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「それからどうしたか?」だと…。
オレが目を覚ましたのは、それから二日後、自衛隊の船の中よ…。
後から聞いた話じゃ、ぶっ倒れたオレを、都バスに担ぎ込んだ学者先生や小松達に、中島のアホが「平和島に行けば船がある」って言ったモンで、そこまで都バスを飛ばしたらしい。
…けど、…海の上に浮いているのが、競艇ボートだったんで、その後、中島の奴は他の連中にタコ殴りされたんだと…。
船って言ったって、競艇のボートじゃ海上への脱出は難しいだろうが、みんな逃げることに精一杯で、細けぇことなんか考えてやしなかったんだ。
それでも諦めずに、ゾンビに追われながら、競艇場の船着き場を探したら、小型のボートが見つかって、誰も操縦方法なんか知らなかったけど、それらしいレバーやハンドルを弄って、何とかかんとか東京湾の海上に脱出したって訳だとよ。
…まぁ、燃料切れで夜中の館山沖を漂流中に、運良く自衛隊の護衛艦が通りかかってくれなけりゃ、オレも鱶の餌食になってたかもしれねぇけどな。
それからは、お前らも知ってのとおり、新しい政府が北海道に出来て、生き残った人間が、集まり始めたんだよな。
…今じゃ日本は、ここと九州、沖縄ぐらいになっちまったが、他の国だって同じような状況だから、誰も助けちゃくれねぇぜ。
これからも、てめぇ達だけで、生き残る努力を続けなくちゃならねぇのよ。
それに、ゾンビ野郎の中にゃ、海を漂流して来る奴も、たまには居たから、どこに住んだって、注意しなくちゃならねぇのは同じよ。
まぁ、こっちで新しく編成された「ゾンビ対策部隊」に、中島のアホと小松の野郎が入隊してるから、上陸してくるゾンビどもだって、簡単に攻め込んで来ることは出来ねぇぜ。
…ゾンビと人間の生存を賭けた戦いは、今んとこ奴らの方が上手らしいけど、あれからずっと、「ゾンビをやっつける研究」を続けてる学者先生が、そのうち何か良い手を考えてくれるだろ。
…おっと、とんだ長っ話になっちまって、もうこんな時間かよ?。
じゃ、オレは先に帰るぜ…。
明日は、また早く起きて、石狩の方で仮設住宅を、おっ建てなくちゃならねぇんだ。
…悪いが兄ちゃん。そこの大根とガンモとハンペンと竹輪な…、土産に持って帰るから、タッパーか何んかに入れてくれ。
毎日晩飯を作ってやれりゃいいんだが、オレも不器用だから、そんなモンしか、娘っ子に食わせてやれねぇ…。
まぁ、たまには近所に住んでる、姉ちゃんやばぁさんが、何か持ってきてくれるから、そう悪い生活でも無ぇんだけどよ。
…何。
「腕はどうしたのか?」だと…。
学者先生の薬は、確かに効いたんだけどよ。…ゾンビの菌を退治するまでには、ならなかったんだ。
…どうしても見たけりゃ見せてやるが、片腕だけゾンビってのも、考えようによっちゃ悪くは無ぇよ。
神経を集中すりゃ指だって動くし、ちょっとやそっと無理したって痛く無ぇから、ゲンコで釘だって打てるぜ…。
ただよ…、ゾンビの腕をくっ付けたまんまだから、あんまりでっかい声じゃ言えねぇのよ。
なにしろ、お前等も含めて、世界中の奴らゾンビの「ゾ」の字だって、親の敵みてぇに見るからよ、こんなオレでも肩身は狭いのよ。
さぁて、また機会があったら、面白れぇ話でも聞かせてやるから、待ってろや。
じゃ、またな。
…あぁ、今日は冷えるなぁ。…もうちっとしたら、雪でも降るかもしれねぇなぁ。
♪やだねったら、やだね~…っと。
(終)
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
これにて終了となり………ません。
何故かパート2があるのです。
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