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付与術師の領地経営記  作者: 八咫烏
第1章 僕と異世界と
13/58

13、誕生日と果実液と

インフルエンザがまたぶり返してきたようで、投稿が遅れてしまいました。

今後は、更に気をつけるので、ご容赦いただけると幸いです。


最近は、読者の皆さんもインフレで大変ではないでしょうか?

読者の皆さんのご健勝をお祈りしています。

 食料問題が無事に解決し、そのまま平和に新年を迎えた。この世界では、新年を祝う行事なんてなく、ただ「新年か...今年も頑張ろう!」と意気込むだけである。


麦踏みの時期も過ぎ、桜の花のつぼみが大きくなり始めた頃、僕は誕生日を迎えた。偶然かどうか分からないが、誕生日は前世と同じ日である。僕の誕生日には、フィナンス家(フィリップさんの家)の3人、リタリー家(セオドアさんの家)の3人が来てくれた。


「皆、まずは乾杯をしようじゃないか。」


「そうだな、レオ君の誕生日に乾杯ッ!」


「乾杯ッ!」


「...。」


皆が手渡されたグラスに口を付けた瞬間、何も喋らなくなってしまった。耐性があった父さんが声をかけると、やっと現実に引き戻されたようだった。


「おい、オリヴァー。これは何だ?」


「ただのミカン果実液(この世界でのジュース)らしいぞ。」


「いくらレオ君の誕生日とはいえ、これはやり過ぎだぞ。」


「今回ばかりは、セオドアの意見に賛成だな。財務係として言わせてもらうと、4ヶ月前の食料問題で財政がカツカツなんだよ。それなのに、1本1万ウィーズ(約1万円)は下らなさそうな果実液を買うなんて...。」


(うわっ、フィリップさんの長〜い説教が始まった。どうしようかな...。)


「フィリップ、この果実液の制作者(いわ)く、材料のミカン代と値段は変わらないらしいぞ。」


「えっ。」


「これとミカンが同じ値段!?」


「ああ。」


「世の中、不思議な物もあるんだな。」


「それで、誰が作ったんだ?」




 納得したセオドアさんと違い、フィリップさんはやけに食いつき気味だった。何を考えているんだか...。僕と同じで、父さんも疑問に思ったようだった。


「おい、フィリップ、今日はどうしたんだ?」


「何がですか?」


「いつもより積極的だと思ってな。」


「うちの財政を立て直す究極の一手になりそうなので。オリヴァー、制作者はうちの領内にいるんですか?」


(えっ、僕の果実液は、そんなに価値のある物だったの!確か、お金にはなりそうだったけど...。)


「ああ、いるぞ。」


「それなら、レオ君の誕生日会が終わり次第、行きましょう。」


「いや、フィリップ、その必要は無いぞ。」


「どうしてですか?」


「お前の眼の前にいるからな。」


「ああ、オルガさんでしたか。それなら、早く言ってくれれば...。」


「作ったのは、オルガじゃないぞ。確かに料理は上手いが。」


「えっ。それなら......残っているのはオリヴァーだけじゃないか。でも、お前に料理のセンスなんて...。」


「時々、フィリップは心に来ることを言うよな。あと、俺じゃないぞ。」


(父さん、早く答えを教えてあげなよ。まあ、『宝探しゲーム』みたいで楽しいけど...。)




 フィリップさんは完全にフリーズしてしまったようだ。そりゃあ、普通なら、2歳児が作ったとは思わないもんな。


「...そういえば、オリヴァー、今日はやけに機嫌が良いな。」


「まあな。自分の息子が付与師で、こんな美味いものを作ってくれるなんて...あっ!」


(いや、ここで自白するの!前世なら、あだ名が『K《空気》Y(読めない)』か『親バカ』になりそうだな...。)


「...そうか、レオ君か。そういえば、付与師だったな。」


「だから、商品化はやめてもらうぞ。」


「分かってるよ、オリヴァー。」


(何か、がっかりしているな、フィリップさん。僕が一肌脱ぐか、皆の笑顔のためだからね。)




 じゃあ、ミカン果実液を作って売るか。数はできないけど、財政が少しでも回復すれば。


「フィリップさん、ミカン果実液の商品化をしても良いですよ。ただし、多くはできませんが。」


「本当か?」


「はい。」


「おいレオ。」


「大丈夫だよ、父さん。1日10本までにして、土日は休むから。」


「まあ、それなら...。」


「それで、レオ君、ミカン以外の果実液も作れるのかな?」


「できると思いますよ。」


「それなら、そっちも頼むよ。合計10本で良いから。」


「分かりました。でも、買う人の好みが━━」


(あれっ、僕が味を決める必要があるのかな。客が自由に決められれば...。)


「どうしたんだ、レオ君?」


「いえ、買う人が自由に味を決められればと、思ったので。」


「付与師はそんなことができるのか?」


「1ヶ月以内に考えておきます。」


「そうか。じゃあ、頼んだよ。」


「みんな〜、グラタンができたわよ。まだあるから、喧嘩せずに食べるのよ。レオ、私の料理は美味しい?」


「うん、母さんの料理が最高だよ。」


「そう。」と言いながら、目を細める母さん。これが、母さんの嬉しい時の仕草である。やっぱり、美...いや、何でもない。本当に、そういうのじゃないから!




 母さんがグラタンを持ってきたのを皮切りに、僕の誕生日会を再開することにした。やっぱり、大勢が祝ってくれるのは嬉しい。何年、いや何十年ぶりであろうか。


誕生日会は無事に終わった。まあ、期限付きの宿題が出てしまったのだが。そういえば、プレゼントももらった。


フィリップさん:本5冊

フィリアさん:ぬいぐるみ


セオドアさん:文房具一式

セイラさん:クッキー


もちろん、父さんと母さんからももらった。2人からのプレゼントとして、魔法図鑑をもらった。聞いた感じは、少ないなと思うかもしれない。でも、魔法図鑑は、魔法の属性(火、水、土…)ごとに本が分かれていて、1ページがA4の大きさで、1冊5~6cmの分厚さだった。まあ、値段は想像にお任せする。

レオは2歳の誕生日を迎えましたね。「買う人が自由に果実液ジュースの味を決められる」道具をどうやって作るのでしょうか?


まだ初心者で改善点があると思うので、なにかあればアドバイスしていただけると助かります。

もし面白いなと思っていただけたなら、評価もお願いします。

今後とも八咫烏をよろしくお願いします。

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