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咲瀬町の小さな物語  作者: しょーたろー
第一章 十年十色
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第一章 十年十色 第一話 出会い

おはようございます!こんにちは!こんばんわ!

はじめての方ははじめまして

しょーたろーと申します。

宣言通り1週間以内に投稿しました!

いよいよこれから始まるので全部読んでくれたらありがたいです!

評価の方も宜しくお願いします

彼女、石本由奈(いしもとゆな)はあまり慌てていない状態なのにも関わらず走っていた。

なぜなら、余裕がある状態で歩いて行ったとしてもなにがあるか分からない。それで、遅れたりしたら嫌だからだ。


走ること15分。歩いたら約30分くらい。

面接を受けるためのバイト先「color-Game」に付いた。

名前からしたらゲームセンターと思うかもしれないが、ただのカフェテリアである。ファミリーレストランみたいな感じの店内である。


「失礼します…」


枯れそうなほど小さく震えた声で店内に入る。


「いらっしゃいませ。もしかして、面接の方ですか?」


「あ…はい。」


そう言ってくれた方は身長は170cmくらいで優しい顔をしているので店長だと思う。

そう分析してる途中、その人は困ったような顔をして


「なにか顔に付いてました?」


と質問してきた。

やばい。やばい。あまりにも見すぎた。

その人のことを分析するためにずっと顔を見すぎた。

そう考えた由奈は自分の思ってることを素直に伝えた。


「ち、違います。あの…店長なのかなと思いましたので、つい見すぎました。す、すみません。」。


そう言ってからすぐに頭を下げると、その人はホッとしたのか右手で胸を撫で下ろした。


「いやぁ、初めてお会いする方には第一印象が大事ですからね。顔になにかついていたらいい印象がもたれないですからね。あ!あと、私は店長ですので間違ってませんよ。」


と笑い、ウインクしてきた。

面白い人だなと思っていたら、その人ははっと思い出したかのようにこう言い続けた。


「面接でしたね!忘れてました。今から案内します。」


と言ったあと、笑顔で面接する場所まで案内してくれた。


店内の中にあるスタッフルームが面接場所になっているみたいですぐについた。


「どうぞ、中へ。」


そう言われるがままに中に入ると、店員らしき人がスマホをいじっていた。


「やあ。まだいたんだね。君のことだからもう帰ったのかのと思っていたよ。」


店長がそう言ったあと、その人は黙ったままスマホをポッケの中にいれてバッグをもち


「お疲れ様でした。」


といってそっぽ向いて帰っていった。

無愛想な人だなと由奈は思いつつもその人のことを目で追ってしまった。


その人が帰ったあと、すぐに面接が行われた。面接内容はありふれた質問にただ答えるだけ。

家はどこかとか、週何日入れるかなど、どこのバイト先にいっても言われるような質問に由奈は淡々と余計なことを言わずに答えていった。


由奈はどちらかというと面接慣れしている。バイトを何回も何回も受けているからだ。

別に、バイト先でクビになったからまた他のバイト先で働いていたとかではなく、単に彼女の特異体質が問題だからである。


石本由奈は中学校2年生のある日を境に色々な人から忘れられている。それは、石本由奈という存在に関わった人全て。

1年に1回、ある日を境に。

家族でも友達でも、はたまた名前を覚えられた程度の人でも。


だから、一人暮らしをしているのだ。1年経つ前にバイトを辞めては別のバイト先へ。そしてまた、1年経つ前にバイトを辞めて別のバイト先へ。これを繰り返してきているのだ。


そのため、面接慣れしているからこそどんな質問がきてもすぐに受け答えできるのである。


面接を終えたあと、店長は右手を顎にあてながら考えごとをし始めた。

そして、由奈にこう言う。


「あなたがよろしいのなら明日からウチで働いてくれますか?」


「こちらこそよろしくお願いします。」


由奈は緊張がほぐれ安堵したらしく、帰りは表情にださないようにウキウキしながら家に帰りついた。


次の日、朝の10時に来るよう店長に言われてあるから9時40分に着くように走った。

息が切れるくらい走るわけではないのでついた後深呼吸をし、裏口から入るとみんな掃除をしながら会話していた。今日からお世話になるので礼儀正しくこう言う。


「おはようございます。今日からここで働かせて貰うことになりました、石本由奈と申します。宜しくお願いします。」


深々と礼をしたあと、よろしくといいながらみんな拍手してくれた。小さいけど、自分にとっては大きな拍手喝采だったので、顔を上げてすぐに笑顔で返事をし、女子更衣室に入って用意されている服に着替えた。

そういえば、今の場所に昨日の人がいたな。あの人拍手とかもなにもせずにすぐスタッフルームに入っていったな。


着替え終えたあと、スタッフルームに荷物を置きに行った。荷物は万が一のことを考慮して鍵付きのロッカーがあるスタッフルームにみんな荷物を置くようにしている。

中に入ると店長と昨日の無愛想な人が二人で話していた。

店長が由奈に気づいたらしく近寄って来て


「由奈さん、おはようございます。こちら由奈さんの面倒を一時期の間だけみる清水くんです。」


と、昨日の無愛想な人を紹介してくれた。


「わからないことがあったら清水くんに聞いて下さいね!清水くんは由奈さんと同じ年齢ですから二人とも仲良くお願いします。」


そう言ったのち、店長は自分の仕事をするためにスタッフルームから出ていき二人だけの空間出来上がった。


「・・・」。


「…あの、名前聞いていい?」


清水くんがそう言って由奈の顔を見てきた。

彼は女に間違えられるくらいの顔立ちで身長も体重も平均な見た目である。

そう分析したあと、由奈は目を合わすことなく荷物をロッカーに置きながら


「石本由奈。あなたの名前を聞いてもいい?」


と、これまた無愛想に言いそう尋ねると清水くんはあっさりと


「あぁ、僕は清水宏(しみずひろ)って言うよ。よろしくね。」

と言った。


由奈には自分の名前を覚えて貰うために自分から言ったりすることはあまりない。

さっきのように裏口から入ってすぐに先輩たちが集まっていて初出勤だったからこそ自己紹介はしたが、その場にいなかった先輩に自己紹介をする気はないとバイトを始めた時から思っている。


宏は由奈の顔をずっと見ていた。気持ちが悪いのでキリッとした目で睨みながら


「なにか質問があるのなら聞いてください。目で訴えたって返事しませんよ。」


と、強く言い放ってしまう。

こういうところは由奈の悪いところであるため心の中で反省していると宏はあまり驚かずにこう言う。


「うん。じゃあ聞くね。なんで、さっきの自己紹介の時も今も楽しんでそうな顔をしているのに悲しんでいるのかな?」


そう言われた途端、由奈は反論することができなかった。

そして、大粒の涙がスーッと1つ地面に落ちていった。


そう、ここからスタートする。

二人の運命はここからスタートする。

これは経った1年の物語。小さな町で起きた奇跡の物語である。




全部読んでくれてありがとうございます!

いよいよスタートしました。この物語では由奈と宏の物語です。

三部構成の物語の第一章です!

由奈の特異体質が詳しく明かされるときはいつなのか宏は何者なのか

次の投稿はまた1週間以内にしたいと思います!

なので、13日までには投稿するように頑張ります。

最後に読んでくれた方どうもありがとうございます。

次の話も読んでくれたら幸いです。

応援宜しくお願いします。

あと!評価の方も宜しくお願いします。

次回をお楽しみに!!

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