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コソ泥と姫  作者: 生丸八光
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コソ泥と姫2

姫が、あたふた探している様子を寝っ転がって眺める男・・・


男「紙で作った首飾りなんかほっといて、早く逃げな!魔物に食われちまうぞ!」


姫「私に構わず、あなた1人で逃げてください」


男「魔物は、おっかねぇぞぉー!人間を生きたまま切り裂き、骨までしゃぶるんだからな!」


姫「あなたも逃げないと危険ですから、行って下さい」


男「俺は大丈夫だ!魔物なんか怖くねぇし!」


姫は、しつこく話し掛けてくる男に、探すのを止め近づいて行く。


姫「うるさいんですけど!あなたの目的は何なんです?コソ泥でしょ、()る物とって早く行って下さい!」


男「コソ泥じゃねぇって、俺は大泥棒だ!この城には、俺の目にかなう物がねぇから、お前の首飾りがホントに紙で作った物か確かめてから行くんだよ!」


姫「はぁ・・さすがコソ泥、考えがセコいのね!」


男「セコくねぇし!それにコソ泥コソ泥って、てめぇは、俺の事何も知らねぇだろ!」


立ち上がって姫を睨み付けた!姫も負けじと男を睨み返し!


姫「コソ泥でも大泥棒でも、泥棒に変わりないでしょ!泥棒は泥棒の仕事をして、出て行って下さい!私は急いでるの!分かるでしょ!」


男「お前は、全然分かってねぇ!俺が如何(いか)に凄い泥棒か、俺は泥棒の中の泥棒!神にも認められた泥棒だって事をなっ!」


姫「あなたこそ分かってない!泥棒なんて自慢にならないって事を!」


姫の言葉が効いたのか、男は喉をつまらせ


男「お、俺と・・話したくないって感じだな・・・」


姫「当たり前でしょ!状況が分かってる?邪魔しないでもらえます!」


男「へっ!そんな大事な首飾りなら、ちゃんと保管しとけって話だ!」


姫「ちゃんと保管してありますぅー!首飾りのある場所は分かってるの。ただ鍵がないだけ!」


姫はそう言うと、また探し始める。男は、姫が鍵を探してるって知って、嬉しくなって姫の元へ駆け寄った!


男「鍵を探してるって何で言わねぇんだよ!俺は泥棒だぜ!鍵なんか簡単に開けちまうぜ!」


満面の笑みで姫の前に立つ!


姫「・・あなたには・・開けれない・・」


男「開けれるさぁ!俺は大泥棒、針金1本でチョチョイのチョイだ!」


男の自信ある態度・・・急いでいる姫は、首飾りが保管してある戸棚を教える。


姫「この引き出しの鍵です。開けれます?」


その棚は、何て事ない古くて地味な木製の戸棚で、引き出しに鍵穴が1つ・・


男「かぁーっ!こんなモン簡単じゃん!」


男は、靴の中に隠してあった針金を取り出し鍵穴を覗き込む・・・


男「どれどれ・・・」








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