虫と和解せよ③
さて、これからどうしようか。
またあてがなくなってしまった。
これから……これから……コレカ……ラ………
あれ? ここは……どこだ……? 夢…か? 明晰夢ってやつか。
……じゃあこの夢俺の自由にできるのでは? 試しにミステリー本を頭の中で想像してみる。
……何も出ない。
無理か。
まぁそうだよな。
そんな都合よくできないよな。
あれ……なんか頭が重い……
その訴えを聞いたかのようにさらに頭が重く、痛くなる。
頭が裂けそうだ……
いだだだだだだだ!!
ちぎれる!裂ける!
神はどこまで非情なんだ! 会ったら頭カチ割ってやるからな畜生!
そんなこと言ってもしょうがないじゃないか! 考えろよ! 現状を脱する方法をよ~~!!
ガハッ!? とうとう意識がヤバくなってきた! ヤバいヤバいヤバいヤバい!! マジでちぎれる! ちぎれる~~!!
「ねぇ、今森の奥から変な音がしなかった?」
「怖いこというなよイーリス。 いつもの空耳だろ?」
シュラハトシップはそう言う。
そう、たしかに僕は空耳をよく聞く。
だけどいつも聞こえてくるのははっきりとしないものばかりだ。
僕たち仙人はよくそういう空耳を聞く。
だけど今回は違った。
はっきりと「こっちにきて。」と。
その旨をシュラハトシップに伝える。
「うーむ、わかったが今回の任務とは関係がない。 今回、‘’黒翼十二席,,に与えられた任務はあくまでこのレックスフォレストに出没する魔物達の調査だ。 任務はこれだけじゃないんだ。 他の十席は時間がないし、時間が空いてるのは俺たちだけだ。 気になりはするがここで時間をかけるとリーダーにどやされるぞ。 ほら歩いた歩いた!」
「うわ、それはやだな。 じゃあ気にせず、調査の続きをしようか!」
……一応、頭の片隅に留めておこう。




