表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界なんてクソくらえ  作者: 南都河埜
ドワーフ王国編
39/194

若返りは人類の夢



「このパン美味いな」

「でしょー。楓子が見つけたのよ。ちょっと意味合いは違うけど」

「ん?」


 何やら含みを感じるが千絵も楓子も機嫌がいい。

 これまでのデータから照らし合わせると、何かいい事があった、それも自分達好みの子に出会ったとかだろう。


「ちーちゃん、絶対あの子気に入ったよね」

「もち」


 まぁ当てた所で何かあるわけでも無いし、俺に紹介してくる事も無いから特に深くは突っ込まない。

 ただ、一つ気がかりな事があるのだが、それは千絵と楓子は良くも悪くも目立つ為、顔も名も知らぬ誰かさんが巻き込まれたらかわいそうだなぁと。


「また行こうね」

「なんか良くわからんけど、堅気の人には迷惑かけるなよ」

「まるで私たちが堅気じゃないみたいじゃない」

「うーん、確かに勇者様と女神様だから違う気がするけど……」


 そう言いながらげんなりしていた。


「あのね楓子。自分で女神様とか言って凹まないで」

「……実は私達、勇者とか女神って呼ばれる事が多いせいで名前覚えられて無い気がする」


 どうせ何かあったんだろうけど、実際この二人に危害を加えられる人は王都には存在しないと思う。

 楓子とかナチュラルに個人個人に複合型のシールド張り続けてるし。


 教皇の一件以来、いや一件と言ってもまだ期間は残っているのだが、顔を出してしまったせいでシャルはシェリールとしての王女業務が増えたので楓子専属と言うわけにはいかず、俺なんかが楓子にくっついてっても護衛される側の弱さで、シエルを教会に連れて行くとなると少々トラブルの可能性が出て来る。

 ジャポニー教とやらは特に敵を作らず人類皆平等を謳う宗教だが、傾向として敬虔な教徒ほどエルフ信仰が過度なタイプがいるようで、教会でシエルとそう言ったヤバそうなのが鉢合わせすると面倒なので、基本シエルは教会に近づかない事になっている。

 となると必然的に千絵が付いていく事になるわけだが、それが意外といい気分転換になったらしい。

 何故か詳細は教えてくれなかったけど、『いーでしょー。今日はちーちゃんとデート楽しんできたんだー』と、最近ストレスを溜め込んでた楓子が元気になっていた。

 別にシャルと一緒だとダメと言うわけでは無いけど、シャルは愛でる対象であって、ふらふらと散策して回る相手としては千絵が一番合っているだけの話。

 で、俺はと言うと折角のチャンスだったので、ふらっとベランダに出てサクラを待つも現れず、何故かトラ子の散歩をシエルとストーカーする事になって学校中練り歩いていた。変な所ばっかり入るから楽しくはあったし、トラ子も俺達がついて来る事をわかって滅茶苦茶なルートを行きつつも待つなんて事をしてた。こいつめ。

 なんか最近シエルと二人でいる機会が多くて普通に仲良しになっちゃったので、これはこれでいい放課後でした。

 サクラが捕まらないとわかっていたら一般兵団の訓練場に顔を出してたんだけどな。

 って言うか俺からサクラに連絡をしたい場合って、一体どうすればいいんだろうか。

 そこら辺何にも話したことが無い事に、今になって気付いた。

 二人でいる事が増えたからか、俺とシエルが実はデキてるんじゃないか疑惑なんてのも一部では持ち上がったらしく、それを聞いたシエルは『えへへー』とはにかんで特に肯定も否定もせずだった。

 ただの噂だしほっとけばいいと言う事だろうか。

 俺としては、単純に戦闘能力も身体能力も自分の百倍じゃ利かないシエルさんなので、一緒にいる分には安心感半端ねーっす頼りにしてるっすなのだが、背が小さくて童顔なので年相応に見れない問題はあれど、普通にかわいい子なのでそう言った噂をされると少し照れてしまう。

 目ざとくそれを見つけたシャルがあからさまにムスーっとして『おこ』とか言い出すからどうしようかと思った。

 見た目おさな可愛いのに『おこ』とか一言で感情を表すなんて、お兄さん胸がときめきます。

 これで激おこの後ろに装飾語めいたものが沢山付き始めたら止めるが、今の所その様子は無いので、ただただかわええのうと愛でるのである。

 まぁ、そんな子が実は婚約者と言う事実を思い出す度に、胸を刺す罪悪感と言うかロリコンダメ絶対と心に強く宣言するのだが。


 で、そんな日々も更に数日経って、ようやく期限の二週間が経った。

 最終日には初日と同じメンバーで教会に赴いたのだが、久方ぶりに見る教皇は目に見えて若返っていたのだ。

 八十歳くらいのいかにも小柄な老人ヴィジュアルから、体格もやや良くなって背筋も伸びて五十代半ばくらいに見える。


「それで、今日で一応とりあえずの二週間が終わったわけですけど」

「是非継続でお願いしたい」


 言葉にも覇気があった。

 ちょっと若返り具合に面食らってしまっていたが、外見が若返ると心も若返る物らしい。


「と言われると思いましたが、実際やってみて楓子の負担がとても大きすぎるんです。学校が終わってから日が暮れるまでの間、この二週間ずっとやっていたのですからわかって頂けると思いますが」

「勿論理解はしている。だが私も所詮一人の人間だったのだ。あと少し、もう少しと言う思いを自分では止められそうに無い」

「じゃあこうしましょう」


 多分そんな話になると思って、色々と考えてはいた。

 ただ、そこら辺の話を先に楓子にしちゃうと一気にやる気が削がれそうなので、完全に独断で勝手に考えていただけなんだけど。

 シャルも『このオッサンは』と軽く呆れた顔をしていたが、恐らくそうなる予想はしていたのだろう、大人しく俺と教皇の話を聞いている。


「今回の施術、と言いましょうか。とりあえずざっと三十年分くらい若返ったように見えますが、とりあえずはそこで我慢してください」


 む、と教皇が口をへの字に曲げた。

 あの人の良さそうなお爺ちゃんが、若さを欲したせいで性格変わっちゃったように見える。


「俺は常々思っていたのですが、フルヒールによる若返りは効率が悪すぎるんです。ただ、若返る事が出来ると言う事実だけは確認できたので、違う方法での若返りを模索して、教皇猊下が再び老いるまでに何とかしましょう。もし見つからなければ、またフルヒールで二十年か三十年分若返ってもらって」

「……そんな新しい魔法を作る事が本当に可能だと思うか? 私は老いを感じ始めてから、もう二十年も三十年も若返りの術を考えていたのだよ」

「そこはほら、我々異世界人の知識には、老いのメカニズムが大体こんな物だって知識がありますから、十分可能性はあると思いますよ。楓子のフルヒールだって普通に使ってるわけじゃなく、若返り用に精密な魔力操作をしていますし」

「確かに、言われてみればその通りだったな」

「少なくとも今の状態なら体も十分に動くでしょうし、色々な事が出来ると思います」

「そう、だな。確かにそうだ。冷静に考えてみれば、私は欲望に飲まれていたことがわかる。そうだな、既に奇跡は起きていて、それ以上を望むのは間違いなのかもしれない」

「では、とりあえずは継続しないと言う事で」

「ああ、済まなかったトモヤ。そして女神フウコ」

「今後何か大きな成果が上がれば報告します」

「よろしく頼む」

「――ちなみに若返ってどうしたいんですか?」

「どうしたい、か」


 若返った教皇は少し悩み、バツの悪そうな顔をし、申し訳なさそうに言うのだ。


「私はパートナーを、子孫を作れなかった。あまりの忙しさに。それが悔いなのだ」


 たっぷり五秒くらい、この場にいる人間が教皇の言葉を咀嚼し上手く呑み込もうとしたが、誰もが失敗したらしく微妙な表情を浮かべたまま固まってしまった。

 いや、子孫。確かに大事。

 でも思い至った時点で何とかなったんじゃないかなぁ、ダメだったのかなぁ、肉体的な問題か精神的な問題か、もしくは立場的にそんな事を言ったり相手を探したりできなかったのか。


「私の好いた子はとうの昔に嫁いでしまった。今後、パートナーとして迎えたい人が出来る保証も無いが、頑張ろうと思う。君たち、シェリール王女殿下の婚姻は決まっているが、うかうかしていると結婚相手と言うのは他所へ行ってしまうかもしれないよ」


 そう言うと俺とシェリール姿のシャルを見てうんうんと頷き、千絵と楓子を見てうんうんと頷いた。

 少しして意味が理解できたらしい千絵と楓子は額に青筋浮かべてたりもしたが、つまるところ結婚できるうちにしとかないと自分みたいになるよ、と言う事らしい。

 うーん、二人の年齢からしても、まだまだ大きなお世話だクソジジイと言っても罪にはならないと思う。


「さて、それでは次に会う時はお二人の婚姻関係の話し合いでしょうな。いやー、楽しみですな王女殿下」

「あ、はい……」


 シャルはシャルで精神的にシェリールモードの維持が面倒になったようでポカンとしていたが、何とか持ち直したようだ。


「おかげ様で反対派も次第に折れていきまして、どうにか表向き反対を叫ぶ貴族はいなくなりそうです。本当にありがとうございます」

「それはよかった」


 俺としてはあんまりよくないんだが。

 何年も後の話だと思ってたら、ここでトントン拍子に進むとかちょっと待って欲しい。


「勿論式はこの大聖堂で行う予定ですな?」

「それについては迷っています。伯爵家以上は大聖堂で行うのが慣例ではありますが、王城で行って国民が自由に参列できるようにしたいとも思うのです」

「それは大変素晴らしい案です。大聖堂ですと貴族も公爵家に連なる者くらいまでしか入れませんからな」


 大ホール程では無いが体育館くらいのサイズはある大聖堂なのに、公爵家の関係者くらいまでしか入れないってのはどんだけ人数がいるんだ。

 勿論全てに椅子を配置するわけでは無いだろうけど。

 王城前広場になると、前庭のようになっている城の敷地内だけではなく、その外も開けているのですし詰めなら軽く一万人は行けそうだ。

 昔の戦争時は王城に二万や三万人が整列して出兵していたらしいから、昔よりも建物は増えたようだが結構な規模の民衆が詰めかけられる。

 この前のコボルトの魔王の件のお披露目だって、ほぼ王都の人間全てが詰めかけたと言われていたし、恐らく沿道に溢れはするが三万くらいは行けるんじゃないだろうか。

 そう考えると凄いスペースあるなぁと思うのだが、実際は十メートル近い木が植わってたり城の敷地の境には壁があるしで、実際見れる人はそんな多くないようだ。


「でしたら、そのつもりでプランを組んでみましょう。また後日話し合いを」

「ええ、よろしくお願いしますわ、猊下」


 それでは、と席を立つシェリールなシャルを真似るように全員立つと、礼をして教会奥の執務室から出た。

 いやはや、逃げたい。

 結局若返りプロジェクトは俺が司会進行みたいな事になってしまっていたが、若返り魔法に関しては今後追々考えればいい。

 どうせ一朝一夕で何とかなる物じゃないし、出来なかったらまた二週間程楓子が頑張れば誤魔化せる。それも多分二十年後とかの遠い未来の話だ。

 肉体的に若返りはしたが、果たして寿命まではどうなのかと言う問題もあるし、後から何か副作用が出る可能性もある。

 そう言う部分も加味してしばらくは様子見をした方がいいだろう。

 結婚云々に関しては、シャルはどうやら本気で俺と結婚しようとしているらしい。

 それもシェリールとして。

 通路に出るとシェリールが転移門の魔法で寮に繋げ、さっさと帰宅となった。

 で、用があると言って再び飛んで行ったと思ったら、シャルが扉から入ってくるのだ。

 うーん、結婚話をこの場でするのを避けたなこいつ。


 結局結婚云々の話は分からない事だらけのまま、それなのに千絵も楓子も特に気にも留めずに『やっと解放されたよー』とか『あのオジサン絶対曲者ね』とか言い出してる。いやまぁ確かに俺の中でも気のいいお爺さんからオジサンに格下げにはなってるけど。

 二人に結婚の話を振ってみようか、でも振った所で特に興味無いとか言われたら本気で凹みそうだ。


「たーすけてー、しーえるもーん」

「なにそれ」


 ふふ、とお上品に笑うシエルは俺の腰かけるベッドの上の段にいて、トラ子を抱っこしてびよーんと仰向け状態でぶら下げていた。

 シエルって童顔のせいであんまり目立たないけど、端々に育ちの良さが見えるんだよなぁ。

 その体勢のせいで別の育ちのいい部分と服がめくれておへそが目の前に来ているのだが、見なかったことにしておこう。

 千絵や楓子の話を総合すると、女性陣の視線感知能力は警備会社のセンサー並だと思う。

 うなー、と小さく鳴いて挨拶してくるトラ子を受け取ると、いい感じに冬毛でもこもこになった毛皮を撫でる。

 サクラも猫は癒しとか言いながら顔を埋めるが、今の不安に似たこの感情が多少和らぐのを感じる。

 ねこー。

 ついでに思考力の低下も感じた。


「そう言えばドレス仕上がったらしいから、明日お店に行ってチェックと引き取りする」


 シャルが思い出したように言い出し、そう言えばそんな事もあったなと話題になった。

 三か月毎に公爵家が持ち回りでやってるパーティーとやらがあるとは言うが、正直気が重くてしょうがない。


「ちなみに来週末にあるから。たいむりー」


 むん、と何故か無い胸を張る。

 しばらく後とか言ってませんでしたかねぇ。


「ねー、シャルー。私は行かなくていいんだよねー?」

「一応作ってもらったから行ける。私は行くべきだと思う」


 そう言えばシエルの分は作ってないんじゃなかったか、と思ったら用意周到だ。

 にしても制服三着が実質二日半くらいで出来上がったり、手のかかるはずのドレスですら一週間程度で全員分出来てしまうのだから、あのアンリさんとやらの適正は服飾に極振りされているようだ。


「大丈夫? 行った先で罵詈雑言を浴びるのはまぁ種族的に仕方ないから諦めるけど、変に攻撃されたらどうなるかわからないよ?」

「大丈夫。シェリールがちゃんと紹介するから、変に手を出せば国家反逆罪」


 その反逆罪も拡大解釈じゃなかろうか。

 せめて不敬罪とか。


「まぁ行った方がいいって言うなら行くけど……。ちゃんとトモヤに守ってもーらおーっと」

「下手したら指一本で死ぬ俺がどうやって守れと」

「肉の盾」


 そう言いながら何かを前に突き出す仕草をした。

 確実にそれ、串刺しになってますよね。


「大丈夫だよー。ちゃんとみんなの事は防御魔法で守るからねー」

「こっちには最強の防御力を誇るフウコがいるし、トモヤは私のお守り」


 自分でお守りとか言うのはどうなんだろう。

 そう言いながらこっちに来て、ナチュラルに俺のベッドに上がってくるし。いやシエルが来てからは俺のベッドイコールシャルのベッドでもあるのだけど。

 と言うか当日、シャルはシェリールで動き回らなければならないと思うのだが、どこかでシャルにチェンジするのだろうか。


「おやすみ」

「はいストップ。ふーこー、シャルと風呂入ってきてくれー」

「はーい」

「なっ」


 馬鹿な、と驚愕の表情を浮かべるシャルだが、本当に気を付けてないと数日間なんて余裕で風呂に入らないから困る。

 気候的にも湿気が少ないとか、種族的にも代謝が少ないから毎日入る必要は無いようなのだが、最近のシャルは煩悩だらけな気がするので綺麗に洗い流してしまえ。

 結局女性陣がまとまって風呂に入る事にしたらしく、部屋にポツンと残されてしまった。

 トラ子はいるけどな。

 サクラの魔力も感じないし、こうも一人になれる時間と言うのは非常に貴重――であると同時に、どうしたらいいのかわからなくなってしまった。

 少なくとも王都に来てからは完全に一人になる機会なんて最初の頃とトイレくらいだったと思うし、こう考えてみると異常な生活してんなぁと思うのだ。

 なので、とりあえず最近の事を思い浮かべて考えてみたのだが、やはり最大の不安はシェリールとの結婚で、次いでドワーフ王国への魔人侵攻だ。

 なんか今更ノーとも言えない空気だし、これでノーと言った日には余計に問題を大きくしてガチで暗殺者とか来そうな気がする。

 それくらいエルフ信仰はこの王国ではメジャーで、ジャポニー教とか言う胡散臭い神様が主神の宗教と同じくらい根付いている。

 これの問題は、信仰なだけで特に教会があるわけでも無く、誰もが思い思いに好きなだけエルフを崇拝しても否定されない事で、ともすれば非常に過激な連中も存在するとか。

 そんなのがいる王国で、やっぱエルフの王女との結婚しませんなんて言った数分後には毒矢が飛んできても不思議じゃない。

 逆にエルフ様と結婚だなんてバチ当たりなと思ってる人もいるだろうけど。

 ドワーフ王国に関しては正直俺がどうにか出来る物でも無いので、ただただフローラさん次第だ。

 サクラの話では、サキュバスと言う種族は愛を司るとか何とかで、とにかくよっぽどの事が無い限り殺すことは無いらしい。

 だが、サクラの話を聞く分にはフローラさんが相当お怒りのようなので、後は良心に任せるしかないのだ。

 もう一つ何か上げるとすれば教皇の問題だが、あれは下手をすると下手をする可能性がある。

 正直、俺はあそこまで若返るとは思っていなかったし、若返ったとしても冷静さを失わないと思っていた。

 思いの他若返ってしまったが為に、もっと若くと冷静さを欠いてしまった気持ちは理由を聞くと男としてわからなくも無い。

 そりゃ若いに越したことは無いから。

 が、だからこそ怖いのが、一応フルヒールと言う魔法は教皇も使える事で、楓子の特別なフルヒールと違うとわかっていても自分に使う可能性がある事だ。

 そうなると待つのは自滅のみ。

 何だかんだ立派な人だから大丈夫だとは思うけど、正直な所『あれだけ立派な人なのだからこれくらい実験してもいいだろう』と軽はずみに考えていい事では無かったのかもしれない。

 それと、あの若返った見た目でどうやって教皇を続けるのかを聞き忘れたが、まぁ神の奇跡だなんだと言い始めるのだろう。

 楓子の名前を出されたとしても、現実問題簡単にどうにかできる事でもないので、それこそ『本当に神の奇跡が起きて少し若返った』と言う事にしてしまえばいいわけだし。

 最終的に迷惑を被るのは、神が実在する事が確定されているこの世界においての神本人である。

 やたらめったら祈られてノイローゼになってしまえ。


「やーっ!」

「こーらー! シャールー!」


 マッパの幼い見た目の二人が目の前を駆け回っております。

 片方非常に目の毒。

 うん、寝よう。

 俺は見てないと言う意思表示にトラ子を顔の前に構え、ゆっくりと横になって背中を向けるのだった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ