初めての戦闘、そして目標
まずは安全な場所で回復しないと……死ぬ……
あーひどいめにあった!
あぁぁぁぁぁ!! あの熊畜生絶対許さんからな!
父さんにも殴られたことないのに!
治癒魔法…っと。
うゎ……気持ち悪ッ…治癒部分がウネウネ……うぅ…
とか言ってるうちにもう治ってる! これが異世界パワーか〜。
よし、落ち着こう八羽場……ん、せっかく転生したんだ。
名前を変えたりしたいな。
うん、熊畜生は許せないけど収穫はあった。
なんかこの世界のことが少しわかってきた。
そのおかげで魔法とかスキルの使い方がわかり、ステータスも見れるようになった。
俺の冒険はここからだ!
お腹が鳴った。
あ、そういえばこっちに来てからなんも食べてないな俺。
しばらくは木の実生活かなー。
っていうかもう蛇の体に慣れた?
早ない? 前世に未練が無いと早くなるとか?
そんなわけないな。
未練たらたらだし。
元々の体質でなにかを始めて慣れるまでが早かったもんなぁ自分。
俗に言う早熟ってやつだ。
なんてことを考えていても警戒は解かなかったのが功を奏した。
なんか使える魔法を使っとこうと思い今すぐ使える空間魔法というファンタジーではお馴染みの異次元アイテムボックスとかが使える魔法を使って空間認識能力を上げていたのだ。
どうやら一匹はぐれた猪らしい。
相手もこっちに気づいたようだ。
攻撃として俺ができるのは噛みつきと締め上げぐらい、相手も突進から突き上げとかそんなもんだろう。
猪が突進するための力をためてるみたいだ。
ならこちらも全力をぶつけよう、覚悟を決めて回避運動をとる。
ドドドドドドド!!
猪が突っ込んでくる、回避は間に合いそうだ、そのあとは締め上げてから噛みつきでいいだろう、しかしこれが初めての攻撃で不安が拭えないけど、やるしかない!
ギュウウウウウ!!
よし! 拘束した!
さて、じゃあ噛みついて終わりかな?
ちょっと可哀想だけど自然界は弱肉強食だってさっきの熊畜生に学んだししょうがない、そう、しょうがないんだ。
自分は猪の喉元に喰らいついた。
猪の目から光がなくなり、自分はその肉を食らった。
お、意外とうまい。
だが硬い。
oh……グロッ……。
一度冷静になって考えてみたらこっちに越して来てから初めて命を奪ったかもしれない。
自分とは思えないその凶暴性、ふと思ってみると少し怖くなった。
だけどそんなこといってられない。
当面の目標は打倒あの熊畜生かなぁ
慢心せず、奢らずにこの世界を生き残ってやる!