コボルトとの模擬戦
休日に一気に3話分ちょい勢いに任せて書いてたら、明かに加筆が必要だわ見直し大変だわと面倒な事になった・・・
ふと見たらPVがちょうど19000でして、ここ最近伸びるようになったなーと数字の上で実感しております。
これからもよろしくお願いします。
それとようやくオーク編入れそうです20話もナニヤッテンダ
帰る前に壁を作りながら聞いたシャルの話では、地脈の調査自体はベスターの参加によって思いの外一気に進んでしまったらしい。
当初の予定では一週間から十日掛けて適当に輪切りにし、朽ちた所を調査しながらまた新しく輪切りにすると言う作業を繰り返すつもりだったようだ。
その輪切りにする作業も、一回切り離してしまえば二週間から三週間で先の方まで朽ちるので必要なくなるらしい。
それなら全部朽ちるまで放っておいてもいいのではと思うのだが、こうして地脈が枯れて空洞が出来ると言う事は、その隙間から魔物や魔獣が入って来れると言う事だ。
何なら崖なんかで露出している所は虫が土を掘り進めて隙間を開けてしまったりするようだが、今回のように根が枯れるとそう言う規模ではなくスペースが出来てしまう。
だからさっさと調査してしまった方がいいようだ。
そもそも枯れた部分の調査自体は前々から話にあったが、実際問題手を付けるとなると結構時間が掛かるので後回しにしてしまった事も有り、調査できるのなら一気にやってしまいたいと言う気持ちもあるようだ。
「ん、どうせなら最初からベスターを巻き込んでやればよかった。地脈に関する話なら完全に無関係でも無いし」
そう言っておやっさんを真似てニタァと笑うのだが、邪悪な笑みを演じようにも幼い顔のせいで可愛い。
「ふむ、恐らくその頃は私も街を一気に作っていた頃だろう。あまり時間を取れなかったかもな」
「でもさシャル。あんまりベスターを頼っても関係としてはちょっと不味いんじゃないのか?」
「あくまで非公式」
魔人との付き合いに関しては、最早公に『する』と言ってしまってるような物なのだが、かと言って魔人の王であるベスターを気軽に使っていいかとなると別問題だ。
本来なら協力要請と言う形で文書のやり取りをしなければならないし、その為には議会を通す必要もある。
まぁこれまでもお互いの好奇心によって好き勝手やってる部分は沢山あるんだけども。
「この壁を作る作業って適当に土を崩しちゃっていいって言うけど、地上が陥没したりしないのか?」
「すぐにはしないだろうが何度か雨が降れば沈下するか陥没するだろうな。だが真上は何もない平原だし問題無かろう」
「いやほら、下に空洞があるって事だし地脈の位置が簡単にわかるようになるなと」
「――どうするのだ、シャルロットよ」
「んー……別にどうでも。どうせならこの辺りに町を作って各地の転移門を繋げて物流の拠点にしてしまうのも有り。確実にこの付近で一番地脈の魔力が濃い地点になるから」
あのスパゲティー状の細い地脈は、細かろうと地脈である以上完全に魔力の塊で、地脈が滞留していると言ってもいい状況だ。
そんな物がある真上は、それは魔力に満ちた土地として栄える事が出来るだろう。
逆を言うと、そう言う場所を何か良からぬ事を考えている奴に知られて抑えられた場合は厄介な事になる。
特に南はシェーバー領でありシュバインシュタイガー家も懇意にしている公爵家だから、何か企むとすれば南の地で行われるはずだ。
――なんてずっと警戒しているが、現状特にこれと言って無いので少し拍子抜けもしている。
あのシエルと二人でいる時の襲撃紛いの件、あれをサクラがこっそり脅した事で、それ以来特にこれと言ったアクションは無い。
それでも当主であるジークフリートと会うと、どこかプレッシャーと言うか狂気を感じる事があるのだ。
まぁ何か起こるかもしれない程度には常々考えておかねばならない、考えなければ何かあった時に手が打てないので仕方ない。
「それなら魔人とドワーフとコボルト混合の特区みたいなの作れたら面白いけどな」
「でも支持を得れない。特にコボルトは言葉が通じないのと見た目が人と違う魔物だから拒絶反応も大きくなりがち。勿論魔人も選別する必要あるけど」
理想は理想のまま叶う事無く消えるのである。
「でも魔人とドワーフの特区は有り。特に地脈の力が強いここなら、地下にドワーフの工房を作って地上に人と魔人の共存する街を創って商売が出来る。この地脈の魔力なら転移門を多く作れるから、遠くの町三か所からここまで一日一便、ここから王都まで一日二便程度の魔力はあるはず」
「ほう、夢は広がるな」
「それに必要な苦労も労力も夢を広げる度に広がる。まだ魔人に対する恐怖心は残っているから、魔人の留学生が上手い事やらないと進む話じゃない」
「その点は大丈夫だ。何かあれば半殺しじゃなく存在を消すと脅しておこう。フローラが」
「私ではなく旦那様が告げられた方が効果ありますのに」
仕方ないわねぇと言わんばかりにフローラさんが口を開いた。
「ほらフローラさん、ベスターって偉ぶってるけど、これで他人に嫌われるのを嫌うタイプじゃないですか」
「そうなんですよねぇ。孤独に慣れていたのにトモヤさんを知ってしまったが為に」
あかん藪蛇だった。
微妙に意味が違う事のようで、俺のせいで結果外に出て多くの人と関わる事になったのだから、俺のせいと言われたら否定は出来ない。
「さ、では崩すぞ。フウコよ、壁を作る様にシールドを展開してくれ」
「はい」
ベスターの指示に従って楓子がシールドを張ると、ベスターはその向こうの天井を軽く見る。
それだけで大量の土が落下してきた。
その振動と衝撃はしばらく続き、落ち着いた頃にはこちら側はシールドによって綺麗に壁になっていた。
シールドを解除しても崩れる事が無いのは、重さで土が圧縮されたからだろう。
「ついでに固めておくか」
そう言ったベスターが今度は炎を作り出して広域への火炎放射みたいな魔法で一面を焼いた。
直径四十メートルくらいある一面を一気にだ。
本当に魔力お化けだなこいつ。
俺達はシールドがあるので何とも無いが、その炎によって茶色かった壁は白くなって行く。
「これで地震が来ない限りは大丈夫であろう」
「そこまでやる必要あったかな」
「仮にだ、ダンジョン化してて手が付けられなくなった場合、ここを塞いでおかなければ生きた地脈に手が届いてしまうではないか。高温で焼いたから手では掘れぬし穿孔魔法でもそれなりの使い手でないと無理だろうな。今後の地脈の成長の為にも、問題がないのを確認したら壊す必要があるが」
確かにその通りだった。
どうせなんにも起こらないと思って甘く見てるのが露呈してしまう。
と言うか、ハナから甘く見てる事は周りにバレバレだったと思うけど。
「ちなみに地上は最初から陥没させることにした。超低確率だが誰か上に居る時に陥没する恐れもあるからな」
「ベスターって凄い心配性だよね」
「出来る事をしておくのは上に立つ者の当然の責務だろう」
「あ、はい……」
なんにも言えませんでした。
そこで解散になったが、ベスターとフローラさんは娘の様子を見て帰ると言ってサクラの所へ飛んだ。
その様子を見ると言うのが割と遠くから本当に見るだけなのだが、サクラとしては両親の魔力がそこそこ近い場所に現れるものだから、これは見られてると感じるらしい。
それが煩わしいと言いながらもどこか嬉しそうにしているんだから、この家族はなんと円満な事か。
俺とシャルと楓子はそのまま王城に戻ったのだが、戻った矢先にトラ子に感知されて『うなーっ、ぱぱどこ行ってたの。トラ子と遊ぶのーっ!』と攻撃系の勢いで飛び掛かられてシールドに阻まれて『ぶにゃん』と落ちた。
それで余計にスイッチが入って酷い目に遭うのだが、それだけ欲求不満だと楓子がいてもお構いなしのようで、むしろ楓子に喜ばれる結果となる。
ベスター参加のおかげで時間短縮出来た事もあって、模擬戦はシャルも交えて見る事が出来た。
まず、またベスター達と城で待ち合わせ、コボルトの住む集落の麓辺りに飛ぶ。
そう言った器用な飛び方はシャルの得意技のようで、フローラさんでもこの辺りを一度通っているようなのだが目印が無いと難しいような事を言っていた。
今回の模擬戦の為に作られた『王国混成軍』と言う形にしている一行だが、俺達が飛んだ少し手前で陣を敷いて休んでいたらしい。
魔法師団の人間が勇者の強い魔力を感知して『勇者一行ご到着』と伝令を走らせていた。
それが対外的な俺達の呼ばれ方である。
次期国王云々と言うのもあるが、結局の所王都の人からすればシェリールや女神フーコの名前が最も強く、次いで千絵である。
その為、今日はシャルもシェリールモードで外出なのだが、この姿で妖艶な笑みを浮かべてベタベタされると正直困る。
だって普通に美人なんですもの。
陣の中にある広場に整列した一行の前に立つと、この人数だし拡声魔法もいらないだろうと声を張り上げる。
「えー、本日はお日柄も良く、模擬戦日和と言ってもいいでしょう。長ったらしい挨拶とか正直性に合わないし嫌がられるのでそこそこにしておいて、今回は是非見たいとの事で魔王ベスターとお付きのフローラさんも来ています。万が一コボルトの中で暴走するのが出ても、勇者二人に魔王とその従者ですので大船に乗ったつもりで正々堂々と戦ってください」
自分でも途中から何言ってんだかと思ってしまったが、ここで意地でも勝てとか言う気も無い。
何なら、今日は猫モードで意地でも俺から離れないとしがみ付いてきたトラ子を抱っこしているので、威厳も何もあったもんじゃない。
元はと言えば、今の練度なら魔王支配下で強化されているコボルトでも対峙出来るだろうと思った事と、それを提案したら現場の誰もが是非にと言ってきた事からなので、本人達が普段通り戦えばいいだけの話。
変に発破かけて前のめりになられても本来の力は発揮されないだろう。
何ならシェリールに鼓舞してもらおうなんて話もあったのだが、それで無謀な戦い方をされても困るので運営側としては控えめに行く事にしたのだ。
「では後三時間ほど待機をしていてください。あちらへ行って最終確認等してきますので」
じゃあ行こうとその場で転移門を開いて歪みに入る。
出た先はコボルトの魔王の家の前で、ここにも既にコボルトの軍勢が集まっていた。
「お待ちしておりました」
「今日はよろしくお願いします。それで、予定通りで構わないですよね?」
「ええ、とりあえずはそうなのですが、後で時間があったら、この間の彼女と戦わせろと言うのが多くてですね……」
そう言ってシエルを見る。
それをシエルに聞かせると目を丸くしていた。
「私?」
「ええ。あの一騎打ちが楽しくて仕方なかったようで、人間に負けたら癪だけどドワーフの貴女となら是非との事で」
確かに傍目からも、コボルトの戦士達が試行錯誤しながらなんとかシエルに勝ってやろうとしてたのは凄く楽しそうに見えた。
でも負けるの前提っぽくて、むしろ打ち負かして欲しいくらいの視線をシエルに浴びせてるように見えるのだが、それだけシエルが気に入られたのかそう言う癖があるのか。
「時間に余裕があるなら私はいいけど……」
「何ら私がやってもいいが」
ベスターが面白そうに一歩前に出て言うもんだから、言語理解の力のせいかコボルトも何を言っているのか分かったようで、整列していたのに脱兎の如く後ろに飛んでった。
それはもう見事に。
「自分の力を自覚した方がいいと思うんだ、俺は」
「ちょっとした冗談だったんだがな……」
千絵と楓子がいれば大きな国家だろうと一日で首都を壊滅出来るだろうが、ベスターの場合数時間も掛からないだろう。
そんな化け物が一対一でじっくり戦おうとした場合、目に浮かぶのは蹂躙の様だ。
「で、では我々も出発致しましょう。我々と一緒に行かれますか?」
「あ、道中ちょっとした世間話もあるんで一緒に行きます」
世間話とは、この間ベスターに話した事だ。
ジャイアントキメラワームの捕獲や機織りの話。
ついでに、出来たら魔人やドワーフと一緒にコボルトも交えた特区も作ってみたかったけど流石にコボルトは無理かも、と言う話もした。
それに関してはコボルトの魔王も同意見で、しかし自分達は王国の中に居があるので、ここで独自に頑張りたいとの事だった。
ジャイアントワーム系の飼育に関しては、畑にしている真下に地脈があって、どうやらその畑のある斜面の下あたりの浅いところを通っているようで、そこなら十分な魔力を与えられるのではとの事。
何ならちょっと掘ってもいいですか、なんてシェリールに聞く位にやる気はあるが、勿論いい顔をしないシェリールである。
その辺り、もしやる事になったら地脈を露出しない程度ならと言う事で一応の話はまとまった。
他にもお茶以外の作物でどういう物が向いているかとかもベスターやフローラさんも交えて話し合ったが、フローラさん曰く『柑橘類はどうでしょう』との事で、そう言えばお茶の生産が盛んな静岡はミカンも作ってたなと思いだした。
生育の環境としてはミカンの方は寒暖の差があった方が美味しくなると聞いた覚えもある。
おやっさんから聞いた話では、お茶もその方が渋みの少ないお茶が出来るらしいので、この土地でお茶らしいお茶が出来ているのなら可能性はある。
その辺りの事をコボルトの魔王に聞いたが、まだ若いのでそこまで細かい気象状況はわからないらしいが、お茶自体はこの地に自生していたようなので、決して柑橘類を作るのに悪い環境では無いのだと思う。
そんな事を話しながら山を下りてゆくと、遠くに王国の兵が陣を敷いているのが見えた。
向こうも少しして気付いたのだろう、陣から出て整列して待っている。
下り切って合流すると、コボルトの魔王は王国の兵の前に出て一礼した。
「本日はこのような機会を賜り、誠に嬉しく思っております。以前の確執はあるでしょうが、今日は純粋に模擬戦を楽しんでいただきたいと思っております」
それを翻訳して伝えると、正直な所一番多くの反応が困惑だった。
そもそも目の前のコボルトが魔王だと言われてもピンと来てないようだし、その魔王がこうして挨拶をしてくる事が驚きだったようだ。
どうするんだ、とツヴァイを見ると揺れ動いた感情を正してコボルトの魔王の方に一歩出て向き合う。
「近衛兵団第一師団団長、あいや『王国混成軍軍団長』、ツヴァイ・ハインリッヒだ。この度は模擬戦の話を受けて頂けて光栄に思う。以前は通じなかった我等の力、今度は模擬戦として成立できるよう精一杯やらせてもらう」
上から出るか上に見るかで散々迷ったな、と表情から読み取れた。
魔王と言う事であれば上に見てもいいだろうが、魔物として考えると人間上位と考えるのが基本にあるので上から目線気味にする必要がある。
果たして出た言葉に、本人も自分で釈然としてない風だった。
まぁコボルトの魔王と挨拶を交わす事自体、本人は考えて無かっただろう。
なんせ言葉通じないし。
本来の予定では、俺が全部やる予定だったし。
でも聞いている分にはまぁまぁの返答だったと思われるだろう。
「よし、じゃあ展開しよう」
「了解した」
ツヴァイが号令を出すと一斉に散って行く。
一応布陣はこの辺りで、戦場としてこの辺り、と言うのは決めてある。
「では我々も行きます。トモヤ殿、ご武運を」
「ええ。そちらも」
コボルトの魔王がコボルト軍を率いて予定地点へと向かった。
コボルトの魔王は指揮する事になっているが、開戦前に武器が模擬戦用か最終チェックする仕事も担っている。
こちらもツヴァイに任せてはいるが、一応上空から変な動きをするのがいないか抜き打ちでチェックする事にした。
フル装備の王国兵は、特に近衛兵団は兜が邪魔であまり真上を見ない。
魔法師団の面々も魔力感知に頼ってる部分があるので、こちらが隠蔽していたら上なんか見ないだろう。
少数いる一般兵団の団長をはじめとした上位陣は現場慣れしてる事も有って気付くかもしれないが、彼等が仮に刃を潰していない武器を使ったとしても大きな被害には成りえないし、そもそも前回の戦いで一般兵団からは殆ど被害が出ていないので、コボルトに一矢報いようと考えている人は居ないだろう。
やはりあの時、前衛が一番被害を受けていたようなので、近衛兵団を一番厳しくチェックする必要がある。
何なら死者も出ているが、その親族に当たる人間には個別に話して理解してもらっている。
「人と魔物の戦争と言うのは少し興味があったが、こうも準備されてた戦場と言うのは面白みに欠けるな」
「魔王が率いてる時点で準備はされてる物だと思うけど」
「それもそうか。ではこの戦いは、予定された通り戦いが起ったと言う設定なのだな」
「一応ね」
そこまで細かく考えているわけじゃないけど、双方が万全な状態でガチンコ勝負したらどうなるか、と言うのが今回のお題だ。
ぶっちゃけて言うと、肉体の強さもあってコボルト優勢だと思っている。
だが、纏まりは見せるがどちらかと言えば個の強さで戦ってしまいがちなコボルトなので、集団戦をする人間が殲滅力では有利だと思うのだ。
刃を潰した武器での模擬戦なので屈強なコボルトなら延々耐える事も可能だろうが、その場合はある程度で死亡判定がコボルトの魔王から下る事になっている。
逆に人間側も、有効打を浴びた場合は大人しく死亡したとして戦線から離脱するように伝えてあるし、もし意地を張って離脱しない場合は俺達の誰かが直接判定を告げる事になっている。
「じゃあそろそろかな」
今回俺にフライを掛けてくれてるのは千絵なので、千絵に合図してコボルトの魔王の所まで連れて行って貰った。
コボルトの魔王も武器のチェックを終えた所のようで、最後尾で指示を出している。
「ではよろしくお願いします」
「不測の事態に備えて我々も見ていますが、何かあった時はよろしくお願いします」
音響魔法と言う物がある。
拡声魔法もそのうちの一つなのだが、今回は合図を出す為の号砲の魔法だ。
一般的にはこれを音響魔法と呼び、拡声魔法は拡声魔法として別個に扱うけれど。
それを千絵にお願いし、千絵は双方対峙する中間地点で手を銃の形にして上に向ける。
そして『ばーん』と冗談めかして言うと、上空から『ドバンッ』とシャレにならない音が響いた。
「ごっめ、やり過ぎた」
「……シールド無かったら耳やられてたかもなぁ」
地上にいる両軍は大きな音に驚きこそすれ、楓子のシールドに包まれているので影響は無かったようだ。
今回楓子は余計な事を一切無しにして、約三百人に軽度のシールドを張ってもらっている。
通常自分達に掛かってるシールドは、それこそベスターが殺す気で攻撃してこない限りは突破出来ないような代物だ。
まぁ何故かフローラさんはそれをこじ開ける事が出来るのだが。
今回はそれを大分弱め、対人戦闘程度なら突破出来ないシールドを張ってもらっている。
それを王国兵側とコボルト側にも。
模擬戦用の武器を使いながらもシールドで防御しているので、滅多なことが起きない限りまともに怪我をする事も無いだろう。
模擬戦としてはあまりにも過保護すぎると思う。
だが、今後続けばいいなと思っているし、最初から躓いたらそれも難しいので、今後もっとラフにやる事を考えているが今回や次回くらいまではこのくらい過保護にやるつもりだ。
結局双方兵士なので、戦えばお互いわかる事も有ると思う。
個人間で友好を結べなくとも、ある種の協力体制を結べるくらいの関係づくりを出来たらいいなと思っている。
それがいずれ行われるかもしれないコボルトとの交流で活きるだろうし、貴族の子達が主体の軍なので何かしらの影響はあるだろう。




