表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
付与術師の領地経営記  作者: 八咫烏
第1章 僕と異世界と
15/58

15、メイドと知識と

 シアとミアが作ったサンドイッチを食べて、腹ごしらえをした後、お待ちかねの魔物と薬草の観察をすることにした。まずは、魔物からである。僕たちが今いる丘には、低ランクの魔物しかいないので、僕にうってつけだった。


「レオ様、あそこにいるのがスライムですよ。」


「魔物図鑑のスライム種の項目の一番始めに書いてありますよ。」


「2人とも、ありがとう。」


ミアが指差した方向を見ると、僕たちから少し離れた所に、緑色でテカテカしている塊があった。前世で、理科の実験の時に作ったスライムとそっくりだった。


そして、シアが開いてくれた魔物図鑑を見ると、僕が今見ているのと同じ緑色のスライムが乗っていた。




 緑スライム(Fランク)

・物理攻撃のみ

・物理ダメージ低減

・緑色の丸い楕円(だえん)形で、触るとプルプルしている。

・主に、原っぱに生息している。

・別の色のスライムと一緒にいる場合には要注意。

・色ごとに戦い方が異なっている。   など




「シア、色ごとにどんな戦い方をするの?」


「緑は剣、青は槍、黄は盾、赤は双剣、黒は投石、白は矢、金は指揮ですよ。」


「へえー、指揮って何をするの?」


「金スライムは極稀にしか発見されないので、よく分かりません。私は見たことがありませんが、一説によると、スライム同士の連携力が上がるらしいですよ。」


「つまり、戦術が組み立てられるってこと?」


「はい、その通りです。」


「ところで、どうしてスライムは色違いがあるの?」


「生まれた場所によって色が変わるんですよ。原っぱだと緑、水辺だと青、砂地だと黄、高温だと赤、洞窟だと黒、雪中だと白になるらしいですよ。」


「この7種類以外の場所だと、他の色ができるの?」


「いえ、環境に適応できずに死ぬらしいですよ。」


(そこら辺にいるスライムですら、こんなに色々あるのか。知れば知るほど、魔物が好きになりそうだな。)


「そういえば、小学校の実技の1つにスライムバトルがありますよ。ね、お姉様?」


「そうね、懐かしいわね。」


「名前の通り、スライム同士を戦わせるの?何か可哀想じゃない?」


「正確に言うと、5匹級、10匹級、15匹(5匹×3人)級の3種類があります。それぞれ専用のフィールド上で戦わせるので、スライムが死ぬことはありませんよ。」


(じゃあ、カブトムシを戦わせるのと同じってことか。)


「ミアは強かったの?」


「私とシア姉様でトップ2でしたね。」


(やっぱり、この2人はメイドにしては強すぎるよ。これがギャップ萌えなのかなぁ...?)




 しばらく緑スライムを眺めていると、右の方から別のスライムがやって来た。緑スライムより少し大きかった。そして、色も違う。


「シア、あれは?」


「あの色はスライムナイトだと思います。」


「スライムナイト?」


「図鑑を見ていただければ分かりますが、剣と盾の両方を使えるんですよ。」


緑スライムのページから数ページめくると、目の前にいるのと同じ紫色のスライムが載っていた。確かに、シアが言ったことは合っていた。




 スライムナイト(Fランク)

・物理攻撃のみ

・物理ダメージ低減

・紫色の丸い楕円(だえん)形で、触るとプルプルしている。

・スライムがいる所なら、どこにでも生息している。

・盾で防御しつつ、剣で攻撃してくるので要注意。   など




「緑と黄スライムを足したような感じだね。」


「そうですね。。でも、あまり強くないので、心配しなくても良いですよ。」


「そうなの?」


「スライムナイトの盾ごと切り捨てれば、簡単に倒せますよ。私が生まれて初めて倒したのがスライムナイトですし。」


(さすが元冒険者なことはあって、説得力が強いな。でも、もう女の子が言うセリフじゃないんだけどなぁ...。)




 時々、飛び跳ねながら、ゆっくり動き回っている緑スライムとスライムナイトを見ていた。穏やかだなぁと思っていると、僕たちの前を何かが通り過ぎたような気がした。ふと右を見ると、青い耳のウサギのような魔物がいた。


「レオ様、ピュアラビットですよ。」


「あの耳が青い魔物のこと?」


「はい。耳が青いのは、水属性攻撃が使えるということですよ。」


「耳の色によって、属性が違うの?」


「そうですね。火属性なら赤、雷属性なら紫、風属性ならピンクだったと思いますよ。」


「分かりやすくて良いね。」


「たまに、耳が複数色のもいて、それはカラフルラビットと呼ばれていますよ。」


「そうなんだ、面白いね。」


「もっと他のラビット種もいるんですよ。」


「あっ。」




 ピュアラビットが緑スライムとスライムナイトに突っ込んでいった。あっという間に、ピュアラビットが回転蹴り(空中で1回転しながら蹴る)を仕掛けたが、スライムナイトの盾に当たった。そして、両者ともに睨み合いの状況になった。


「緑スライムとスライムナイトは戦わなかったのに、どうしてピュアラビットはスライムナイトに攻撃したの?」


「前者は同じ種、今回の場合はスライム種同士だったので、戦いませんでした。しかし、後者は別の種なので戦うんですよ。」


「どうして戦うの?」


「えーと、...この世の全ての生物は、倒した時に経験値がもらえます。この自然界で生き残るには強い方が有利です。だから、自分の種を繁栄させるために、別の種を倒して強くなり、生存率を上げるんだと思います。」


(やっぱり、うちのメイドはメイドじゃないよ。)


「少し難しかったですか?」


「いや、まあ、だいたい分かったよ。」


「ところで、ミア、あの2匹だと、どっちが勝つの?」


(戦闘面ではミアの方が詳しそうだな。)


「そうですね。...普通に行けば、ピュアラビットが勝つと思います。スライムナイトが勝つ可能性もありまますが。」


「どんな時、スライムナイトが勝つの?」


「緑スライムが協力した時ですかね。」


「そんなことあるの?」


(まあ、どうせ、うちのメイドが言ったんなら...。)


「スライム種のみ、違う名前同士(例:緑スライムとスライムナイト)が協力するんですよ。同じ名前の魔物なら、どの種でも協力し合いますよ。」


「そうなんだ。」


(やっぱり、うちのメイドはどこかの生物学者だったのかな...。)

魔物について色々な情報が出てきましたね。さて、まだまだレオたちの野外観察は続きます。


まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあれば感想で教えていただけると助かります。

もし面白いなと思っていただけたなら、評価もお願いします。

今後とも八咫烏をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ