、評価もお願いします。

今後とも八咫烏をよろしくお願いします。

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